ニートとひきこもりが2022年春に立ち上げたばかりの個人出版社『点滅社』が売り上げ好調、注目を集めている。昨年11月に編集・出版した『鬱の本』が、ジュンク堂池袋本店書店の文芸書カテゴリで2週にわたりランクイン。5000部の初版は完売、今年1月に増刷して8000部に。 『鬱の本』は点滅社での発行4冊目。それまでの3冊は赤字か“収支トントン”であり、代表の屋良朝哉さんは「これがダメだったら会社を潰す気だった、最後の冒険にしようと思った」と背水の陣だったと言う。 屋良さんが点滅社を立ち上げた理由は「最後にやりたいことをやって、生きるのを終わろうかと思った。ずっと本に救われてきたから」と、自分の作りたい本を作ってから死のうと思っていたそうだ。 この破滅的な理由ではじまった出版社は、現在は主に屋良さんともう一人、小室ユウヤさんで運営している。屋良さんが長年ニートだったのに対して、小室さんは元ひきこも