並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 40 件 / 84件

新着順 人気順

数土直志の検索結果1 - 40 件 / 84件

タグ検索の該当結果が少ないため、タイトル検索結果を表示しています。

数土直志に関するエントリは84件あります。 アニメanimeビジネス などが関連タグです。 人気エントリには 『「マクロス」と「ロボテック」の日米合意は、なぜ歴史的なのか|数土 直志(すど・ただし)』などがあります。
  • 「マクロス」と「ロボテック」の日米合意は、なぜ歴史的なのか|数土 直志(すど・ただし)

    2021年4月9日に、「マクロス」シリーズとして知られるロボットアニメに関する日米3社の合意が発表されました。これが歴史的な出来事として、日米のアニメ関係者から注目を浴びました。 発表は“ビックウエスト、スタジオぬえ及びHarmony Gold USA 全世界的なマクロス及びRobotechの未来に関する包括的合意を発表”としています。 日本で人気の高い「マクロス」シリーズと、米国で人気の高い「ロボテック」シリーズのそれぞれの今後の国際展開で各社が協力するというものです。 合意内容は、こちらの記事と発表を参考にしてください。 「マクロス」「ロボテック」、それぞれの国際展開で協力 日米企業が合意 http://animationbusiness.info/archives/11178 ビックウエスト、スタジオぬえ及びHarmony Gold USA 全世界的なマクロス及びRobotechの未

      「マクロス」と「ロボテック」の日米合意は、なぜ歴史的なのか|数土 直志(すど・ただし)
    • 「ゴジラ −1.0」米国快進撃はラッキーでない ヒット生み出した東宝の国際戦略|数土 直志(すど・ただし)

      ■『ゴジラ −1.0』、北米で日本映画の新記録達成12月1日に北米公開した『ゴジラ −1.0』が記録破りのスタートを切っています。12月3日までの興行収入は1103万1954万ドル(約16億円)、北米週末興行3位にランキングされました。 これは『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』の1011万ドルを超え、2023年に北米公開された外国映画で最高です。 アニメ映画では大ヒットも珍しくなくなった近年の米国映画興行ですが、日本の実写映画では変わらず大きな壁があります。大規模公開は少なく、観客動員数もあまり伸びていません。 役者や舞台のほとんどが日本となることや、言語の壁のため親近感があまり持てないのが理由とされています。 これまでの大きな興行記録が、1989年公開の『子猫物語(英語タイトル:The Adventures of Milo and Otis)』の1300万ドル、1996年の『S

        「ゴジラ −1.0」米国快進撃はラッキーでない ヒット生み出した東宝の国際戦略|数土 直志(すど・ただし)
      • アニメDVD・ブルーレイ前年比4割減、300億円を割った市場の行方|数土 直志(すど・ただし)

        ■配信市場の1/6、年間269億円の日本アニメのDVD/BDマーケットNetflixやU-NEXT、Amazonプライムビデオなど、映像配信プラットフォームのサービスはアニメファンにとってはもはや不可欠になっています。コアファンに向けたヤングアダルト層のアニメ作品は、深夜帯に放送されることから「深夜アニメ」と呼ばれますが、いまでも深夜遅くこれらの番組を観るファンは稀で、テレビ録画も減っています。その多くは配信によって視聴されているはずです。 それでも「〇月〇日放送開始!」、「来週が最終回!」といったフォーマットは、ファンの関心を掻き立てるのに大きな役割を果たします。1週間に一回のテレビ放送は、今後も維持されていくシステムのはずです。 その一方で、より厳しい立場にあるのが、ブルーレイ/DVDのビデオソフトです。メディアでほとんど報じられていないのですが、日本映像ソフト協会の集計によれば202

          アニメDVD・ブルーレイ前年比4割減、300億円を割った市場の行方|数土 直志(すど・ただし)
        • 日本最大のアニメ企業はどこなのか? 主要企業を売上げ順に並べてみる|数土 直志(すど・ただし)

          ■日本最大のアニメ企業はどこ? 昨今は国内のアニメビジネスの成長が注目されています。アニメ関連企業の売上げや利益も高い伸びになることも多く、たびたびメディアを賑わせます。これを見て、新たにアニメビジネスに参入しようとする企業も少なくありません。 ところがアニメ業界を牽引している会社がどこなのかは意外と知られていません。 たとえば日本最大のアニメ企業はどこなのでしょうか? 実際にアニメ企業のビジネス規模や売上げを比較することはあまりありません。 アニメビジネスは多方面に広がっており、会社ごとにビジネスのかかわり方が異なります。それが単純な比較を難しくしています。 国内最大のアニメスタジオは東映アニメーションですが、その売上げを配給会社や映像ソフトメーカーの販売と並べるのは違和感があります。 もうひとつあまり比較されない理由は、アニメ事業を持つ大半の企業にとってアニメはいくつもある事業のひとつ

            日本最大のアニメ企業はどこなのか? 主要企業を売上げ順に並べてみる|数土 直志(すど・ただし)
          • “東京の地場産業”だった「アニメ制作」が、なぜかいま地方に続々進出しているワケ(数土 直志) @gendai_biz

            各地で次々に誕生するアニメ制作スタジオ 『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』の大ヒットなど、アニメ人気は国内外でますます盛り上がっている。こうした人気を背景に映画から配信・テレビ向けまで作品制作本数は近年急増している。毎年およそ300タイトルものアニメシリーズ、80本前後もの劇場アニメが公開されるほどだ。 作品のニーズが高まる一方で、アニメ制作のキャパシティは限界と業界から悲鳴にも似た声も聞こえる。有力スタジオは2年、3年先まで制作予定がぎっしり。新たな企画がはいる余地はほとんどないほどだ。 従来のアニメスタジオだけでは増大するニーズに対応できないと、近年目立つのが新しいアニメスタジオの設立だ。このなかでこれまでアニメと結びつきがなかった地方での設立が目立っている。福岡、京都、札幌、名古屋といった中核都市だけでなく、秋田や岡山、鳥取県米子、新潟県柏崎と幅広い地域に広がっているのだ。2021年だけでも

              “東京の地場産業”だった「アニメ制作」が、なぜかいま地方に続々進出しているワケ(数土 直志) @gendai_biz
            • 「アニメ」はソニーグループの何を変えるのか?前編 -アニメビジネスの特殊性とソニーの優位性- |数土 直志(すど・ただし)

              [映像でなく、音楽に含まれるアニメ事業]ソニーグループのアニメ事業が好調だ。2021年に劇場映画が空前の大ヒットとなったアニメ『鬼滅の刃』は、ソニーグループのアニメ事業会社アニプレックスが手がけている。本作の製作の中心となり、マネジメントやプロモーションを担当する。またアニメやスマホアプリゲームで大ヒットを続ける「Fate/Grand Order」もアニプレックスが製作する作品だ。ソニーグループはいま成長著しい日本アニメのメインプレイヤーのひとつなのである。 国内だけでない。2021年8月には、日本アニメを世界配信する映像配信プラットフォーム「クランチロール」を当時の為替で約1300億円にて買収した。世界1億2000万人、有料会員数は約1000万人(22年12月現在)の巨大プラットフォームで、これでソニーグループの海外アニメ事業はいっきに広がった。 アニメ分野での大型買収実現は、グループ内

                「アニメ」はソニーグループの何を変えるのか?前編 -アニメビジネスの特殊性とソニーの優位性- |数土 直志(すど・ただし)
              • 中国映画市場で勝てなくなったハリウッドアニメーション、その理由|数土 直志(すど・ただし)

                ■コロナ禍からの完全回復が見えてきた中国映画市場コロナ禍で苦しめられた中国の映画市場が回復軌道に乗っています。2020年には年間204億万元まで落ち込んだ興行収入は、23年には549億元まで回復。過去最高だった19年642億元の85%の水準です。24年も1/3が過ぎた4月末段階で約200億元、ほぼ平常ペースに戻ったとみてよいでしょう。 これは映画業界全体だけでなく、劇場アニメーションも同じです。2020年から22年は3年間の年平均は12億元と2019年の1/10まで落ちましたが、23年には80億元まで回復しました。 ただ数字が戻りましたが、ヒット作品の内訳はコロナ禍以前とは一変しています。中国産アニメーションが急成長しているのです。 この辺りは、3年前にも「日本・中国・米国 どのアニメが中国の映画館で選ばれているか」の話題でとりあげたのですが、その傾向がさらに加速しており、もう一確認してみ

                  中国映画市場で勝てなくなったハリウッドアニメーション、その理由|数土 直志(すど・ただし)
                • 「アニメーションの定義についての覚書」 実写映画とは何か違うのか|数土 直志(すど・ただし)

                  ■「アニメーションの定義とは?」先日、ある方と話していて出た話題。 「アニメーションの定義とは?」 アニメーションは何を持ってアニメーションとするのかという話です。 「アニメーション」と「アニメ」の違いとかでなく、もっと広い“アニメーション”全体の話になります。 僕は日頃、アニメーションについていろいろ書いているのですが、そもそも“アニメーション”が何であるか自身のなかで定義づけしてなければ、そうした言葉も空虚と批判されても仕方ありません。 そこで「アニメーションは何を持ってアニメーションとするのか」を考えてみました。 しかし、これが意外に難しい。 1970年代、80年代であれば、定義はより簡単でした。 おそらくは、こんな感じです。 「アニメーションは人の手によって作られた対象物をひとコマずつ撮影し、フィルム上映した時に動きのある映像となる手法」 こうした定義では、一枚ずつ手で描いたセル画

                    「アニメーションの定義についての覚書」 実写映画とは何か違うのか|数土 直志(すど・ただし)
                  • 東南アジアで日本アニメ配信、どうやって見てるかちょっと整理|数土 直志(すど・ただし)

                    映像配信プラットフォームの普及が、海外での日本アニメの人気拡大につながったと言われています。メディアでの配信の話題は「Netflix」や「Amazon プライム ビデオ」などの米国のグローバルプラットフォームに傾きがちです。 ただ世界の国は様々。国ごとにアニメファンが利用する映像配信プラットフォームも異なるのでないか? と、思って調べ始めたら、これが大変……。 NetflixやAmazonプライム ビデオ、アニメ専門の「クランチロール」以外にも、海外で利用されているサービスが次々にでてきます。どうやら2020年のいま、世界のアニメ配信は一大活況を呈しているようです。 世界全部は無理と判断、今回は東南アジアに絞って日本アニメを届ける映像プラットフォームの動向をまとめてみました。 ■東南アジアでも強い「Netflix」東南アジアの人口は、ASEAN10ヵ国だけでも軽く6億人を越えます。これはヨ

                      東南アジアで日本アニメ配信、どうやって見てるかちょっと整理|数土 直志(すど・ただし)
                    • 「ジャパニメーション」とは何だったのか? その起源と終焉|数土 直志(すど・ただし)|note

                      ■ジャパニメーション(Japanimation)は存在したのか? 米国で日本アニメを指す言葉に「ジャパニメーション(Japanimation)」があることを知っているかたは少なくないと思います。 しかし「“ジャパニメーション”なんて米国で全く使われていないよ」、という指摘もまた多いのです。日本アニメをジャンルとして区別する場合は、単純に「ANIME=アニメ」と呼ぶことが大半だと。 実際に僕自身の米国での経験からも、これは同意です。アニメイベントや小売店、メディアなど皆無とまではいかないけど、「ジャパニメーション」が登場するのは極めて稀です。 「ジャパニメーション」は存在しないのでしょうか? そうとは言えません。過去に遡るとその形跡は確かにあります。「ジャパニメーション」はどこかの段階で消えてしまったのでしょうか。ならば、いつ、どのように誕生し、使われ、そしていまはどうなってしまったのか。

                        「ジャパニメーション」とは何だったのか? その起源と終焉|数土 直志(すど・ただし)|note
                      • 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】配信時代が引き起こしたリメイクアニメブーム

                        ■直近には「らんま1/2」「魔法騎士レイアース」「地獄先生ぬ~べ~」 最近、かつて人気だったアニメ作品の大型リメイク化が話題を呼んでいる。この7月だけでも「らんま1/2」「魔法騎士レイアース」「地獄先生ぬ~べ~」など、一時代を築いた作品の再アニメ化が相次いで発表されたのが理由だ。 ただ、かつて人気だった作品の再アニメ化は昔から繰り返されており、決して珍しいものでない。テレビシリーズだけで過去に6回もつくられている「ゲゲゲの鬼太郎」のような例もある。過去の人気にあやかった新シリーズ化は、アニメ製作者の常套手段だ。 【2023年から24年7月にかけてリリース・発表された主要なリメイク作品】 ・「るろうに剣心」(1998) ・「うる星やつら」(1986) ・「UFOロボグレンダイザー」(1977)※新作タイトルは「グレンダイザーU」 ・「らんま1/2」(1999) ・「北斗の拳」(1988) ・

                          【数土直志の「月刊アニメビジネス」】配信時代が引き起こしたリメイクアニメブーム
                        • アニメ制作会社と映像メーカーが一体化、サンライズとバンダイビジュアルの選択|数土 直志(すど・ただし)

                          ■5社を2社に集約、バンダイナムコグループのアニメ事業新戦略2021年10月19日に、バンダイナムコグループがIPプロデュースユニットの事業再編を発表しました。IPプロデュースと言うと判りにくいですが、つまりはアニメを中心にキャラクターやライセンスを含めたビジネス部門です。 この主要企業である『ガンダム』でお馴染みのサンライズ、DVD・ブルーレイ・アニメ音楽のバンダイナムコアーツ、それに配信のバンダイナムコライツマーケティング、イベントのバンダイナムコライブクリエイティブ、さらにサンライズミュージックと5つの会社を2つの新会社に集約します。 サンライズが存続会社となる映像事業新会社がひとつ、アニメ事業会社と言ってもいいでしょう。もうひとつはバンダイナムコアーツを中心とした音楽とライブエンタテイメントの新会社です。 いくつもの会社を組み合わせた集約・再編は、バンダイナムコグループにとっての大

                            アニメ制作会社と映像メーカーが一体化、サンライズとバンダイビジュアルの選択|数土 直志(すど・ただし)
                          • 山田尚子監督の新たな飛躍へ、新作短編、仏映画祭でフォーカス|数土 直志(すど・ただし)

                            6月13日から18日までフランスで開催するアヌシー国際アニメーション映画祭が、期間中の上映作品を次々に発表しています。世界で最も歴史が古く、規模が大きなことで知られるアニメーション映画祭ですが、日本からも長編・短編両コンペティションなどでいくつもの公式ノミネートが決まっています。 そのなかで今回、「おっ!」と目を惹いた作品がありました。コンペティションでなく、「ワーク・イン・プログレス(Work in Progress)」という部門で取上げられる山田尚子の監督による『Garden of Remembrance』という作品です。 製作はアニメスタジオのサイエンスSARUと同社代表取締役でプロデューサーのチェ・ウニョン、さらにアニメ製作会社エイベックス・ピクチャーズがクレジットされてます。 「ワーク・イン・プログレス」はアヌシーならの企画で、現在制作進行中のプロジェクトについて制作者が自ら作品

                              山田尚子監督の新たな飛躍へ、新作短編、仏映画祭でフォーカス|数土 直志(すど・ただし)
                            • 国内で“快進撃”の映画『竜とそばかすの姫』 世界でも大ヒットの“予感”が期待できる「ワケ」(数土 直志) @gendai_biz

                              カンヌで注目を浴びた『竜とそばかすの姫』 7月16日に全国416館で公開した細田守監督の最新作『竜とそばかすの姫』が、公開10日間で動員数169万人、興行収入24億円を超える大ヒットスタートを切った。最終的に細田守作品で過去最大ヒットの『バケモノの子』(2015)の58.5億円超えも視野にいれる好調ぶりだ。 古くから知られた『美女と野獣』に触発され、インターネットの仮想空間を舞台にした華やかな映像と音楽、そこに今日的な社会テーマを絡めた本作は、批評家だけでなく、ファンからも支持される。 作品の高い評価は日本だけでなく、早くも海外に届いている。7月6日から17日までフランスで開催された映画界の最高峰、カンヌ国際映画祭のプレミア部門の公式上映で大きな注目を浴びた。公式出品発表は映画祭開幕直前の7月4日、国内の完成報告会見が7月7日だったことから、映画完成のタイミングと合わせたスピード対応となる

                                国内で“快進撃”の映画『竜とそばかすの姫』 世界でも大ヒットの“予感”が期待できる「ワケ」(数土 直志) @gendai_biz
                              • ネット企業が老舗アニメ誌「アニメディア」買収 狙いと成功の可能性は?|数土 直志(すど・ただし)

                                ■総合アニメ雑誌の一角がIT企業へ 年の瀬となりましたが、アニメ業界では話題のニュースが相次いでいます。なかでもアニメ関係者を驚かせたのが、株式会社イードによる老舗アニメ誌「アニメディア」の買収です。学研プラスよりアニメ関連事業の譲渡を受け、「アニメディア」「声優アニメディア」「メガミマガジン」、そしてムック本の発行とウェブサイト「超!アニメディア」の運営も引き継ぎます。 イードと言えば、僕が3年半前まで務めていた古巣です。もともとイードがアニメ進出したのは2012年当時、僕が運営していたウェブ情報サイト「アニメ!アニメ!」と「アニメ!アニメ!ビズ」を譲渡したのが最初です。今回の買収にあたっても既存のアニメ事業との連携が掲げられており、感慨深くもあります。 とはいえ現在はイードから離れてだいぶ経ち、今回の出来事も客観的に見る立場です。むしろアニメ業界の新たな動きとして興味を掻き立てられます

                                  ネット企業が老舗アニメ誌「アニメディア」買収 狙いと成功の可能性は?|数土 直志(すど・ただし)
                                • 秋葉原から池袋へ ポップカルチャー聖地の覇権交代か|数土 直志(すど・ただし)

                                  ■相次ぐ巨大施設誕生で大変化の「池袋」 世界の若者にはアニメやマンガ・ゲームの大国と見られる日本だが、日本を代表するポップカルチャーの街をご存知だろうか? きっと多くの人が「秋葉原」と答えるに違いない。 しかし近年、存在感を増しているのが「池袋」だ。この7月、池袋東口エリアに国内最大級のスクリーンを持つシネコン「グランドシネマサンシャイン」がオープン、さらにKADOKAWAが運営するアニメ専門劇場「EJアニメシアター」との連携を発表した。 2020年には同地区に巨大ビルを含む「Hareza(ハレザ)池袋」が竣工する。アニメや声優・アーティスイベントを実施するポニーキャニオン運営の「harevutai」と、ドワンゴ運営のスタジオ「ハレスタ」を擁する。 10月24日には、講談社が2020年に2800㎡のライブエンタテインメント施設を同じエリアに開業すると発表した。マンガや小説、アニメ、ゲーム、

                                    秋葉原から池袋へ ポップカルチャー聖地の覇権交代か|数土 直志(すど・ただし)
                                  • 「鬼滅」と「ウマ娘」で大反転、アニメDVD・ブルーレイ販売が4年ぶり増加|数土 直志(すど・ただし)

                                    ■「日本アニメ (一般向け)」の個人向け販売が前年比61%の増加 昨今は日本アニメの市場の大きな成長が話題になります。その市場は (一社)日本動画協会のレポートによれば、2010年から2019年まで10年連続で増加。市場は10年間で2倍近くにもなりました。 2020年は特殊な経済状況もあり前年比3.5%マイナスとなったものの、大きなトレンドは成長方向といってよさそうです。 市場の拡大を牽引してきたのは、「動画配信」や「映画」、「海外」、「アニソンライブ」、「展示会」など。ファンがアニメと接する場所が広がっていることが分かります。 そのなかで一人負けとも言えるのが、「ビデオパッケージ(DVD・ブルーレイ)」の販売です。最も売上げが大きかった2005年に1388億円あった売上げは20年には466億円と1/3まで落ち込みました。 動画配信で最新作が手軽にみられるようになったことで、いつでも好きな

                                      「鬼滅」と「ウマ娘」で大反転、アニメDVD・ブルーレイ販売が4年ぶり増加|数土 直志(すど・ただし)
                                    • 8兆円企業ソニーが、経営方針で“アニメ”にフォーカスする理由|数土 直志(すど・ただし)

                                      ■経営方針説明会に登場した“アニメ”5月19日に発表されたソニーからソニーグループへの社名変更と、同社のファイナンス事業の完全子会社化は、20年5月決算発表シーズンで特に大きなニュースでした。ニュースの核心は家電・AV・カメラ・モバイルなどを映画や音楽、ゲーム、金融と並べ、エレクトロニクス事業を祖とするソニーがメーカーの看板を下ろしたことでしょう。あらゆるジャンルを抱えるコングロマリットであることを示しました。 大きなニュースに隠れて目立たなかったのですが、アニメ関連にも大きな動きがありました。同日に社長兼CEO吉田憲一郎氏が行った「2020 年度経営方針説明会」にて“アニメ”が、大きくピックアップされたことです。 説明会では主要各事業の戦略に触れましたが、そのひとつに“アニメ”がありました。他の事業は“ゲーム&ネットワークサービス”“音楽”“映画”“エレクトロニクス・プロダクツ&ソリュー

                                        8兆円企業ソニーが、経営方針で“アニメ”にフォーカスする理由|数土 直志(すど・ただし)
                                      • 「涼宮ハルヒ」は、なぜ”00年代“の特別なアニメなのか|数土 直志(すど・ただし)

                                        ■2020年、「涼宮ハルヒ」の復活出版大手KADOKAWAが、8月31日にライトノベルファンとアニメファンを驚かせる電撃発表をしました。2020年11月25日に谷川流による「涼宮ハルヒ」シリーズの最新作『涼宮ハルヒの直観』を角川スニーカー文庫より刊行するというものです。 「涼宮ハルヒ」シリーズは、2003年のスタート以来累計2000万部を超えるヒット作です。2006年のTVアニメ化以後、2010年代初頭まで空前のブームを生みだしました。2011年の『涼宮ハルヒの驚愕』以来、小説刊行は止まっており、実に9年半ぶりの新作です。10年前の大ヒットの記憶が鮮明なだけに大事件です。 しかし「涼宮ハルヒ」は大ヒットを超えて、アニメ史に大きな意味がある作品です。100年を超える歴史を持つ日本アニメは、これまで1万2000タイトル以上が制作されています。その時々に歴史に残るエポックメイキングな作品が生れて

                                          「涼宮ハルヒ」は、なぜ”00年代“の特別なアニメなのか|数土 直志(すど・ただし)
                                        • 「いかにしてブシロードは誕生し、成長したか」木谷高明氏ロングインタビュー第1回|数土 直志(すど・ただし)

                                          『BanG Dream!(バンドリ!)』、『ヴァンガード』など、大ヒットコンテンツを次々に創りだし、さらにあっと驚くビジネスで世を動かすブシロード創業者の木谷高明氏とのインタビューを3回連続でお届けします。 最初にこのインタビューについて、少し説明します。記事のもとになったのは昨年12月に日経COMEMOで公開インタビューとして1時間半にわたり伺ったものです。 なぜイベントだったかと言いますと、僕はインタビューをよくするのですが、「インタビュアーの話は要らない、相手の話をもっと聞かせろ!」と言われることがあるんです。確かにインタビュー記事って1時間の話を聞いたとして、記事では1/3残ればいいほうです。「じゃあ、インタビュー取材の全部を目の前で見てもらったらどうだろう?」がこの企画の始まりです。 今回はその記事版です。分量はやはり文字を起こした全体の1/3ぐらいになりました。それでも1万字大

                                            「いかにしてブシロードは誕生し、成長したか」木谷高明氏ロングインタビュー第1回|数土 直志(すど・ただし)
                                          • 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】ライバルになるか?変わる中国産アニメ事情

                                            「羅小黒戦記」日本版ポスター (C) Beijing HMCH Anime Co.,Ltd イメージを拡大 「中国のアニメ、最近すごいですね」 「日本のアニメは中国に抜かれるんですか?」 最近、中国アニメと中国市場について聞かれることが増えている。映画「羅小黒戦記」や「天官賜福」といった中国産2Dアニメが日本進出し、確かな評価を得ていることも理由だろう。 純粋に中国での2Dアニメ制作の成長に驚愕する人がいる一方で、日本が海外で好調とされるアニメでも中国に抜かれて滅びるんだとセンセーショナルな話題を期待する向きもある。いずれにしろ中国は今や日本アニメの巨大市場であるから、その動向は気になる。日本アニメは中国で、そして世界で生き残ることができるのだろうか? 中国ビジネス全盛期は去ったあと ビジネス面に限れば、2021年現在、日本アニメは中国で厳しい立場にある。ひと昔前、10年代半ばであれば、中

                                              【数土直志の「月刊アニメビジネス」】ライバルになるか?変わる中国産アニメ事情
                                            • アニメビジネスの再定義とアニメスタジオの生存戦略とは 【覚書き①】|数土 直志(すど・ただし)

                                              [「アニメビジネス」の再定義]「アニメビジネス」は、再定義されるべきである。 一般に「アニメビジネス」と言えば、映像の制作、作品の放送・上映・配信、映像ソフト販売、そこから得られる収入と考えられがちだ。 しかしアニメ作品は、玩具やグッズなどの商品化やライブイベント、タイアップなどライセンス(版権)利用が活発である。またアニメ企画当初からこの周辺産業での利益回収があることを前提にすることが多い。 「アニメビジネス」はアニメというフィルムを作り、販売する工程だけでなく、そこから派生する権利運用を含めた全てのビジネス活動を含めたものとあらためて定義するべきである。 1970年代以降、日本の実写映画が縮小するのとは対照的に、アニメがビジネスとして成長したのは、この版権ビジネスとの連動に大きな要因であった。 [制作と版権を統合したビジネスと考えた場合]制作と版権運用が統合されたビジネスであると認識す

                                                アニメビジネスの再定義とアニメスタジオの生存戦略とは 【覚書き①】|数土 直志(すど・ただし)
                                              • 数土直志 on Twitter: "昨年で終了した若手アニメーター等人材育成事業(あにめたまご・アニメミライ)報告書をいただのだが、驚いたのは過去の参加者の追跡調査。参加者234名の内、224名が現在も業界で働いている。離職率の高いアニメ業界では、かなりすごいのでは。"

                                                昨年で終了した若手アニメーター等人材育成事業(あにめたまご・アニメミライ)報告書をいただのだが、驚いたのは過去の参加者の追跡調査。参加者234名の内、224名が現在も業界で働いている。離職率の高いアニメ業界では、かなりすごいのでは。

                                                  数土直志 on Twitter: "昨年で終了した若手アニメーター等人材育成事業(あにめたまご・アニメミライ)報告書をいただのだが、驚いたのは過去の参加者の追跡調査。参加者234名の内、224名が現在も業界で働いている。離職率の高いアニメ業界では、かなりすごいのでは。"
                                                • 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】ゴールデンタイムから「ドラえもん」「しんちゃん」が消えた理由

                                                  長年テレビシリーズが続く人気アニメ「ドラえもん」と「クレヨンしんちゃん」の放送時間が、2019年10月から変更になる。これがちょっとした話題になっている。 現在は「ドラえもん」が毎週金曜日午後7時半から、「クレヨンしんちゃん」が同じく午後7時から、いずれも全国テレビ朝日系で放送されている。テレビ朝日は10月より土曜日午後4時半から5時半の1時間を「アニメタイム」とブランディングした新たなアニメ枠として、ここに「ドラえもん」(5時~)と「クレヨンしんちゃん」(4時半~)とが移ってくる。 テレビ朝日では放送時間変更を“お引越し”と銘打って、記念スペシャル企画も実施するお祭りムードで盛り上げる。しかしアニメ関係者には、「いよいよ来るべきもの来た」とやや気落ちした空気も漂う。両番組の移動で、地上波キー局の「ゴールデンタイム」からアニメ番組が消えるからだ。これは1964年1月からの「鉄腕アトム」以来

                                                    【数土直志の「月刊アニメビジネス」】ゴールデンタイムから「ドラえもん」「しんちゃん」が消えた理由
                                                  • 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】「新型コロナ」以後のアニメ業界の“今”と“これから”

                                                    昨年暮れ中国で確認された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が、世界規模で社会・経済・文化に影響を与えている。これは日本アニメ業界も例外でない。2月からの関連イベントやライブの中止から始まり、映画公開の延期、ここにきてスタジオの一時閉鎖やテレビアニメの放送延期など、より範囲が広がっている。 ■意外に影響がでなかった中国の都市封鎖 国内アニメ業界における新型コロナの影響と対応は、これまでのところ主に3段階で進んできた。最初は、武漢を中心とした中国での大流行である。1月終わりから2月の前半の時期だ。この時点での懸念は国内というよりも、中国の都市封鎖におけるアニメ制作作業の遅れへの懸念だった。 アニメ制作はテレビシリーズ1タイトル、劇場映画1本に、数百人から1000人と実写映画やテレビ番組に比べて遥かに多くのスタッフを必要とする。これを支えるためのグローバルネットワークの仕組みが築

                                                      【数土直志の「月刊アニメビジネス」】「新型コロナ」以後のアニメ業界の“今”と“これから”
                                                    • 『鬼滅の刃』が全米でも爆進…! 日本アニメに「新たな可能性」をもたらす“ワケ”(数土 直志) @gendai_biz

                                                      『鬼滅の刃』、全米でも“爆進” 国内歴代興行収入第1位398億円(5月5日現在)の記録を打ち立てる『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』。TVシリーズが深夜アニメ放送とこれまで“ニッチ”に思われた場所からの偉業達成もあり、昨年秋10月16日の公開以来、大きな話題を呼んでいる。さらにその勢いは、いまや海を飛び越え米国にも及びはじめた。 4月23日、本作が全米公開した。これが週末3日間の興行収入で米国とカナダを合わせた北米市場で2114万ドルと、日本円で約23億円もの大ヒットのスタートを切った。 同週の1位ワーナー・ブラザース映画の『モータルコンバット』の2330万ドルとの差はごくわずか。翌第2週には1位に躍進した。日本映画が週末興行収入でトップになるのは、1999年の『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』以来、実に22年ぶりの快挙である。 特に今回は大作映画のヒットに通常必要とされる30

                                                        『鬼滅の刃』が全米でも爆進…! 日本アニメに「新たな可能性」をもたらす“ワケ”(数土 直志) @gendai_biz
                                                      • アニメーター育成に相次ぎ乗りだす国内アニメスタジオの本気|数土 直志(すど・ただし)

                                                        ■有期雇用でアニメーター育成:スタジオポノックの試み「日本アニメの人気やビジネスが拡大する一方で、アニメーション制作の就業環境は劣悪な状況にある」、業界内外から長らく指摘されてきた問題だ。厳しい就業環境は高い離職率となり、制作での慢性的な人材不足の一因にもなっている。 さらに状況がなかなか変らないことも問題とされてきた。しかし近年、制作スタッフの就業環境改善や人材育成に変化の兆しが現れている。こうした動きは、まだよく知られていないようだ。 そんな変化を象徴するニュースが、4月1日に流れてきた。アニメーション制作のスタジオポノックが4月から「Ponoc’s “Principles of Animation”Program(”P.P.A.P.”)」と名付けたアニメーター育成の教育プログラムのエントリーを開始する。 2015年に設立、まだ5年ほどの歴史しかないスタジオポノックの名前を知らない人は

                                                          アニメーター育成に相次ぎ乗りだす国内アニメスタジオの本気|数土 直志(すど・ただし)
                                                        • 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】「すずめの戸締まり」「ONE PIECE」大ヒットとアニメ映画興行の変化

                                                          ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > 数土直志の「月刊アニメビジネス」 > 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】「すずめの戸締まり」「ONE PIECE」大ヒットとアニメ映画興行の変化 2022年のアニメ映画が大変なことになっている。超大型ヒットが相次いでいるのだ。昨年末21年12月25日公開した「劇場版 呪術廻戦 0」が年をまたいで興行収入138億円の大ヒット、今年になって8月6日公開の「ONE PIECE FILM RED」がまた大きなヒットになった。11月20日の段階で興行収入が183.9億円と国内歴代9位となったのだが、現在も上映が続き記録更新中だ。 さらに11月11日に公開された新海誠監督の最新作「すずめの戸締まり」が公開10日間で41.5億円、最終的な100億円突破はほぼ間違いないとみられる。100億円の大台には届かなかったが、「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」も、9

                                                            【数土直志の「月刊アニメビジネス」】「すずめの戸締まり」「ONE PIECE」大ヒットとアニメ映画興行の変化
                                                          • 紙出版も増加のサプライズ、2019年マンガ市場と「鬼滅」現象|数土 直志(すど・ただし)

                                                            ■出版市場は堅調(ただしデジタルを含む) 1月24日に全国出版協会と出版科学研究所が、2019年の国内出版市場が1兆5432億円だったと発表しました。数あるコンテンツ関連でもとりわけビッグな市場です。 今年はちょっとしたサプライズもありました。0.2%と小さくはありますが、前年比で市場が増加したことです。市場拡大は、デジタル出版の市場統計も始めて以来初になります。一般的には衰退しつつあると見られがちな出版業界ですが意外に堅調なのです。 理由はあります。統計にデジタル市場を含んでいるためです。紙の市場は前年より4.3%減っていて、23.9%増と驚異的な伸びを見せたデジタル出版が伸びを支えました。 出版業界は縮小しているのでなく、産業構造の変化こそがトレンドだと判ります。 ■トレンドを先取りしていたマンガ市場 こうしたトレンドは、いま始まったことではありません。出版界のなかでもいち早くデジタル

                                                              紙出版も増加のサプライズ、2019年マンガ市場と「鬼滅」現象|数土 直志(すど・ただし)
                                                            • ガンダムだけでない、バンダイナムコが創通を買う3つの理由|数土 直志(すど・ただし)

                                                              ■総額350億円の買収提案、破格の金額か? バンダイナムコホールディングス(HD)が10月9日に電撃発表した創通の公開買付け(TOB)がアニメ業界を驚かせています。バンダイナムコHDは現在自社保有する以外の創通の全株式を取得して完全子会社化する方針です。この買付け総額が約350億円にもなります。 1965年設立の創通の社員数は、わずか35名。その会社の買収価格が350億円(会社全体の評価額465億円)というのは、一般の人には驚きでないでしょうか。 そもそもJASDAQスタンダード市場に上場しているとは言え、創通の社名を知らない人のほうが一般的には多いでしょう。 実は創通はこの30名あまりで年間144億円の売上げと26億円の営業利益(2019年8月期)を叩き出すスーパー優良会社なのです。その鍵を握っているのが「ガンダム」です。 ■実はふたつに分れていた「ガンダム」の権利 ガンダム関連のアニメ

                                                                ガンダムだけでない、バンダイナムコが創通を買う3つの理由|数土 直志(すど・ただし)
                                                              • 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】成長するアニメ市場でのスタジオとスタッフの生存戦略

                                                                「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」(6月11日公開) (C) バード・スタジオ/集英社 (C) 「2022 ドラゴンボール超」製作委員会 イメージを拡大 好調続く大手アニメ会社の業績 この5月に上場企業各社の3月期末決算が発表された。2021年4月から22年3月までの1年間の業績をまとめたものである。このタイミングで直近のビジネス面での動向が明らかになるアニメ関係会社も多いが、新型コロナ禍での対応も進むなかで、各社のアニメ関連事業の業績はおおむね好調だ。 テレビ東京や東宝といった大手企業のアニメ事業部門は過去最高の売上げを更新しているし、ソニーグループ、バンダイナムコグループのアニメ事業部門も高い利益を維持している。 なかでも驚いたのは、東映アニメーションの業績だ。アニメーション専業の会社としては国内最大、「ドラゴンボール」や「ワンピース」、「プリキュア」などの人気作を長年制作し続ける

                                                                  【数土直志の「月刊アニメビジネス」】成長するアニメ市場でのスタジオとスタッフの生存戦略
                                                                • クランチロールがソニー傘下でも主要企業10社以上 北米アニメ配信最新状況|数土 直志(すど・ただし)

                                                                  【ソニーのクランチロール買収で独占は強まったか】 ソニーグループがユーザー数世界最大のアニメ専門配信サービス「クランチロール(Crunchyroll)」の買収完了を2021年8月9日に発表しました。買収総額は約1300億円、長年ニッチと思われてきた「ANIME」の海外ビジネスとしては破格の金額です。 今回の買収は2020年12月に既に発表されており、買収完了まで約8ヵ月もかかりました。時間がかかったのは、米国司法省による独占禁止法の審査に時間がかかったとも言われています。 グーグルやアマゾンといった巨大IT企業が存在する米国で、なぜクランチロールが問題視されたのでしょうか。それこそがソニーグループが今回の買収の理由であり、この件がアニメ業界で事件とされる理由です。 クランチロールのユーザーは世界1億2000万人、有料会員数が500万人。特に北米で強さを発揮しています。アニメ専門配信の業界シ

                                                                    クランチロールがソニー傘下でも主要企業10社以上 北米アニメ配信最新状況|数土 直志(すど・ただし)
                                                                  • 日本より海外でヒットするアニメ映画、「ヒロアカ」「夏目友人帳」|数土 直志(すど・ただし)

                                                                    米国で映画『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』が、大きなヒットになっています。2月26日に全米公開され、現在は昨今の社会的状況で上映が途切れましたが、3月第2週目までで興行収入は約15億円でした。日本国内の興行収入17.6億円に迫る規模です。 北米の映画チケットの平均価格は約1000円で、日本の1340円の7割程度。この数値を当て嵌めると『ヒーローズ:ライジング』の北米観客は150万人、日本の133万人を越えます。日本より北米のほうが観客数が多かった可能性があります。ひょっとすると、観客動員のベースとなるファンの数自体も北米が日本を逆転しているかもしれません。 アニメは日本固有の表現とされることが多いのですが、知らない間に日本以上に海外で受け入れられるケースが現れています。 国内外の逆転現象は、米国だけにとどまりません。『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結

                                                                      日本より海外でヒットするアニメ映画、「ヒロアカ」「夏目友人帳」|数土 直志(すど・ただし)
                                                                    • 売上げ前年比2倍以上? 米国で爆発した2021年の日本マンガ|数土 直志(すど・ただし)

                                                                      海外で大人気な日本のマンガですが、ここ1、2年その勢いはさらにアクセルがかかっているようです。 昨年から2021年の日本マンガの海外売上げが、飛躍的に伸びていると話は聞こえていましたが、その一端を米国のメディアが伝えています。 米国の「Comics Beat」というコミック情報専門サイトが2022年2月4日の「レポート:2021年のグラフィックノベル売上げ前年比65%増」で驚くべき報告しています。 書籍販売データNPDブックスキャンの数字として、北米のグラフィックノベルの2021年の売り上げが前年比65%増と大きく伸びたというものです。グラフィックノベルは日本でのコミック単行本、書籍スタイルのコミック・マンガに相当します。 記事によれば急成長を牽引したのはマンガで、その売上げ前年比2.7倍(171.1%増)。冊数では前年比1700万部増との驚異的な数字です。ここで言う“マンガ”は一部日本ス

                                                                        売上げ前年比2倍以上? 米国で爆発した2021年の日本マンガ|数土 直志(すど・ただし)
                                                                      • 2019年にTVアニメ制作が大幅減少、理由を考える|数土 直志(すど・ただし)

                                                                        [2019年、TVアニメ制作が前年比大幅減]2020年11月に日本動画協会が刊行した「アニメ産業レポート2020」によると、19年のTVアニメの制作本数は18年に較べて大幅に減少しました。 19年の制作タイトル数は314本、前年の350本より36本減少です。15年の361本、16年352本から3年連続の減少でもあります。 TVアニメシリーズは各話1分程度や30分枠まで長さは様々で、必ずしもタイトル数から制作現場の稼働は分かりません。そこで日本動画協会は、制作分数でも動向を発表しています。こちらは19年が10万7006分の制作、18年の13万347分と較べて18%もの減少、さらに過去7年で最も低い水準です。 これは2019年のアニメ業界動向で見逃されがちな事実です。なぜなら昨年の「アニメ産業レポート」のサプライズは、アニメ産業市場の前年比15%増、過去最高の大幅更新だからです。アニメ制作会社

                                                                          2019年にTVアニメ制作が大幅減少、理由を考える|数土 直志(すど・ただし)
                                                                        • 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】アニメの世界企業登場か、拡大続けるアニプレックスの挑戦

                                                                          ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > 数土直志の「月刊アニメビジネス」 > 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】アニメの世界企業登場か、拡大続けるアニプレックスの挑戦 ■売上高2000億円超、日本アニメ巨大グループ 海外で日本アニメの人気とビジネスが、さらに拡大している。日本動画協会の調べでは2010年頃に2000億円台だった海外の日本アニメのユーザー市場は、18年に1兆円を超えた。こうした状況で日本アニメの世界企業が生まれつつある。 その筆頭がアニプレックスだ。もともとはDVDといったアニメパッケージのメーカーだが、現在は制作スタジオの運営、スマホアプリゲーム、音楽、映画配給やグッズ制作・販売などに次々と進出している。 アニプレックスとその関連会社の個別売上高は、ソニーの子会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(SMJP)のさらに子会社にあたるため開示されていない。それでも

                                                                            【数土直志の「月刊アニメビジネス」】アニメの世界企業登場か、拡大続けるアニプレックスの挑戦
                                                                          • 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】Netflixオリジナルアニメの知られざる人気作品

                                                                            ■「バキ」が世界で大人気 9月7日に、Netflixの日本サービス開始5年にあわせたオンライン記者説明会が開催された。発表の目玉は、日本での契約件数500万件突破だ。わずか1年間で200万件増の急成長ぶりである。 当日はアニメ関係者には、もうひとつサプライズなニュースがあった。アニメシリーズ「バキ」が世界約50カ国で総合トップ10にランキングしたとの発表だ。新作だけでも毎月数え切れない番組が送りだされるなかでの総合ランキングだから相当の人気である。Netflixのグローバルでの契約数は1億9000万件を超えるので、作品の視聴者はかなりの数になったはずだ。 「バキ」はマンガ家・板垣恵介の人気格闘マンガシリーズのひとつで、少年でありながら圧倒的な強さで地下闘技場のチャンピオン君臨する刃牙と、人間離れした格闘家たちとの死闘が全編にわたって描かれている。今回は「最凶死刑囚編」、「中国大擂台賽編」を

                                                                              【数土直志の「月刊アニメビジネス」】Netflixオリジナルアニメの知られざる人気作品
                                                                            • 【数土直志の「月刊アニメビジネス」特別編】「D4DJ」大型タイトルで世界展開を目指すブシロードの戦略

                                                                              DJをテーマに“アニメ”“ゲーム”“声優ライブ”など、様々なメディアミックス展開する「D4DJ(ディーフォーディージェー)」が2020年より本格始動している。この10月からはテレビアニメ「D4DJ First Mix」が放送開始、10月25日にはリズムゲーム「D4DJ Groovy Mix(グルミク)」もリリースする。 「D4DJ」はブシロードが世に送り出す大型プロジェクトでもある。製作はブシロード一社出資とし、プロジェクト実行のスピードを最大限まで高めた。これまでにない仕掛けも満載だ。 なかでも海外展開は注目だ。放送と合わせて吹替え3言語、字幕15言語を同時展開、世界各国のプラットフォームに加えて自社YouTubeチャンネルで全世界に届ける。当初から海外ありきのプロジェクトである。 ブシロードは「D4DJ」で世界をどう攻略するのか? 同社海外営業本部の中山淳雄さん(執行役員 海外営業本部

                                                                                【数土直志の「月刊アニメビジネス」特別編】「D4DJ」大型タイトルで世界展開を目指すブシロードの戦略
                                                                              • 世界が注目の「アカデミー映画博物館」オープンの目玉企画に宮崎駿監督が選ばれたワケ(数土 直志) @gendai_biz

                                                                                映画の殿堂の杮落としに選ばれた宮崎駿監督 2021年9月30日、米国カリフォルニア州ロサンゼルス郡ビバリーヒルズ地区の真ん中に、アカデミー映画博物館がオープンした。アカデミー賞主催で有名な米国・映画芸術科学アカデミーによるもので、約2万8000㎡の施設には23万7000本のフィルム、1250万点の写真、それに衣装やデザインなど映画史の記念碑が収められている。 Academy Museum of Motion Pictures, Exterior Rendering (c)Renzo Piano Building Workshop/(c)Academy Museum Foundation/ Image from L’Autre Image 築82年の旧名門百貨店をリノベーションし、さらに球形の不思議な展望台が設けられた建物は建築家レンゾ・ピアノが設計、6年の歳月をかけて完成した。500億円以

                                                                                  世界が注目の「アカデミー映画博物館」オープンの目玉企画に宮崎駿監督が選ばれたワケ(数土 直志) @gendai_biz
                                                                                • 「アニメ」はソニーグループの何を変えるのか?後編 -クランチロール買収で生み出されたもの-|数土 直志(すど・ただし)

                                                                                  [クランチロール買収で生み出された海外におけるメディアミックス展開] さらにいま注目されているのが、このより広いアニメビジネスの海外への拡張である。2021年にソニーグループがAT&Tからワーナーメディア傘下のクランチロールを買収した際には、世界規模での配信プラットフォーム獲得ばかりが話題になった。 しかしそれはクランチロール買収のひとつの側面に過ぎない。もうひとつ重要なのはクランチロールが日本で発達したアニメのメディアミックスを海外に広げるハブになることだ。 筆者も取材に訪れた8月5日から7日まで米国サンノゼ市で開催された「クランチロールExpo2022」は、そんな可能性を示していた。「クランチロールExpo」は、いま世界各地で開催されるアニメコンベンションと呼ばれる日本アニメイベントのひとつである。エキビジョンホールに企業ブースが並び、作品紹介やグッズ販売をする。音楽ライブやトークショ

                                                                                    「アニメ」はソニーグループの何を変えるのか?後編 -クランチロール買収で生み出されたもの-|数土 直志(すど・ただし)

                                                                                  新着記事