乱高下する株価を前に日銀による利上げを牽制する声も出ている。写真は9月9日午前の外為どっとコムの株価モニター(写真:共同通信社) 日本銀行は政策金利を引き上げている。一方、欧米のインフレは鎮静化の方向で、欧州中央銀行(ECB)は今年2度目の金利引き下げを実施し、米国の連邦準備制度理事会(FRB)も9月に金利を引き下げることが確実視されている。8月以降の株価乱高下などを背景に日本銀行の金融政策を批判する声も聞かれるが、そもそもなぜ今、日本の金利は上がっているのか。元日銀の神津多可思・日本証券アナリスト協会専務理事が解説する。(JBpress編集部) (神津 多可思:日本証券アナリスト協会専務理事) もう2年以上2%超のインフレが続いている 今年も暑い夏で、さらにまだ暑さは続いている。やっともうすぐ秋だが、かなり疲れてしまった。そこで、ここで肩の力を抜いて、なぜ今、日本の金利が引き上げのプロセ