元日本銀行理事の早川英男氏(東京財団政策研究所主席研究員)は、日銀が今月の金融政策決定会合で追加的な金融緩和策の修正に動く可能性は低いとする一方、今春に発足する新体制の下で年内にもイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)が撤廃されると予想した。 早川氏は12日のインタビューで、日銀が昨年12月の会合で金融緩和策の修正を決めたのは当然とし、「むしろ遅過ぎたくらいだ」と語った。その上で今月17、18日の会合で一段の政策修正に動けば「市場の臆測をさらに強めるだけだ。さすがに動かないだろう」との見方を示した。 日銀は昨年12月、YCC政策における長期金利(10年国債金利)の誘導目標をゼロ%程度に維持する一方、許容変動幅を従来の上下0.25%から0.5%に拡大した。早川氏は早くからYCCを弾力化する必要性を指摘し、昨年4月のインタビューでは長期金利の変動幅拡大や長めの金利目標の年限短期化を