「現代のデザイナーに求められるスキルセットを答えよ」 この問いに明確に答えられる人は、そういないのではないか。 無論、各々の経験から一定のリストは作れるかもしれない。だが、「デザイナー」の職域も「デザイン」という言葉が指す意味も、「デザインする対象」も拡大し続ける中、そのスキルセットは本当に汎用的かと聞けば自信を持って首を縦に振れる人はどれだけいるだろう。 ここ数十年だけを振り返っても、デザインが担う領域は工業製品から、PCの画面の中、スマートフォンの画面の中、考え方、姿勢、経営と広がり続けている。同じ速度、ないしは加速度的にこの変化が続くとすれば、最早「デザイナーのスキルセット」を定義するのは難しいのではないか。 筆者は、そのヒントをTHE GUILD小玉千陽氏の取材の中に見た。氏はFlashをきっかけにデザインを志し、フィジカル⇔デジタル、デザイン⇔エンジニアリングを横断しながらキャリ