裳華房という出版社はメルマガで長いこと書評連載をやっている。オレはもともと先日亡くなられた鹿野司さんの連載を読むために取っていたのだが、わりに早くに終わってしまい、一緒にやってた松浦晋也さんのものだけが残ってる。 www.shokabo.co.jp 松浦さんはこの連載でかなり好き勝手な本を取り扱っている。ご自分の興味で掘った本を、読者を意識せずに出している感じ。もちろんジャーナリズムの方らしく文章に芸があって読ませる内容になっているのだが、たとえば最近はずっと満州阿片の人脈を追って読んだものについて書いておられ、このテーマの本に興味を持つ人ってどのくらい居るんだ…? と不思議になるくらい。そしてその勝手放題が面白い。「読書ノート」だから、これでいいんだろう。 今回は阿片とは関係なく、そこから芋蔓で読まれた『最後の殿様 -徳川義親自伝』について。 1973年初版。 オレは殿様っつーとジャパニ