人との会話は“視界をシェア”して終わり 旅行に出かけた、レストランで美味しいものを食べた、珍しいものを見た、楽しいイベントに参加した――。人はいろんな体験をするが、その体験の内容をどのくらい人に説明し、語ることができるだろうか。 スマホが主流になってから顕著になったと感じるのは、会って話をしている時に、「自分の体験したことや記憶を、言葉で語る」のではなく、足を運んだ先でスマホで撮った写真などを見せながら、「自分の視界の一部をシェアする」だけの人が増えたことだ。 ある人が、連休に石垣島に行ってきたと言って、自分のスマホに写真を表示させ、それを紙芝居のように次々とスワイプしながら話しはじめた。その語り口調はこうだ。