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貨幣・流通の検索結果1 - 21 件 / 21件

  • 『剣と清貧のヨーロッパ – 中世の騎士修道会と托鉢修道会』佐藤彰一 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー

    禁欲生活を送り、自己の内面を見つめて苦行の果てに「完徳」を理想とする修道士たちが集団で暮らす修道院は六世紀頃からヨーロッパ各地に広がって、キリスト教徒の理想的生活の体現者と見られていた。 しかし、十二世紀頃、異教徒との聖戦を唱えた十字軍思想を背景に戦いの日々を送る「騎士修道会」と、清貧生活に回帰しながら経済力と社会的地位を得て中世後期の西ヨーロッパ世界を動かす「托鉢修道会」というこれまでの修道院の歴史上異質とも思える二つの修道会が登場する。この二つの修道会はいかにして生まれたのか、十二世紀から十四世紀の修道院制度の変容と中世西ヨーロッパ社会を描いた、新書としてはかなり骨太な一冊である。 西欧中世史の第一人者である著者が中公新書で出版している『禁欲のヨーロッパ』『贖罪のヨーロッパ』に続く三巻目で、四巻目の『宣教のヨーロッパ』、五巻目の『歴史探究のヨーロッパ』と続く修道院史シリーズの丁度真ん中

      『剣と清貧のヨーロッパ – 中世の騎士修道会と托鉢修道会』佐藤彰一 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー
    • 企業部門のISバランス(貯蓄)は大幅減少 - 備忘録

      国民経済計算(SNA)の資本勘定から推計したISバランスについては、3年前に2011年基準改定後の動向を分析し、昨年、その後の動きをフォローアップした。 traindusoir.hatenablog.jp 資本勘定とは、一国経済(および制度部門別)の貯蓄と投資のフローを実物面からみたもので*1、ISバランス(貯蓄投資差額)は、一国経済(および制度部門別)の資金余剰(不足)の実態を表す*2。 昨年末に内閣府から公表された『2018年度 国民経済計算年次推計(フロー編)』は、2019年10月の消費税率引上げの結果を未だ反映するものではなく*3、大きな制度変更を含むものではないが、企業部門(非金融法人企業)のISバランスに特徴的な変化がみられたので、昨年と同じ分析を行うこととする*4。 これまでのISバランスの特徴と今回の変化 これまで、特に1990年代以降のISバランスの特徴は、家計部門の貯蓄

        企業部門のISバランス(貯蓄)は大幅減少 - 備忘録
      • 消費し消費される経済から、豊かさを稼ぎ出す経済へ|Kunitake Saso

        この連載は、「ポスト資本主義の住まいをつくる」と題し、BIOTOPE佐宗邦威とVUILD秋吉浩気がオブニバス連載の形で全6回で綴り、問いかけていくものです。 各回の内容は、以下の通りです。 第1回:内省編(佐宗)、第2回:経済編(佐宗)、第3回:運動編(秋吉)、第4回:実践編(秋吉)、第5回:教育編(佐宗)、第6回:提案編(秋吉) 今回はその2回目「経済編」。BIOTOPE佐宗が新常態の経済について執筆します。 1.新型コロナウイルスが炙り出した、都市生活への疑い前回、新型コロナウイルスによる外出自粛生活で様々な価値観のリセットが行われたと書いた。一言で言うと、豊かさの物差しが、人からの「すごい」という称賛を大事にするOutside-inの視点から、自分の「いい!」を大事にする内面に根ざしたInside-outへシフトしたのだ。こういった価値観の変化が起こりつつあることは、薄々みんな感じて

          消費し消費される経済から、豊かさを稼ぎ出す経済へ|Kunitake Saso
        • ビル・ミッチェル「日本式Q&A – Part 4」(2019年11月11日)

          Q&A Japan style part4 Posted by Bill Mitchell on Monday, November 11, 2019 このエントリは最近の私の日本旅行で提起された4部構成のQ&Aシリーズのラストである。このエントリでは、たった1つだけの質問に答えている。解答は、政府(の金融部門)と中央銀行の関係の核心に触れることで、〔中央銀行〕準備預金の複雑な会計処理を説明している。よって、学習のためには幾ばくかの前提知識が必要となっている。現代貨幣理論(MMT)に関する今回の一連の質問は、最近の私の日本旅行中に提起されていることを思い出して欲しい。日本におけるMMTに関する公での議論は(他国と比較すれば)相対的に進んだものとなっている。日本では、広範な政治領域にまたがって政治運動家達が、緊縮財政に反対を表明する有力な手段として、MMTを議論し宣伝している。MMTの基礎原理

            ビル・ミッチェル「日本式Q&A – Part 4」(2019年11月11日)
          • 国の借金が大変!? 実は景気が悪いだけだった|研究猫とも|note

            日本は到底返せないほどの借金を抱えていて、このままでは大変なことになってしまう! という認識の人は多いと思います。 でも、もし「国の借金が大変」というのは、「実は景気が悪いだけ」だとしたら? 1. 財務省の説明財務省は『これからの日本のために財政を考える』という資料で、国の借金(政府債務残高)について次のように説明しています。 財政の持続可能性を見る上では、税収を生み出す元となる国の経済規模(GDP)に対して、総額でどのぐらいの借金をしているかが重要です。/日本の債務残高はGDPの2倍を超えており、主要先進国の中で最も高い水準にあります。 財務省『これからの日本のために財政を考える』 https://www.mof.go.jp/zaisei/current-situation/situation-comparison.html そして、GDPに対する借金の大きさ(政府債務残高対GDP比)を

              国の借金が大変!? 実は景気が悪いだけだった|研究猫とも|note
            • 日本など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられないのか(久保田博幸) - エキスパート - Yahoo!ニュース

              財務省は2002年5月23日に格付会社のムーディーズとフィッチに対して、意見書を送っており、その内容は財務省のサイトにもアップされている。 「外国格付け会社宛意見書要旨について」 https://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430cov.htm このなかで、下記の意見が述べられている。 In the case of industrialized countries such as the U.S. and Japan, defaulting on local-currency denominated debt is unimaginable. What kind of risk is exactly contemplated as "default"? 日本語訳 「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない

                日本など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられないのか(久保田博幸) - エキスパート - Yahoo!ニュース
              • コロナ景気の中で資産を購入する大切さ。

                これから投資を始める初心者向けに投資(株式、FX、投資信託をメイン)に役立つ情報を発信するブログです。 今回は、日経記事『ECB、資産購入「かなり速いペースで」 金利上昇を警戒』について取り上げてみようと思います 記事の概要としては、新型コロナウイルスの感染拡大リスクが消えず、経済・物価の回復が力強さを欠くなか、金利だけが上昇する事態を避けるために、欧州中央銀行(ECB)が今後3カ月間の資産購入をこれまでより「かなり速いペースで実施する」と決めた、というものになります。 欧州の主要国では、新型コロナの感染抑制のための厳しい行動制限が続いており、需要不足の状況が続いていますが、インフレ期待が高まる米国に引っ張られるように欧州の長期金利は、上昇してしまっているのが現状のようです このため折角、ワクチン接種等で明るい経済が見え始めてきた中、金利だけが上昇してしまい、政府や企業、家計の借り入れコス

                  コロナ景気の中で資産を購入する大切さ。
                • 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで -伊藤俊一 著|新書|中央公論新社

                  荘園墾田永年私財法から応仁の乱まで 伊藤俊一 著 荘園は日本の原風景である。公家や寺社、武家など支配層の私有農園をいい、奈良時代に始まる。平安後期から増大し、院政を行う上皇の権力の源となった。鎌倉時代以降、武士勢力に侵食されながらも存続し、応仁の乱後に終焉を迎えた。私利私欲で土地を囲い込み、国の秩序を乱したと見られがちな荘園だが、農業生産力向上や貨幣流通の進展に寄与した面は見逃せない。新知見もふまえ、中世社会の根幹だった荘園制の実像に迫る。 書誌データ 初版刊行日2021/9/21 判型新書判 ページ数304ページ 定価990円(10%税込) ISBNコードISBN978-4-12-102662-0 書店の在庫を確認 ❑紀伊國屋書店 ❑丸善&ジュンク堂書店 ❑旭屋書店  ❑有隣堂  ❑TSUTAYA  ❑くまざわ書店 書評掲載案内 ・山川歴史PRESS13号(2023年4月10日発行)/高

                    荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで -伊藤俊一 著|新書|中央公論新社
                  • 銀行口座がなくても街中で現金を引き出せる? 「アフリカの奇跡」ことルワンダのフィンテック事情

                    さまざまな課題を抱えつつも、約20年で急激な近代化を果たし、「アフリカの奇跡」と呼ばれるようになった小国・ルワンダ。前回の記事ではITスタートアップ企業の成功事例や、その裏にある国民の所得格差や仕事の供給不足の現状を見てきた。 今回は、日本が支援する同国の貿易事情と、それに絡む貨幣流通とIT企業の関わりをレポートする。取材すると、日本など先進国とは違う、お金のエコシステムが出来つつあることが分かった。 立地的には物流に伸びしろ しかし農家の意識と噛み合わず この国を支援と日本企業進出の両面からサポートするのが、国際協力機構(JICA)ルワンダ事務所だ。同事務所の丸尾信所長によれば、「運輸・貿易・電力」「農業」「水」「ICT・教育・イノベーション」の4つの視点から支援を提供しているという。 例えば運輸・貿易では、ルワンダを流通のハブにするというアイデアがある。同国の周辺にはタンザニア、ウガン

                      銀行口座がなくても街中で現金を引き出せる? 「アフリカの奇跡」ことルワンダのフィンテック事情
                    • 【解題】ニコラス・カルドア『ニューマネタリズム批判』(フリードマン・カルドア・ソロー「インフレーションと金融政策」収録)|TagoMago

                      前回のフリードマン『金融政策の役割』に続き、カルドアの『ニューマネタリズム批判』の解題という名の要約である。ニコラス・カルドアによる「The New Monerism」と題された論文は、1970年3月12日にロンドン大学で行われた講演が元になっている。元論文は以下のリンクを参照して欲しい。余談だが、カルドアは、オーストリア学派の重鎮であるフリードリヒ・ハイエクの本を若い時に1冊翻訳したぐらい筋金入りのハイエクの信奉者であった。(P.37) N.Kaldor "The New Monetarism" , Lloyds Bank Review. July 1970. http://public.econ.duke.edu/~kdh9/Courses/Graduate%20Macro%20History/Readings-1/Kaldor.pdf マネタリズムの基本命題カルドアは、マネタリズムの

                        【解題】ニコラス・カルドア『ニューマネタリズム批判』(フリードマン・カルドア・ソロー「インフレーションと金融政策」収録)|TagoMago
                      • PofEAAで考える値オブジェクトの永続化あれこれ - 男爵が書く

                        この記事はドメイン駆動設計#1 Advent Calendar 2019 - Qiitaの3日目の記事です。 エリック・エヴァンス氏の『ドメイン駆動設計』に端を発したDDDの設計哲学では、システムが同一性を認識しなければならないエンティティと、同一性を認識しなくて良い値オブジェクトを区別して設計することが重要であるとされています。例としてよく使われるのが「貨幣オブジェクト」です。 // 貨幣 class Money { String code; // 通貨コード Double value; // いくらかを表す数値 } 疑似コードなので雰囲気で読んでください。このMoneyクラスを使って「100円」というインスタンスを2つ作ったとします。システムはこれらのインスタンスが同一の貨幣を指しているのか、それとも偶然値が一致している(等価である)だけなのかをどのように判別すれば良いでしょうか? こ

                          PofEAAで考える値オブジェクトの永続化あれこれ - 男爵が書く
                        • なぜ南欧は近代に後進地域になったのか : 歴史的速報

                          2020年02月29日19:00 なぜ南欧は近代に後進地域になったのか カテゴリ西洋史 waruneko00326 Comment(25) 1: 世界@名無史さん 2011/10/20(木) 20:09:38.30 0 イタリア、南フランス、スペイン、ポルトガル、ギリシアが近代に後進地域に落ちぶれた理由について語り合いましょう 3: 世界@名無史さん 2011/10/20(木) 20:38:21.00 0 >>1 西欧/東欧スレでもレスしたけど スペイン、ポルトガルは先軍政治と狂信的カトリシズムが原因 イタリアは落ちぶれてない。むしろよく踏みとどまったと言える 5: 世界@名無史さん 2011/10/20(木) 20:58:03.90 0 スペイン・ポルトガルは新大陸発見で一山当てただけで、先進地域だったことは一度もないと思うが。 南イタリアはローマ以降、歴史の中心になったことのない辺境地

                            なぜ南欧は近代に後進地域になったのか : 歴史的速報
                          • 鐚銭 - Wikipedia

                            永楽通宝の「鋳写(いうつし)鐚銭」(室町末期) 鐚銭(びたせん、びたぜに)[1]とは、日本の室町時代中期から江戸時代初期にかけて私鋳された、永楽銭を除く粗悪な銭貨[1]。表面が磨滅した粗悪な銭を指す言葉でもある[1]。悪銭(あくせん)とも[2]。ほんのわずかのお金を意味する「びた一文」の「びた」はこれに由来する。 日本では、鎌倉時代後期ごろから貨幣の流通が活発化したが、主に中国で鋳造された中国銭が流通していた。これらの中国銭は、中国(宋・元など)との貿易を通じて日本にもたらされたが、日本でもこれらの貨幣を私的に鋳造する者が現れた。これを私鋳銭(しちゅうせん)という。私鋳銭は、一部が欠落したもの、穴が空いていないもの、字が潰れて判読できないものなど、非常に粗悪なものが多く、商品経済の現場では嫌われる傾向が強かった。そのため、これら粗悪な銭貨は鐚銭と呼ばれ、一般の銭貨よりも価値が低いと見なされ

                              鐚銭 - Wikipedia
                            • 『40年周期で動く日本(2)』と『200年のお雑煮と甘鯛』(京都紅葉紀行3) - 特別な1日

                              今週になって『良いお年を』なんて挨拶を耳にするようになりました。 『今年ももうちょっとの我慢』と自分に言い聞かせながら会社に行っています(笑)。 内閣の支持率がどんどん下がっています。 しかし政権の選択肢という意味では野党は論外。維新や参政党は勿論、共産党もこいつ↓も、野党の員数から外して考えなくてはならない(笑)。自民党の別動隊ばかりです。 ま~た愚にもつかない野党第一党批判 自民党の手先かよ https://t.co/ycNazBPRIP— まる💙💛 (@marseille1945) 2023年12月14日 マスコミの酷さがそれに輪をかけています。 鮫島や佐藤章はこのデマの責任、取ったのか?「ジャーナリスト」名乗るのが恥ずかしくはないか? https://t.co/5l957PuK5m— ryozanpaku 💙ロシアによるウクライナ侵略戦争に抗議する💛 (@gnpthnt31

                                『40年周期で動く日本(2)』と『200年のお雑煮と甘鯛』(京都紅葉紀行3) - 特別な1日  
                              • ビットコインは順調に28万8000ドルに向かう BTCはS2Fモデルを凌駕する勢いで推移していることが明らかに

                                ビットコイン価格は人気の価格予想モデルであるストック・フローモデル(S2F)を凌ぐ勢いとなっているようだ。S2F上の動きを追うツイッターアカウントである「S2F Multiple」では、2月28日時点の理論価格は36851.01ドルである一方で、実際の価格が45359.46ドルであると指摘した。 これは予測よりも外れているということではなく、ビットコイン価格は予想通りの軌道にあるということを示している。S2Fはモデル価格からの一定の偏差内も考慮されているためだ。 Stock-to-Flow Multiple (463d) 2021-02-28, 23:59 UTC ln(actual / model) Actual price: $45,359.46 Model price: $36,851.01 S2F multiple: 0.21 pic.twitter.com/rGgfgNmS3C

                                  ビットコインは順調に28万8000ドルに向かう BTCはS2Fモデルを凌駕する勢いで推移していることが明らかに
                                • 「中世ヨーロッパの都市世界 (世界史リブレット 23)」河原温 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー

                                  入門者向けに世界史上の様々なテーマについて80~90ページほどのコンパクトなサイズでまとめて読める、とてもありがたい山川出版社の世界史リブレットシリーズから、そのものずばりな中世ヨーロッパの都市について概観した本書は、とてもお勧めである。 特に最近だと中世ヨーロッパの都市について調べるニーズは創作に役立てたいという人が多いのではないかと思うが、本書はこのサイズで都市の成立から衰退といった歴史と、都市の暮らしや構造など全体像を描きつつ、例えばギルドの仕組みや公衆衛生といった細かいエピソードも網羅していて、かなり役に立つ。当然、細かい事例については専門書を当たることになると思うが、それら資料を読み解くうえで、基礎を申し分ないレベルに押さえてある本書を読んでいるかいないかだけでも随分違ってくると思う。 全体の構成としては、序論にあたる「都市イメージの再考」で近年のヨーロッパ都市史の研究動向が「都

                                    「中世ヨーロッパの都市世界 (世界史リブレット 23)」河原温 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー
                                  • 【No.502】マネタリーベースとマネーストックの関係を再考する

                                    ●日銀がマネタリーベースを増やした場合、その信用乗数倍マネーストックが増えるという考え方がある。 ●実際は、マネタリーベースが急増しても、信用乗数が低下し、マネーストックはそれほど増えなかった。 ●両者の関係を考える場合、企業と銀行の利潤最大化行動というミクロ的基礎付けの観点も必要。 マネタリーベースとは、「日銀が供給する通貨の総量」です。具体的には、市中に出回っている流通現金(日本銀行券発行高と貨幣流通高、つまりお札と硬貨)と、日銀当座預金(民間銀行が日銀に保有している当座預金)の合計値です。一方、マネーストックとは、「日銀を含む金融部門全体が供給する通貨の総量」です。具体的には、企業や家計などの経済主体が保有する現金や預金の残高です。 マネーストックの、マネタリーベースに対する比率を「信用乗数」といい、これらの関係を「マネーストック=信用乗数×マネタリーベース」という式で表すことができ

                                      【No.502】マネタリーベースとマネーストックの関係を再考する
                                    • 日本貨幣史 本文 - 貨幣博物館

                                      7世紀末から8世紀の日本は、中央集権的な律令国家を目指し、中国(唐)の諸制度を導入するなかで、銭貨を発行した。奈良時代(8世紀)には和同開珎をはじめとする3種、平安時代(8世紀末~)には9種の銅銭を発行したが、その後、銭貨の発行と使用は途絶えていった。 7世紀後半 発掘からわかった和同開珎以前のお金 1998年の飛鳥池遺跡(奈良県明日香村)の発掘調査により、7世紀後半に富本銭(ふほんせん)がつくられていたことが明らかとなった。飛鳥池遺跡からは、富本銭とともに富本銭をつくるための鋳型やルツボ、やすりなどが出土した。 富本銭は、『日本書紀』天武12(683)年の「今より以後、必ず銅銭を用いよ。銀銭を用いることなかれ。」という詔に記された銅銭であると考えられている。 詔に書かれている銀銭は無文銀銭であると考えられている。無文銀銭はこれまで、畿内を中心とした15以上の遺跡から出土している。 8世紀

                                      • 現代貨幣理論(MMT):妙薬か劇薬か?

                                        現代貨幣理論(MMT):妙薬か劇薬か? 佐藤主光(もとひろ) 一橋大学国際・公共政策大学院、経済学研究科 医療政策・経済研究センター 1 現代貨幣理論(MMT)とは? • MMTの主張=「自国通貨(例:円)を発行できる政府は自国通貨建て(例:円建て)で国債を発行する限り、 財政的に破綻することはない(財政的な制約に直面することはない)」 過度なインフレを伴わない限り財政赤字を続けても大丈夫・・・・ • 何故か?  円建ての国債は何時でも自国通貨で置き換えられる(=中央銀行の買い入れ)  いざインフレになれば財政を緊縮(増税・歳出削減)すればよい(=機動的財政政策) • 主流派経済学との違い=MMTには個人・企業の誘因(選択)・期待形成はない  投資・消費決定のメカニズム(理論)の欠如⇒最適化問題(ミクロ的基礎付け)はない  概ね「機械的」な算術に終始⇒経済学というより会計学・・・

                                        • 「750億円以上の偽金」作った薩摩藩の科学力

                                          幕末では、土佐藩以外にも偽金に関心を持っていた藩は多い。というより、薩摩藩などは土佐藩よりも、かなり早くから偽金を製造しており、龍馬はそれにならおうとしたのである。 また薩摩、土佐だけではなく、偽金づくりをしていた藩は判明しているだけでも十数藩に及ぶ。佐幕派の中心だった会津藩でさえ偽金をつくっていたのだ。なぜ諸藩は、偽金をつくろうとしたのか、その背景を説明したい。 なぜ幕末に「偽金づくり」がはやったのか? 江戸時代、貨幣の鋳造は幕府が独占的におこなっていた。 諸藩は、貨幣の鋳造は禁止されており、藩内にだけ通用する貨幣を鋳造する場合でも、幕府の許可が必要だった。 しかも幕府は、藩内通用の貨幣の鋳造もなかなか許可しなかった。貨幣鋳造を許可すれば、偽金をつくるようになるかもしれないからだ。 幕府が持つ、この「貨幣鋳造権」は、実は莫大な収益をもたらすものだった。というのも、幕府は財政が悪化すると、

                                            「750億円以上の偽金」作った薩摩藩の科学力
                                          • 租税貨幣論とは (ソゼイカヘイロンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

                                            租税貨幣論単語 7件 ソゼイカヘイロン 5.0千文字の記事 4 0pt ほめる 掲示板へ 記事編集 概要関連商品関連リンク関連項目掲示板租税貨幣論とは、貨幣が流通するのは税が存在するからだとする説である。 簡単に言えば、政府通貨に徴税という最終消費先を用意することで経済に通貨が組み込まれると説明される。 別名: 国定信用貨幣論、表券主義など。 概要 税とは生殺与奪の権利を奪う暴力的な装置 租税とは、政府が国民や企業に対し、一方的かつ暴力的に課す国民の債務のことである。これを解消できない場合は懲役か資産差押となる。 ただ日本国内にいるだけで一定額のお金を納めないといけないのは理不尽だと感じることだろう。一応外国や災害の脅威から守り、病気になったり仕事がなくなったときに保証をしてくれるから、という側面もあるが、国民を全く守らない政府でも国民に対し課税し徴収することができる。個々にとって税とは実

                                              租税貨幣論とは (ソゼイカヘイロンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
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