JR山陽本線(神戸線)の支線である和田岬線は、兵庫駅(神戸市兵庫区)から和田岬駅(同)までわずか1駅、2.7kmの路線です。沿線の工場への通勤輸送に特化した運行形態で、平日は17往復、土曜日は12往復、休日は2往復と、極端なダイヤが特徴です。 【え、終点に何が?】これが「廃止を要望されている路線」の風景です(写真) 本数が多い平日にしても、和田岬駅発を基準にすると、午前7時台は1時間に3本ありながら、9時25分から16時49分までは列車がありません。休日に至っては午前7時29分発、17時26分発の2本だけです。そうした運行形態ですが、実は営業係数(100円稼ぐのにかかる費用を表す数値)は推定80台ともいわれる黒字路線でもあります。 どんな路線なのか、2024年5月に乗車してみました。 起点である兵庫駅は、現在の山陽本線の前身である山陽鉄道で最初に開業した駅のひとつで、まだ神戸駅すらなかった