米南部ジョージア州で原発新設が原因で電気料金が急上昇し、市民が怒りを爆発させている。原発大国の米国で34年ぶりに建設許可された原子力業界期待のプロジェクトだったが、予期せぬトラブルで工期や費用が膨らんだ。それは日本の名門企業を揺るがす事態にも発展した。 「安価な電力」とも言われた原子力発電の“神話”に陰りが見えています。脱炭素の有力手段として期待する声もあるエネルギー源に、何が起きているのでしょうか。「原発・出口なき迷走」の米国編(全6回)では、かつて原子力の商業利用をリードし、今も国別で最多の原発を抱える米国の現状を通じて考えます。 第1回 新設で電気代急騰 1人暮らしで「月8万円」も 第2回 AIで電力需要増 整備急ぐ政府の事情 第3回 34年ぶりの建設に大混乱 巻き添えになった日本の名門企業 第4回 スタバ、マイクロソフト…… 豊富な電力に集まる企業 第5回 「コスト」に市民の視線厳