音声会話をベースとしたSNSアプリ「Clubhouse」が日本でも爆発的な人気を得ている。しかし、前編で紹介した通り、アプリが差別やヘイトスピーチを助長し、権威主義的なコミュニティになりがちだと問題視されている。その原因として、アプリの構造や、ユーザーによって形成されるカルチャーの影響が指摘されている。 1)アプリの構造から発生する権威主義 Clubhouseの決定的な特徴といえば、「招待制」であることだ。ユーザー1人に与えられる招待枠は限られており、その招待がもらえないとアプリを使うことさえできない。 このように人工的に作られた希少価値によって、「枠を持っている人」vs「枠が欲しい人」の不均衡な関係が成り立つ。さらに、Clubhouseは元々ベンチャーキャピタルやテック系の起業家、そしてハリウッドセレブなどを初期ユーザーに迎えており、それら「権力者」たちやその取り巻きとネットワーキングで