2023年8月10日、長らくオープンソース業界の優等生として一般的に扱われてきたHashiCorp社がTerraformを含む全ての製品と幾つかのライブラリの将来のリリースについて、Mozilla Public License v2.0 (MPL-2.0) からBusiness Source License v1.1 (BUSL-1.1) への移行を発表した。 このプロプライエタリ化に対してオープンソースコミュニティから強い反発の声が上がり、Terraformをフォークする動きが表面化した後、9月20日にはそのフォークがOpenTofuプロジェクトとしてLinux Foundation傘下にて運営されるほどの動きにつながった。本稿では、このメカニズムを明らかにするために、特にライセンス観点から解説していく。 (注:元々、この文書はOpenTofu発足直後に書かれたものであり、当時とは状況が