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cinraの検索結果361 - 400 件 / 4488件

  • 初の有料開催となった『文学フリマ東京38』会場レポ。第一回から今回までの歴史を振り返る | CINRA

    文学フリマのことを“文芸フリマ”と言い間違えがちな知人がいる。文“学”というやや硬めの表現ではなく、やや柔らかめで、もっと広い領域を指していそうな“文芸”と呼びたくなる感覚は、わかる気がする。運営する側の一般社団法人文学フリマ事務局が「文学作品展示即売会」と表現するこのイベントは、年々規模を拡大し、日本各地で開催されるようになった過程で、意外に幅広い分野をあつかうようになったからだ。 5月19日に東京で38回目、全国通算で91回目となる『文学フリマ東京38』が開かれ、私も行ってきた。東京流通センターの会場には開場30分前に着いたが、すでに数百メートルの待機列ができている。定刻の正午より列が動き、間もなく入場してみると、12時台のうちは近年の開催ほどには混んでいないと感じた。 私は2002年にスタートした文学フリマに初期からしばしば訪れてきたが、コロナ禍での中止を経た直後の『第三十一回文学フ

      初の有料開催となった『文学フリマ東京38』会場レポ。第一回から今回までの歴史を振り返る | CINRA
    • 韓国SF作家キム・チョヨプが語る。異なる他者を理解しようとすることを、諦めたくない | CINRA

      近年、韓国では「新世代」と呼ばれる作家たちによるSF小説が一大ブームとなっている。その潮流を牽引しているひとりが、キム・チョヨプだ。2019年刊行のデビュー作『わたしたちが光の速さで進めないなら』は韓国内で発行部数35万部の大ベストセラーに。日本でも翌年に邦訳が刊行されると相次ぐ重版となった。 今年9月、日本では3冊目となる単著『この世界からは出ていくけれど』(早川書房)を刊行。SF小説という表現を通じて現実社会やコミュニティの在り方を問い、「決定的にわかりあえないこと」、それでも「なんとかわかりあおうとする人間同士の様」を描いてきたキム・チョヨプによる最新作は、よりそのテーマが色濃くなっていると感じる。11月、『K-BOOK フェスティバル』で来日した作家に希少な日本でのインタビューの時間をいただき、大学で化学を専攻していた彼女のバックグラウンドから近作のテーマまでじっくり話を伺った。

        韓国SF作家キム・チョヨプが語る。異なる他者を理解しようとすることを、諦めたくない | CINRA
      • 坂口恭平が探究する「好きとは何か?」本当の声を引き出すには | CINRA

        インタビュー by 九龍ジョー 撮影:廣田達也 編集・テキスト:山元翔一(CINRA.NET編集部) 編集:宮原朋之(CINRA.NET編集部) 「全ての人の悩みは国家が作った悩みなんよね」 前編でこんなパンチラインが飛び出した坂口恭平インタビューの後編をお届けする(前編はこちら)。この記事のメインの話題は、「好き」について。文筆に音楽、パステル画やガラス細工に編み物、料理、そして畑作業に至るまで、その創作活動において、質と量どちらをとっても常軌を逸した成果を挙げている秘密がそこにある。 坂口は「自然に忠実になると、好きになるんだよ」と語る。草花や木々、あるいは土に対する敬意だけではなく、心がこうありたいと望む声に誠意を持って耳を傾けることもまた「自然に忠実になる」ということなのだろう。 盟友・九龍ジョーを聞き手に迎え、CINRA.NET編集部からの質問も交えて、坂口恭平が送る日常について

          坂口恭平が探究する「好きとは何か?」本当の声を引き出すには | CINRA
        • 曽我部恵一「亡きバンドメンバーを想う」【The Empty Chair】 - YouTube

          受け継がれていく遺志に思いを馳せることで、「死」をネガティブな現象のままで終わらせない文化をつくっていきたい。そんな想いから生まれたCINRAオリジナル企画『The Empty Chair』。 語り手としてご出演いただいたのは、サニーデイ・サービスのギター兼ボーカリスト・曽我部恵一さん。聞き手には、同バンドの取材を25年以上続けてきたライター / 編集者の北沢夏音さんをお招きしました。 お二人が思いを馳せるのは、2018年に他界したサニーデイ・サービスの元ドラマー・丸山晴茂さん。丸山さんの遺志は曽我部さんの創作活動にどんな影響を与え続けているのか。また、丸山さんの訃報のあと鎮魂歌をつくり続けていた曽我部さんが、どんなことをきっかけにまた明るいロックミュージックをつくるようになったのかなど、貴重なお話をおうかがいしました。 ---- “ひとりと、空席。 いいえ。確かにそこに「居る

            曽我部恵一「亡きバンドメンバーを想う」【The Empty Chair】 - YouTube
          • OGRE YOU ASSHOLE | ele-king

            取材で出張版「RECORD YOU ASSHOLE」を聞いていたところ、出戸学が重要なことを言ったことを、わたしは聞き逃さなかった。Pファンクふうの下卑たシンセサイザーが鳴り響くローファイなアフロ・ファンクをかけながら、出戸はこういった。「僕らの音楽もよく〈引き算している〉って言われるんですけど、作っている身としては、これでちょうどいいと思ってやっているんです」(https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/23052)。イベントが終わってからも、その一言が頭の中でぐるぐると回り続けていた。 「引き算をする」とはダブの発想でもあり、先日立ち会った取材でエイドリアン・シャーウッドはそれを「less is more」といっていた。音と音の空隙が、音が鳴らないことが、残響と反響が多くを雄弁に語る、ということ。「新しい人」というこのアルバムのタイトルがフィッシュマンズのヘヴ

              OGRE YOU ASSHOLE | ele-king
            • 『BEEF/ビーフ』とはどんな作品なのか? 配信と同時に大ヒットも、出演者に向けられた疑惑で物議 | CINRA

              4月6日に配信がスタートしたNetflixオリジナルドラマ『BEEF/ビーフ』は、配信開始と同時に大きな注目を集め、批評家から高評価のレビューも相次いだ。一躍『エミー賞』候補の筆頭に躍り出た話題作にもかかわらず、現在製作陣に大きな批判の声が向けられる事態となっている。 キャストの一人、デヴィッド・チョーが過去にポッドキャスト番組で黒人女性に性的暴行を行なったと発言していたことが再浮上したのだ。アーティストでもあるチョーは当時、この発言を「挑発的な自身のアートの延長」でつくり話であったと述べていたが、『BEEF/ビーフ』のヒットでこの発言が広く知られることとなり、キャスティングした製作陣にも批判が集中。4月21日に製作陣は声明を発表し、この「つくり話」は容認できるものではないとしたうえで、チョーは過ちから学ぶために対処をしてきたなどと釈明した。 発言を「つくり話」と断定し、チョーを擁護するか

                『BEEF/ビーフ』とはどんな作品なのか? 配信と同時に大ヒットも、出演者に向けられた疑惑で物議 | CINRA
              • cakesサービス終了と、この先の不安 - 日々の音色とことば

                cakesがサービスを終了する。 cakes.mu 正直、かなり寂しい思いはありますよ。もちろんメディアの世界は諸行無常であって、全ての場所やサービスが永続的に続くわけじゃないことはわかっている。紙と違ってウェブメディアのアーカイブ性が低いということも、わかってはいる。でも、「サービス終了後はすべての記事が閲覧できなくなります」というのは、やっぱり寂しい。 いろいろあったけれど、cakesは書き手として初期から携わったメディアプラットフォームだというのが大きいんだと思います。まだnote株式会社じゃなくて株式会社ピースオブケイクだったころ。今はもう辞めてしまった編集者の中島洋一さんとタッグを組んで企画を立てて始めた対談連載が「心のベストテン」だった。 cakes.mu 今調べてみたら、初回の記事は2014年。こんな風に始まってます。 音楽について語りたい。パァッと明るく話したい。「CDが売

                  cakesサービス終了と、この先の不安 - 日々の音色とことば
                • Miliが語る、移住のススメ。「世界各国に1000人ずつファンがいる」 | CINRA

                  2020.06.10 Wed Sponsored by Mili『Intrauterine Education』『雨と体液と匂い / Static』 2020年は、おそらくたくさんの人たちにとって「仕事」や「暮らし」のあり方を見直すターニングポイントの1年になっているのではないだろうか。 新型コロナウイルスの感染拡大は一旦落ち着きを見せたが、外出自粛の期間に在宅勤務やビデオ会議の慣習は一気に広まりを見せた。今後もリモートワークを継続する企業も多く、この潮流はしばらく続きそうだ。 そんな中、とても興味深い動きを見せている音楽制作集団が、Miliだ。 Miliは、コンポーザーのYamato Kasai、彼とネットを介して出会ったカナダ人ボーカリスト・Cassie Wei、イラストレーター / アニメーターのAo Fujimoriら5名からなるユニット。台湾の企業が運営する音楽ゲームアプリ『De

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                  • 坂本龍一 追悼連載vol.8:高橋悠治を通じた現代音楽との出会い。西洋音楽に感じた限界とYMOへの加入 | CINRA

                    坂本龍一が発表した数々の音楽作品を紐解く連載「追悼・坂本龍一:わたしたちが聴いた音楽とその時代」(記事一覧はこちら)。第8回の書き手は、『〈無調〉の誕生: ドミナントなき時代の音楽のゆくえ』(2020年、音楽之友社)の著者で、ジョン・ケージの名著『サイレンス』(1996年、水声社)の翻訳でも知られる音楽学者の柿沼敏江。「坂本龍一が高橋悠治から受け取ったもの」をテーマに、現代音楽との関わりから坂本龍一の音楽を見つめた。 坂本龍一のジャンルを超えた多彩な活動のなかに折り重なって見えてくるのは、一人の人物とその周辺の音楽家たちである。 坂本は小学校5年の頃に、母に連れられて草月会館にコンサートを聴きに行き、大きな感銘を受けたと述べている。コンサートが終わると彼はその音楽家のファンになっていた(※1)。17歳のあるとき、父親の知人を介して一人でその人に会いに行った。そしてその人は、坂本がいちばん尊

                      坂本龍一 追悼連載vol.8:高橋悠治を通じた現代音楽との出会い。西洋音楽に感じた限界とYMOへの加入 | CINRA
                    • K-POPは誰が踊ってもいい──カバーダンス文化の魅力とは | CINRA

                      実は歴史が長い? 日本におけるK-POPカバーダンスのカルチャー K-POPはもはや、韓国だけの文化ではなくなりつつある。日本国内でも、前回取り上げた『PRODUCE 101 JAPAN』をはじめ(参考:『日プ』で生まれた化学反応。ローカライズ化と、新鮮な男性像)、AbemaTVで配信されたサバイバルリアリティー番組『Popteenカバーガール戦争』や、TWICEらを擁するJYPエンターテイメントによるオーディション番組『Nizi Project』(参考:ITZYや虹プロに見る「私」へのまなざし。K-POP女子グループのいま)といった、K-POPのフォーマットをローカライズしたプログラムがいくつも現れている。もはや韓国の芸能事務所や芸能人が関わっていなくても成り立ちうるほどに、「K-POP」は自立したジャンルとして裾野を広げつつある。 それは企業によるオフィシャルなコンテンツだけでなく、ユ

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                      • 最近のこと(2019/07/01~) - 青春ゾンビ

                        the 1975 - i always wanna die (sometimes) {tradução} この夏はあまりいいものではなかった。その決算として、巨大台風の通過とともに体調を著しく崩す。出張先のホテルに引き籠もり、熱にうなされながらひたすらに眠り続けていた。季節の変わり目にいつも風邪をひく。身体も季節に添うようにして、生まれ変わろうとしているのだろう。風邪が完治した時の身体の調子の良さというのは格別で、あれを味わえるのであれば、たまには風邪をひくにも悪くないと思える。風邪の気分を盛り上げるべく、ポカリスウェットとイオンウォーターを3本ずつ飲んだ。ヘルトーム・シュミットによるパッケージデザインを崇拝しているので、スポーツドリンクはアクエリアスではなく絶対にポカリスウェットを飲みます。そんな愛するポカリスウェットに苦言は呈したくないのだけど、イオンウォーターの安藤さくらのCMがなぜ

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                        • 記事一覧 | CINRA

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                          • ドラマ『エルピス』に魂で応えたYONCEの歌。Mirage Collectiveの裏側をSTUTS&butajiと3人で語る | CINRA

                            12月26日に最終回を迎えるドラマ『エルピス —希望、あるいは災い—』。その主題歌”Mirage”を手がけるMirage Collectiveの中心メンバー、STUTS、butaji、YONCE(Suchmos)の鼎談が実現した。 12月23日には局の垣根を超えて『ミュージックステーション ウルトラSUPER LIVE 2022』(テレビ朝日)に出演するなど、Mirage Collectiveはいちドラマの企画に止まらない展開も見せている。こうして大きく注目を集める理由は何なのか? クライマックスに差しかかるドラマの内容をさらいつつ、ベールに包まれたプロジェクトの実態に迫った。 カンテレ制作の月10ドラマ『エルピス —希望、あるいは災い—』(以下、エルピス)にすっかりハマっている読者諸兄姉は多いのではないだろうか。 主演を務めるのは近年、実力派俳優としての存在感をいっそう増している長澤まさ

                              ドラマ『エルピス』に魂で応えたYONCEの歌。Mirage Collectiveの裏側をSTUTS&butajiと3人で語る | CINRA
                            • 下顎にマオリ族のタトゥーを施した女性アナウンサーが誕生。世界が絶賛する一方、日本は(CINRA) - Yahoo!ニュース

                              ■下顎タトゥーのアナウンサー、抜擢の衝撃 ニュージーランドから届けられた画像をSNSなどでいきなり見せられた誰もが目を疑ったことだろう。ありきたりのニュース番組のようだが、そこに映っている女性アナウンサーの下顎には明かにタトゥーによる文様が刻まれていた。 昨年12月27日、ニュージーランド「Newshub」の午後6時のニュース番組に、マオリ族の民族的な下顎タトゥー「モコ・カウアエ」を施しているオリーニ・カイパラさんがニュースアナウンサーとして登場した。その放送はネット上でも大きな反響を呼び、イギリスのDaily Mailなどで、歴史に残る快挙であると大々的に報じられた(*1)。 カイパラさんのニュースを知った世界中の人たちが彼女のマオリ族としての勇気とプライドに惜しみない称賛を贈ったことは言うまでもない。 日本国内の状況からは実感できないかもしれないが、世界の有名スポーツ選手たちのタトゥー

                                下顎にマオリ族のタトゥーを施した女性アナウンサーが誕生。世界が絶賛する一方、日本は(CINRA) - Yahoo!ニュース
                              • ビリー・アイリッシュらが代弁する「絶望の世代」の実態と心の内 | CINRA

                                ジェネレーションZ、つまり「Z世代」についての定義に厳密なものはなく、Wikipediaには「2010年代から2020年代に掛けて社会に進出する世代」と記載がある。そしてそこには併せて「真のデジタルネイティブ世代としては最初の世代」という説明も添えられている。 マーケティング的にも、Z世代の価値観や消費行動をいかに把握するかが今後ますます重要視されると見込まれるわけだがそもそも文化的な傾向やムーブメントを「世代」という大きな言葉で語ることへの疑問は尽きない。しかし、と言うべきか、とはいえ、様々なことが複雑に作用し合うがゆえに容易には読み解き難い2020年におけるポップカルチャーの先端を言語化してみたいーーそんな欲求から企画に至ったが本稿である。 「Z世代と孤独」をテーマに、ビリー・アイリッシュをはじめとするアーティストの楽曲、ジェネレーションZという世代がシェアする文化的・時代的背景の関係

                                  ビリー・アイリッシュらが代弁する「絶望の世代」の実態と心の内 | CINRA
                                • 『NOPE/ノープ』ジュープは何を意味していた?「忘れられた」アジア系子役の実話とともに読み解く | CINRA

                                  2022年のヒット作『NOPE/ノープ』は、たくさんの謎を呼ぶ映画だ。なかでも多様な解釈ができる存在は、元子役、リッキー・“ジュープ”・パクだろう。韓国系アメリカ人俳優スティーヴン・ユァンが演じたこの役の背後には、ハリウッドにおけるアジア系のステレオタイプ、搾取の歴史が広がっている。 スティーヴン・スピルバーグ監督作などの名作引用も多いSFホラー『NOPE』。テーマとするのは、映画やメディアを取り巻く「スペクタクル(見せもの)」文化だ。主人公は「歴史上初の映画に映され、存在を忘れられた黒人」の末裔を名乗る主人公、OJ&エメラルド・ヘイウッド兄妹。彼らがUFOのような存在の撮影をくわだて一攫千金をもくろむストーリーは「見る / 見られる」、「まなざす / まなざされる」といった、マジョリティーとマイノリティー、強者と弱者のあいだの搾取や格差の構造も想起させる。 「見せもの」文化に取り憑かれて

                                    『NOPE/ノープ』ジュープは何を意味していた?「忘れられた」アジア系子役の実話とともに読み解く | CINRA
                                  • 『アンオーソドックス』 超正統派ユダヤ教徒女性の抵抗と解放の物語 | CINRA

                                    厳しい戒律を遵守するユダヤ教超正統派。そのコミュニティで育ち、抜け出した女性の自伝をドラマ化 「母親は慎み深さの指針を完璧に順守すること」「自宅でインターネットを接続してはならない」「子どもは世俗的な図書館に立ち入り禁止」──米国ニューヨーク市ブルックリン区ウィリアムズバーグのハシディック(サトマール派)の離脱者に取材したドキュメンタリー『ワン・オブ・アス』は、同派にはこうした規則が敷かれていることを詳らかにしている。 ハシディズムとは、敬虔ゆえに閉鎖的なユダヤ教の超正統派(ウルトラオーソドックス)を指す。ハンガリーの町シャトマールを起源に持つサトマール派はその一派であり、第二次世界大戦後のホロコーストの迫害を生き延びた人々が、ニューヨークの一画に共同体を再建したのだ。独自の禁欲的な衣服を身にまとい、イディッシュ語で話す彼らは、ユダヤ教の教典とされるトーラー(律法)を遵守し、その戒律が信者

                                      『アンオーソドックス』 超正統派ユダヤ教徒女性の抵抗と解放の物語 | CINRA
                                    • 「バイラルチャート」に見る、リスナー主体のヒットの生まれ方 | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                                      近年のヒット曲から見る、変化するヒットの起点 Spotifyのバイラルチャートが「ヒットの起点」になっている。 そのことは、今の音楽シーンにおいては、もはや常識の1つと言っていいだろう。2020年のナンバーワンヒットとなったYOASOBIのデビュー曲“夜に駆ける”が最初に注目を集めたのは同年1月。まだ一般的な知名度はゼロに近かった段階でバイラルチャート1位を記録している(参考:YOASOBI、ボカロ文化と繋がる「物語音楽」の新たな才能の真髄 )。 他にも、瑛人の“香水”、Tani Yuukiの“Myra”、川崎鷹也の“魔法の絨毯”など、2020年にはバイラルチャートでの首位獲得をきっかけに楽曲が注目を集め、アーティストがブレイクを果たす例が相次いだ。 Tani Yuuki“Myra”を聴く(Spotifyを開く) 川崎鷹也“魔法の絨毯”を聴く(Spotifyを開く) その潮流は2021年も

                                        「バイラルチャート」に見る、リスナー主体のヒットの生まれ方 | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
                                      • 問題作『オオカミの家』の悪夢のような映像世界は、なぜ、どんな意図でつくられたのか。監督たちが語る | CINRA

                                        長編ストップモーションアニメーション『オオカミの家』は、存在自体が事件であり、アニメーションや映画の表現の常識を打ち壊す、きわめて個性的な問題作だ。複数の部屋全体を使って、絵が描きこまれ立体物が動き回るという、大規模なアニメーションが展開していく映像を見れば、誰もが驚嘆することだろう。その作風には、ヤン・シュヴァンクマイエルやクエイ兄弟というアートアニメの巨匠の作風を部分的に引き継ぎながら、部屋を真っ黒に塗りたくったりドローイングによって短編を制作したデヴィッド・リンチ監督の初期作品を彷彿とさせるところもある。 同時に、謎に包まれた演出や内容は、いったい何を示しているのか、多くの観客に疑問をもたらすことにもなるはずだ。このとてつもない作品はいったい何なのか、その意図について、クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャ監督に疑問をぶつけてみた。 あらすじ:美しい山々に囲まれたチリ南部のドイツ

                                          問題作『オオカミの家』の悪夢のような映像世界は、なぜ、どんな意図でつくられたのか。監督たちが語る | CINRA
                                        • 『プロミシング・ヤング・ウーマン』が映し出す、「女性の現実」 | CINRA

                                          ※本記事には性暴力事件に関する記述が含まれます。 ※本記事には一部本編の内容に関する記述が含まれます。あらかじめご了承下さい。 (メイン画像:© Universal Pictures) 2000年代USカルチャーを彷彿させるポップなビジュアル。ジャンル定型の破壊を志した異色のオスカー脚本賞作 「『アカデミー脚本賞』はクール」。ここ最近、英語圏映画ファンのあいだで評判が立っている。 根拠となっているのは近年の受賞作品、第90回『ゲット・アウト』、そして第92回『パラサイト 半地下の家族』だろう。2つの人気作の共通点として、ハリウッドにおけるジャンル定型を刷新するようなトーン転換と衝撃展開の連続、今日的な社会問題との接続といった、考察や議論を喚起しやすい作風が挙げられる。「#MeToo以後のオスカー映画」と謳われた2021年の第93回受賞作『プロミシング・ヤング・ウーマン』にも通じる個性だ。

                                            『プロミシング・ヤング・ウーマン』が映し出す、「女性の現実」 | CINRA
                                          • 長谷川白紙の楽曲を解剖 「リズム」「響き」「声」の3点から分析 | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                                            長谷川白紙『エアにに』は、これまでの総決算にして、今後の飛躍に一層の期待がかかる快作 長谷川白紙がフルレングスとしては1作目となる『エアにに』を11月13日にリリースした。才能あふれる若手シンガーソングライターたちが次々と注目を集める現在、もっとも待望されていた作品のひとつだ。 長谷川白紙『エアにに』を聴く(Spotifyを開く) 長谷川白紙の音楽を言葉で要約してしまうのはちょっと難しい。現代音楽、ジャズ、テクノ、ブレイクコアをDAWに放り込んでミックスしたようなトラックに溶け込む、なめらかなボーカル。さらには、ポリリズムや変拍子を随所に援用し、ポップミュージックでは耳慣れないようなコードやメロディーの動きをためらいなく響かせる。というと、いかにもハイブロウな印象を受けるかもしれない。しかし、そうしたリズムや響きの魅力の沼へとリスナーを引き込むポップなフックをそこかしこにちりばめるバランス

                                              長谷川白紙の楽曲を解剖 「リズム」「響き」「声」の3点から分析 | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
                                            • カネコアヤノの選択。嘘のない歌は、信じる人を抱きしめるために | CINRA

                                              自分の音楽を信じてくれる人に誠実であること、聴き手と痛みも喜びも分かち合える嘘のない歌を紡ぐこと、そんな歌をずっと歌って生きていくこと……きっとカネコアヤノが音楽家として大事にしているのは、こういうことじゃないだろうか。4月14日にリリースされた新作『よすが』を聴いてそんなことを思った。 前作『燦々』(2019年)以降、カネコアヤノへの注目は加速度的に高まっている。さまざまなフェスやイベントで確かな存在感を放ち、音楽家やアーティストやクリエイター、そしてリスナーから厚い支持を集めるようになっていた。だからこそそのキャリアにおいて、今回のアルバムはこれまでの作品以上に重要な意味を持っていたはずだ。リスナー層をさらに拡大するべく、キャッチーで開けたアルバムを作ってもよかったし、作れたはず。しかし、結論から言うとカネコアヤノはその道は選ばなかった。 新型コロナウイルスの影響に加えて人生の転機も重

                                                カネコアヤノの選択。嘘のない歌は、信じる人を抱きしめるために | CINRA
                                              • 坂本龍一のドキュメンタリー映画『CODA』が1週間限定で無料配信 | CINRA

                                                坂本龍一のドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』が、5月22日15:00から「KADOKAWA映画」の公式YouTubeで無料配信される。 2017年に公開された『Ryuichi Sakamoto: CODA』は、2012年から約5年間にわたって坂本龍一に密着取材したドキュメンタリー。インタビューや初公開のプライベート映像、過去のアーカイブ映像と共に、YMOで活動していた時代から映画音楽作曲家としての成功、近年の社会・環境問題、闘病生活、オリジナルアルバム『async』の制作過程などを捉えている。監督はスティーブン・ノムラ・シブルが務めた。坂本龍一が「全てさらけ出した」という同作は『第74回ヴェネチア国際映画祭』でワールドプレミア上映され、5分間を超えるスタンディングオベーションを受けた。 今回の配信は新型コロナウイルスの影響による在宅支援の一環として実施。5

                                                  坂本龍一のドキュメンタリー映画『CODA』が1週間限定で無料配信 | CINRA
                                                • B'zが歴代映像作品全23本をYouTubeで公開。10本を厳選、見所を解説 | CINRA

                                                  日本の音楽史における、B’zの軌跡 4月13日、B’zが「B’z LIVE-GYM -At Your Home-」として、歴代映像作品全23本をフル尺でYouTubeにて公開。5月31日までの期間限定で楽しむことができます。 ビッグアーティストにとって避けられない話ですが、かつてはB’zも様々な議論を呼んできました。何せ日本で一番CDを売っているメガヒット時代の申し子。支持者が多ければ多いほど、その逆の声があるのも当然のことです。彼らは邦楽のマーケットに自らの愛する洋楽的なサウンドを意識的に、ときに無邪気に持ち込もうとしたため、まだ洋邦の溝が深かった時代は「洋楽ファン」から色眼鏡で見られたこともあっただろうし、ハードロックをベースとした音楽性に対して、「時代遅れ」と揶揄する向きもあったかもしれません。 しかし、B’zはひたすら作品を作り続け、ツアーを繰り返すことによって、確固たるオリジナリ

                                                    B'zが歴代映像作品全23本をYouTubeで公開。10本を厳選、見所を解説 | CINRA
                                                  • 羊文学は歌い鳴らす、「声なき声」をなかったことにしないために | CINRA

                                                    メジャーデビューを発表し、配信シングル『砂漠のきみへ / Girls』をリリースした、羊文学。この“砂漠のきみへ”と“Girls”という2曲は、その両極端な性格によって、羊文学というバンドの両義性を見事に表している。“砂漠のきみへ”において、その儚くも包容力のあるサウンドに刻まれた言葉は、自身の無力さを噛み締めながら、ただそこに「ある」ことを自分にも他者にも許そうとする。対して“Girls”は、激しく力強いサウンドに乗せて、愛情への飢餓感と、そこから生まれる痛みに満ちた欲望を叫ぶ。どちらも切実な感情を根に持ち、その感情を「なかったこと」にしないために、音楽は独特なフォルムを持つに至っている。 弱くあることと、強くあること。「優しくありたい」と思うことと、怒りに身を震わせること。「救いたい」と願うことと、「救えない」と許すこと。羊文学の音楽は、塩塚モエカの詩情は、その狭間を彷徨い続ける。きっ

                                                      羊文学は歌い鳴らす、「声なき声」をなかったことにしないために | CINRA
                                                    • ピピピクラブ、雑誌コラム……「TV Bros.」定期刊行終了から読み解く“雑誌ビジネスが抱える問題” | 文春オンライン

                                                      テレビブロスが2020年4月号をもって定期刊行終了 おぐら 雑誌TV Bros.(テレビブロス)が、2020年4月号をもって定期刊行を終了しました。 速水 それを受けて、4月24日には総集編と題した特大号が発売されたね。店頭でこれを見て終わるんだって、驚いた人も多かったと思う。 TV Bros.がみなさまに感謝を込めて…忌野清志郎、川勝正幸、ナンシー関、スチャダラパーから爆笑問題、chelmicoまで、約33年の総決算!「TV Bros.総集編特大号」発売!! https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001010.000006568.html おぐら 1987年の創刊から、およそ33年の歴史を振り返る号でした。 速水 店頭でこれを見て終わるんだって、驚いた人も多かったと思う。 おぐら 僕自身、編集部に所属する編集部員だったので、5月いっぱいはコロナとのダブ

                                                        ピピピクラブ、雑誌コラム……「TV Bros.」定期刊行終了から読み解く“雑誌ビジネスが抱える問題” | 文春オンライン
                                                      • 震災もコロナも乗り越えた20年。Spotify O-EAST店長が語るライブハウスの生存戦略と、新たな変化 | CINRA

                                                        ―自分がいいと思えるアーティストにだけ出てもらうようにしたと。でも空き日が増えるのはライブハウスの経営的にはあまりよろしくないですよね。 岸本:月間の売り上げも減りましたし、そういう部分では上の人からすごく怒られました。なので当時人気のあったアーティストをいろいろ勉強しようとはしたんですけど……あんまりよくわからなくて。日本のバンドは全然詳しくなかったので、あんまりピンと来なくて、その分海外のほうを掘っていく感じになりましたね。 ―空き日を出さないことを最優先にして、一日5~6バンドをブッキングして、ノルマを取って、それで経営を成り立たせるようなやり方をしているライブハウスも昔からありますが、岸本さんとしては「自分がちゃんといいと思えるアーティストに出てもらいたい」というのがこだわりだったわけですね。 岸本:もちろんノルマをもらうときもあったんですけど、そういうことでビジネスを成り立たせる

                                                          震災もコロナも乗り越えた20年。Spotify O-EAST店長が語るライブハウスの生存戦略と、新たな変化 | CINRA
                                                        • 崎山蒼志と長谷川白紙のメール問答 交感する戯れのような言葉たち | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                                                          崎山蒼志という音楽家がAbemaTV『日村がゆく』への出演によって、まさに「発見」されてから約2年。彼の紡ぐ音と言葉には、未だ大きな謎が横たわっている。 我々は、昨年10月に発表された2ndアルバム『並む踊り』でコラボレーションを果たした君島大空、諭吉佳作/menの感性と眼差し、そして言葉を通じて、その解明し得ない音楽の実態に肉薄しようと対談記事を作成してきた。このテキストは、その一連の試みの終着地点である。 今回、直接対談は叶わなかったものの、編集部と音楽評論家・s.h.i.からの質問に加え、崎山と長谷川が相互に用意した質問をそれぞれに投げかけ、二人に回答してもらった。以下は、そのメールインタビューの全文である。 崎山蒼志(さきやま そうし) 2002年生まれ静岡県浜松市在住。母親が聞いていたバンドの影響もあり、4歳でギターを弾き、小6で作曲を始める。2018年5月9日にAbemaTV『

                                                            崎山蒼志と長谷川白紙のメール問答 交感する戯れのような言葉たち | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
                                                          • OAU・TOSHI-LOWが自由を掴むまで。バンドで旅した人生の証 | CINRA

                                                            2019年の9月14日と15日に開催された『New Acoustic Camp』。誇張でもなんでもなく、そこには人の心を自由に解き放ち、そして優しさの意味を再確認できるような桃源郷が広がっていた。TOSHI-LOWたちOAUが主催して10周年を迎えた同フェスは、当初から「壁がない」「ルールもほぼ設けない」という限りなく自由な場所をイメージして作られたものだったし、実際に、集った人々が能動的に助け合い、ルールを示さなくても自発的に考えて「自分の自由」と「他人の自由」を尊重し合う場所として開かれている。壁を壊す、自由になれる――そういう理想を掲げて多くの音楽フェスが開催されているが、大きく見れば、制限や画一化の向きが強まっていく一方なのが現実だ。しかしなぜ、この場所は本当の意味でルールのない「自由」を体現し続けられるのか。 TOSHI-LOWが、BRAHMANと並行してOAUでの活動をスタート

                                                              OAU・TOSHI-LOWが自由を掴むまで。バンドで旅した人生の証 | CINRA
                                                            • 「音楽に関わる多くの人を置き去りにした」。音楽団体による自民党候補の支持表明が物議、SaveOurSpaceが訴えたこと | CINRA

                                                              参院選の投票日を前に、日本音楽事業者協会など音楽業界に関わる4団体が、一丸となって自民党候補者の支援を表明した問題について、抗議声明を発表した「SaveOurSpace」のメンバーが7月5日、インターネット番組『ポリタスTV』に出演。「音楽に関わる多くの人たちを置き去りにしている」などと指摘し、抗議文や質問状を団体に提出する予定であることを明らかにした。 音楽業界4団体(日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、コンサートプロモーターズ協会、日本音楽出版社協会)は6月30日、自民党本部で決起大会を開き、自民党公認で出馬した元「おニャン子クラブ」の生稲晃子氏、比例代表に立候補した元「SPEED」今井絵理子氏への支持を表明した。、業界団体が一丸となり候補者を支援するのは、今回が初めてという。 決起大会の内容が報じられると、SNS上で多くの音楽関係者から疑問を呈する声が上がった。2020年、コロナ

                                                                「音楽に関わる多くの人を置き去りにした」。音楽団体による自民党候補の支持表明が物議、SaveOurSpaceが訴えたこと | CINRA
                                                              • 才能に負け続けたパンサー向井慧 不向きな世界での戦い方を語る | Fika

                                                                2008年にお笑いトリオ「パンサー」を結成し、ツッコミ担当として人気を博している向井慧。デビュー当時は「出待ち人数No.1」、2015年には「よしもと男前ランキング」で1位になるなど、これまでアイドル的存在として認知されることが多かったという。しかし近年は、CBCラジオで自身の番組『#むかいの喋り方』のパーソナリティーを務め、お笑い番組でも実力派中堅のポジションを確立。番組出演は後を絶たない。一方で「自分はお笑いが好きだけど、愛されていない」という報われない心境を吐露し、葛藤を抱える人々から「自分だけではない」と共感を集めた。 「幸福度の高い国」と言われる北欧でも、青少年のうつ病者数は少なくない。その要因のひとつは、ソーシャルメディアから得る過剰な情報だとも言われている。自分が自分らしくいられて、輝ける場所を見つけることに、多くの人が難しさを感じている。やりたいことが向いているとは限らない

                                                                  才能に負け続けたパンサー向井慧 不向きな世界での戦い方を語る | Fika
                                                                • 『シン・エヴァ』評「反復」の果てに得た庵野秀明とシンジの成熟 | CINRA

                                                                  ※本記事は『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の本編に関する記述を含みます。あらかじめご了承下さい。 足掛け四半世紀。『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』は、『新世紀エヴァンゲリオン』の堂々たる完結編だった。 3月8日。公開初日早朝からの上映回で『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(以下『シン・エヴァ』)を観た。堂々たる完結だったと思う。新劇場版シリーズが始まってからの約14年も十分に長いが、本作は1995年にテレビ放送された『新世紀エヴァンゲリオン』の真の意味での完結編でもあって、それはじつに約26年に及ぶ。水曜18時30分からのオンエアに夢中になっていた当時の筆者は、碇シンジたちよりも一つ年上の15歳だったが、いまでは41歳のあまり立派とは言えないおじさんだ。四半世紀という長い時間を、一つの作品の変遷と共に併走する経験などもはや起こりえないだろう。その意味でも『シン・エヴァ』は紛

                                                                    『シン・エヴァ』評「反復」の果てに得た庵野秀明とシンジの成熟 | CINRA
                                                                  • 坂本龍一 追悼連載vol.2:『out of noise』は、「ノイズ」の外側に何を見出したのか | CINRA

                                                                    坂本龍一が発表した数々の音楽作品を紐解く連載「追悼・坂本龍一:わたしたちが聴いた音楽とその時代」(記事一覧はこちら)。第2回の書き手は、坂本龍一のコンプリートアートボックス『2020S』の制作過程を追った連載のオフィシャルライター、宮谷行美。『out of noise』をとりあげ、本作を「自由のためのバイブル」と語る筆者の視点から紐解く。

                                                                      坂本龍一 追悼連載vol.2:『out of noise』は、「ノイズ」の外側に何を見出したのか | CINRA
                                                                    • 「実際のろう者が使う手話をスクリーンで見てほしい」。米映画『コーダ』手話演技監督の決意 | CINRA

                                                                      2021年の『サンダンス映画祭』でグランプリ、監督賞、観客賞、アンサンブルキャスト賞を受賞したことで、話題となったアメリカ映画『コーダ あいのうた』が、1月21日より公開される。 本作が描くのは、マサチューセッツ州の港町に住む家族の物語だ。主人公は、両親と兄の4人家族のなかで1人だけ耳が聞こえる「聴者」であり、家業の漁業や家族の手話の通訳として、家のことを助けながら暮らす高校生のルビー(エミリア・ジョーンズ)。音楽大学に進んで好きな歌唱を続けていきたいという夢を持った彼女が、家族のサポートをつづけることと夢を追うことのあいだで揺れる様が描かれる。 もう一つ、話題を呼んだのが、この家族を構成する「ろう者」の役柄を、実際のろう者である俳優たち(マーリー・マトリン、トロイ・コッツァー、ダニエル・デュラント)が演じているということ。本作は、2014年のフランス映画『エール!』のリメイク作だが、この

                                                                        「実際のろう者が使う手話をスクリーンで見てほしい」。米映画『コーダ』手話演技監督の決意 | CINRA
                                                                      • 高城晶平の音楽に宿るまなざし 無自覚な「我」を角銅真実と探る | CINRA

                                                                        2020.04.16 Thu Sponsored by Shohei Takagi Parallela Botanica『Triptych』 ceroの高城晶平によるソロプロジェクトShohei Takagi Parallela Botanicaのファーストアルバム『Triptych』のリリースに合わせて、ceroのサポートメンバーであり、『Triptych』にも参加している角銅真実との対談がセッティングされた。角銅真実は今年2月に1stアルバム『oar』をリリースしたシンガーソングライターでもある。 ビジョンを定め、それに従ってディテールまで精緻に書き込みコンセプチュアルな作品を作る高城と、その音楽に導かれるように自身でさえも結末のわからない物語を描き、そのプロセスをパックするような角銅。その全く異なる音楽性や音楽観、世界観を持つ2人に『Triptych』をお題に語り合ってもらうとなった

                                                                          高城晶平の音楽に宿るまなざし 無自覚な「我」を角銅真実と探る | CINRA
                                                                        • 藤田重信も登場。フォントマニア垂涎のイベント『もじFes.』レポ | CINRA

                                                                          1億総クリエイター時代のフォントに迫る、『もじFes.』開催 店舗、ポスター、パッケージ、書籍、ウェブサイト、テレビ……。日常のいたるところに文字は使われている。そして、その内容やイメージに合わせ、いくつものフォントから適切に選ばれている。そんな世の中に溢れる文字を知り、触れて楽しむフェスティバル『もじFes. ~もじと もっと じゆうに~』(以下、『もじFes.』)が、11月16日、17日に「渋谷キャスト」にて開催された。『筑紫書体』シリーズが人気の書体制作会社・フォントワークスが主催した当イベントは、マーケットや展示、ワークショップ、ライブ、フードなど、さまざまな切り口から文字を体験できる、充実の催しとなった。 17日には、渋谷キャスト内にあるクリエイター専用シェアオフィス「co-lab」と共同し、トークセッション「文字とタイポグラフィ」も同時開催。1部では「筑紫書体」の生みの親である

                                                                            藤田重信も登場。フォントマニア垂涎のイベント『もじFes.』レポ | CINRA
                                                                          • TAMTAM×鎮座DOPENESSの対話の流儀 毎日を機嫌よく過ごすために | CINRA

                                                                            2020.07.15 Wed Sponsored by TAMTAM『We Are The Sun!』 すべてのエンターテイメントが停滞を余儀なくされた2020年。全国で外出自粛が強いられた最中に、TAMTAMはニューアルバム『We Are The Sun!』を発表した。通常のプロモーションはおろか、新作を携えたツアーもままならない中、まず彼らは新作のリードトラック“Worksong!”をリモートで再録し、“Worksong! (Home Edition)”としてリリース(同バージョンはアルバムには未収録)。さらには緊急事態宣言中の都内を舞台とした“Worksong!”のMVも制作するなどの活発な動きを展開。おもにオンラインを介した彼らのアクションは際立った存在感を放ち、このコロナ禍においても『We Are The Sun!』の魅力を着々と音楽ファンに浸透させている。 今回はそんなTAMT

                                                                              TAMTAM×鎮座DOPENESSの対話の流儀 毎日を機嫌よく過ごすために | CINRA
                                                                            • 映画『ザ・バットマン』は新しかったのか? 原作に忠実だったのか? アメコミ研究家がレビュー | CINRA

                                                                              公開から1か月で世界興収950億円以上、日本でも11億円以上の興行収入を記録した映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』。 社会の裏側を次々に暴いていく主敵との対峙を通じて、現代に蔓延する「知らない」ということへの強迫的な不安も同時に描きとった本作は、数あるバットマン映画においてどのように位置づけられるのか。 「『不安の時代』のヒロイズム」をテーマにアメリカンコミックス研究家 / 翻訳家の小田切博に執筆してもらった。

                                                                                映画『ザ・バットマン』は新しかったのか? 原作に忠実だったのか? アメコミ研究家がレビュー | CINRA
                                                                              • 20代の頃はどんな仕事も引き受けていた塩谷舞が「仕事を断わる」ようになった理由 - 20's type | 転職type

                                                                                働き方改革が進み、「効率よく働くこと」が推奨されるようになってきた。とはいえ、会社の中にはまだまだ「これって本当に必要?」と言いたくなるような仕事、慣習も残っているのでは?「無駄なことはしたくない」、それが20代の本音だけど、先輩たちはそうとも思っていないみたい……? 断っていい仕事、だめな仕事、どうやって見極めるべきなのか、さまざまな大人たちに聞いてみた オピニオンメディアmilieu編集長・文筆家 塩谷 舞さん 1988年大阪・千里生まれ。京都市立芸術大学卒業、大学時代にアートマガジン『SHAKE ART!』を創刊、展覧会のキュレーションやメディア運営を行う。12年にCINRA入社、15年から独立。現在は大阪とニューヨークの二拠点生活中 Twitter:@ciotan、Instagram:ciotan 「以前はどんな仕事も断らずに引き受けていて、1日17時間くらい働いていました」と話す

                                                                                  20代の頃はどんな仕事も引き受けていた塩谷舞が「仕事を断わる」ようになった理由 - 20's type | 転職type
                                                                                • 映画『あのこは貴族』 二人の女性の、束の間の邂逅が背中を押す | CINRA

                                                                                  ※本記事は『あのこは貴族』の内容に関する記述が含まれています。あらかじめご了承下さい。 一人の男性を介して出会った華子と美紀。対照的な女性二人の邂逅 去年から今年にかけて、『ミセス・ノイズィ』『おろかもの』『私をくいとめて』『ファーストラヴ』『花束みたいな恋をした』など、女性の生き方についてフェミニズムやシスターフッドの視点を感じさせる日本映画が続けて公開されている。山内マリコによる原作をもとに、岨手由貴子監督が映画化した『あのこは貴族』もそんな一作だ。 映画『あのこは貴族』は2021年2月26日から全国公開中 ©山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会 門脇麦演じる東京生まれの榛原華子は、家族に言われるまま、それがごく自然な流れとでもいうように、お見合いを重ねる。そして弁護士・青木幸一郎(高良健吾)と出会い、他の相手に感じていたような違和感ではなく、ほのかな好意を感じ、自然な形で婚

                                                                                    映画『あのこは貴族』 二人の女性の、束の間の邂逅が背中を押す | CINRA