宮城県石巻市出身で、今季エイジェックに加入した鈴木投手=栃木市大平町真弓のエイジェックさくら球場で2022年3月10日午後3時20分、玉井滉大撮影 プロ野球の日本ハムから今季、社会人野球のエイジェックに加入した鈴木遼太郎投手(26)は東日本大震災が起きたとき、宮城県石巻市の中学3年生だった。あれから11年の11日、鈴木投手の姿はオープン戦のマウンドにあった。「野球ができる幸せと感謝の気持ちを改めて感じた」。故郷への思いをかみしめながら、再起をかけ第二の野球人生に挑む。 震災が発生した2011年3月11日は、通っていた同市立蛇田中の卒業式だった。午前中に式を終え、市内の祖母宅であいさつをした後、母親と立ち寄ったコンビニで激しい揺れに襲われた。慌てて店内の手すりにつかまったが揺れは収まらず、店員の誘導で外に出た。市内では最大震度6強を観測。けがはなかったが、「その日は余震も含め、いつ揺れていな