『四丁目の夕日』(よんちょうめのゆうひ)は、『ガロ』1985年7月号から1986年7月号まで連載された山野一による日本の漫画作品。山野一の初期の代表作にして初の連載作品であり、不幸が不幸を呼ぶ工場労働者の悲惨な環境と人間の負の部分を描く。 青林堂より1986年12月に単行本化されたが、現在も入手できるのは扶桑社による文庫版のみである。 文庫版初版帯のキャッチコピーは「人間、どう不幸になったってここまで不幸になれるものじゃない」[1]。 下町の懐かしい風景の中に潜む格差、貧困、家族の絆や友情の崩壊といった悲劇を漫画史上に残る過激な表現を織り交ぜて執拗に描き、人間を狂気に至らしめる「不幸のどん底」を滑稽さの混じった入念な表現で余すことなく徹底的に描き切った作品である。SF色が強い前作『夢の島で逢いましょう』とは一転して本作では非現実的な要素は極力排除されており、現実でも起こりうる不幸の極限を描