第34回 三番街と氷冷蔵庫 昭和32年頃の三番街周辺 昭和43年の三番街周辺 右の位置に諏訪神社と諏訪公園がある。43年になると、神社を背にした店舗名が明確になった。中央を南北に走る路地は、連鎖街と呼ばれていて、階下は飲食の店が多く、中央に階段があって上がると長い廊下が伸びていた。2階は長屋状の住まい。 お袋は“新もの喰い”だった。田舎から町へ嫁いだことが自慢だったのかもしれない。洗濯機は、丸い形から絞り器の付いた二層式まで使っていた。テレビは高価だったせいか遅かったが・・。 氷冷蔵庫が我が家に来たのは、昭和30年の初めころだった。毎朝氷屋さんが氷を配達してくれる。二貫目の氷を鍵のようなものに挟んで、家の中をサーっと通っていく。暑い夏は随分小さくなってしまっていた。さて、氷削り器を取り出し、上の段に入っている氷をガシガシとカンナのように削る。そして、はちみつやサイダーをかけて食べる。夏休み