◆「下町の象徴」60枚 かつて「下町の象徴」として親しまれていた「お化け煙突」。集英社の元カメラマン多田善一さん(67)=足立区梅田=が煙突をテーマにした写真展を来月、足立区役所1階で開く。展示されるのは50年前に撮った煙突や周囲の生活状況、子どもの表情など60枚。多田さんは「50年前がどういう時代だったかを、写真を通じて感じてくれれば」と話している。 煙突は同区千住桜木1丁目に1926年に建設された千住火力発電所の4本の煙突のこと。高さは83・82メートル。見る角度によって本数が1〜4本に変わるため、お化け煙突とよばれた。64年に解体されたが、東京で一番高い建造物だった時期もあり、人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」でも「下町の住民に親しまれていた」と描かれた。 足立区生まれの多田さんは小さい頃から煙突を見て育った。地元の高校の写真部員だった61年、たまたまニュースで数年後に解