技術の進展や時の政権の影響を受けて,米国の通信政策は大きく舵を切ってきた。2009年に就任した民主党のオバマ大統領の登場で,米国の通信政策は再び「規制強化,競争促進」に向かい始めている。 光ファイバ登場がAT&T分割の背景 米国の通信競争の歴史は1984年に始まる。司法省が起こした独占禁止裁判の結果,市内から長距離まで独占的なシェアを占めていた米AT&Tが分割された。AT&Tの地域通信事業は各地域ごとに7社に分割され,AT&Tは長距離電話会社となった。 その背景には,電話設備のアクセス部分と中継部分のコスト構造差の拡大があった。アクセス部分には大きな技術革新がなく投資回収に時間がかかる一方で,中継部分には新たに光ファイバが登場し,コストが劇的に下がっていた。この二つを切り離し,中継部分に競争を導入することが合理的だったのだ。 その結果,90年代半ばまで,米MCIなどの新興長距離事業者がAT
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