最近、こう堂々と啖呵を切る経営者が少なくなったように思う。今は企業の社会的責任とかいう綺麗ごとがマスコミを飾り、何か企業は高邁な理想を掲げなければならないような精神主義的な雰囲気が漂っていてどうも息苦しい。もちろん環境問題等を考えて対応すべく絶えざる技術革新を進めてゆくといった態度は必要だろうが、それは結局そのことが究極的に企業の利益や発展につながるからそうするわけだ。ただ最近気になるのは、企業は暴利を貪ってはいけないとか、今まで公的部門がやっていた福利厚生的機能を民間にシフトしようとかいった、やや本筋から離れた議論があることだ。しかしもともと民間企業の得意分野は何かを考えれば、それは利益追求、金儲けに他ならず、そのこと自体は何ら非難されることでもないし、積極的に自己利益の追求を行うことでマクロとしての社会全体にも利益をもたらすことになるわけだ。そうは言っても市場経済はあくまで競争社会であ