日本のマスコミではマイナンバー制度などをめぐり「監視社会は危険」という主張が目立つ。ジャーナリストの佐々木俊尚さんは「過度な『テクノロジー恐怖症』はテクノロジーの進化を止めてしまう。実利に目を向けて、後押しを進めるべきだ」という――(第2回/全3回)。 ※本稿は、佐々木俊尚『この国を蝕む「神話」解体』(徳間書店)の一部を再編集したものです。 「監視社会は危険」と声高に主張するマスコミ マイナンバーカードや監視カメラ、特定秘密保護法など、ちょっとでもプライバシーに触れるような技術や法整備の話が出るたびに、マスコミは「監視社会は危険」論を声高に言い出す。 「個人情報が政府に筒抜けになって危険だ!」 「国民は監視されていることを恐れて自主規制し、自由がなくなる」 「プライバシーが政府にばれたら、反権力だと思われて圧力をかけられるかも」 念のために言っておくが、そういう懸念はけっして「ゼロ」ではな
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