韓国の首都・ソウルには、貧困層が住む最底辺の住宅「チョッパン」というものが存在する。そこには、韓国映画『パラサイト 半地下の家族』でも描かれた韓国社会の格差や貧困の実態が如実に現れているのだ。 ここでは、韓国最底辺住宅街の人々に迫った韓国日報の記者、イ・ヘミ氏の著書『搾取都市、ソウル ――韓国最底辺住宅街の人びと』(伊東順子 訳、筑摩書房)から一部を抜粋。翻訳を担当した伊東順子氏が解説する韓国の住居貧困と日本社会との比較を紹介する。(全3回の3回目/2回目から続く) 映画『パラサイト』よりも、胸に迫るもの 「こんな本が韓国で出たそうですね。ちょっと読んでもらえませんか?」 筑摩書房の編集者から本書(『搾取都市、ソウル』)の韓国語版を渡された時には及び腰だった。 「『観光都市、ソウル』ではなく『搾取都市、ソウル』ですか……」 うーん、日本人は他国の貧困を鑑賞している場合だろうか。ところが実際
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