能登半島地震で、道路の寸断などで一時期、孤立状態となった地域では、ほとんどすべての住民が地域を離れて避難しているところもあります。このうち、輪島市の南志見地区に今も残る住民からは「このまま人々が離れ、コミュニティーを維持できなくなるのではないか」と不安の声があがっています。 輪島市の南志見地区は、地区につながる道路が土砂崩れなどの影響で寸断され、県によりますと先月19日まで孤立状態にあったということです。 住民は自衛隊のヘリコプターなどで避難し、およそ350世帯700人の住民のうち、今も残っているのは3世帯6人となっています。 このうち大向稔さん(80)は自宅に大きな被害がなかったということで、家財の片付け作業を進めるため、妻の信子さん(79)と2人で自宅で暮らしています。 地区では先月下旬まで停電が続き、大向さんはろうそくに火をともして夜を過ごしたということです。 断水は今も続き、川の水