「私はがんをきっかけに、いらないものは手放して、何か新しいことを始めたいという気持ちになった。これまでの男に振り回されてきた時期、お酒に飲まれていた時期、いろんなことに無理していた時期……その全部がつながって、私のがんになったんだと思います」 どこか吹っ切れたような表情で、闘病について話す内田さん。それでも恋愛については、実は複雑な心境のようで、闘病体験を話すうちに本音が見え隠れした。 「望まないというより望めないというか。もう恋愛できないんじゃないかって思ってるんです。ナンパされるとか表面的なことじゃなくて、その先。例えば、セックスできるか。『ちょっと珍しい体ですけど、いいですか?』と相手に打ち明けて、『大丈夫』と言ってくれる人が見つかるのかな。自信がないのかも」 内田さんは恋多き人生を送ってきたため、誤解されることも多いが、恋愛では一方的に頼ったり、頼られたりするのではなく、相手と対等