「いただきます」のあいさつと同時に、もりもりと給食を平らげ、校庭へと一目散に駆け出していく児童たち。そんな彼らを横目に見ながら、給食が食べられないばかりに、昼休み中ずっとうつむいて過ごさなければならない児童もいる。 先生から「給食を全部食べ終わるまで、昼休みナシ!」を告げられてしまったからだ。小学校時代、こんな経験をしたことがある人もいるのではないか。 もし自分がそんな立場に置かれたとしたら、どうだろうか。楽しそうに遊ぶ友だちの声を聞きながら、苦手な食べ物とのにらみ合いをさせられたら、残るのは嫌な思いばかりだ。教師の厳しい声と友達に取り残された焦りが、食べられない給食の臭い、色、形と一緒になって脳裏に刻み込まれる……。 たまたま苦手な食べ物が給食で出たことを理由に、そんな「懲罰的」な仕打ちを受けなければならないのだろうか。「食べるまで座っていろ」というのも、ある種の体罰と言えるのではないだ