先日の全日本柔道選手権で鈴木氏を下して優勝した石井慧選手のことである。 彼は準決勝、得点差を得るや棟田氏に対して、負けない柔道をした。決勝では、開始1分四十秒で圧倒的な得点差を得ると、一本を求める柔道を放棄した。鈴木氏を不用意に攻めれば、天才的な刈技が待っている。大逆転される可能性は高い。石井氏が安全運転に出たのは当然である。 だが、一本を狙わない石井氏を、NHKのテレビ解説者の篠原氏は、鋭く批判する。優勝後、責めなかった自分を恥、号泣する石井氏に、私は彼に何度も言っているのに、いつも同じ言い訳で泣いてばかり。これでは変わりませんよ。 私は、一本を求めて高井選手に敗れた井上選手と、オリンピックで審判の不可解な判定で敗れた篠原氏のことを思い出しながら、不条理な気分になった。 ☆ 私はかつて、古森義久氏のブログにコメントを寄せた。 精神柔道の復権を目指す山下康裕氏が世界柔道の役職の選挙に破れた