ヒトはいつから1人で生きることをやめたのでしょうか? 科学者たちは霊長類(サルの仲間)の社会を調べることで、私たち人間社会の起源を探ってきました。 霊長類の社会について、これまで有力視されていた学説は「霊長類の祖先種は単独生活をしており、そこから時間が経つにつれて群れで生活をする種が出現した」というものです。 元々は独りで生きていた生物が、仲間と協力し合う利点を見つけ、群れ生活へと変化していったというのは理解しやすい考え方です。 ところが、フランスのストラスブール大学(University of Strasbourg)のオリバー氏(CA Olivier)を筆頭とする研究チームが、霊長類215種のデータを解析し霊長類の祖先種の生活形態を調べたところ「霊長類の祖先種は、単独生活をしておらず、1頭のオスと1頭のメスから成るペア型の生活(群れ)であった」ことが明らかになったのです。 これは現在単独