このところハンガリーの首都ブダペストでは抗議運動が続いており、先週も大規模なデモが発生した。国税当局者の汚職やオルバン政権の親ロシア姿勢への反発だが、気になるのはこの国が次のウクライナになるかどうかだ。ハンガリーはEUの一員だがユーロには参加しておらず、ユーロ諸国とは一定の距離がある。欧州とロシアの新たな衝突の場になるかもしれない。 オルバン首相はロシア寄りの姿勢を強め、それに対する市民の不満は、今年2月にウクライナのヤヌコビッチ大統領に向けられたものと重なる。親ロシアのヤヌコビッチ政権が崩壊し、欧州寄りの新政権が誕生したことがウクライナ危機を招いた。 ハンガリーでは11月、ロシアの天然ガスパイプラインの自国部分の建設を進める法律が成立(EUは反対した)。ロシアからの融資125億ドルで原子炉2基を増設することにも合意しており、エネルギー政策のロシア依存が深まるという批判が出ている。しかもオ