茶道では亭主が客に抹茶を提供する際、道具を茶室に持ち出しそれぞれを拭き清める点前という手続きを行う。時間をかけて点前を行うことで、精神の集中状態である「マインドフルネス」を得ることが期待できる。抹茶の機能性の研究も進みつつあり、ストレス耐性やリフレッシュ効果などに関するエビデンス(科学的根拠)がそろってきた。今回は、茶道をたしなむことで仕事のパフォーマンスアップにつながる可能性について見ていく。 集中力を高め、仕事のパフォーマンスを上げるために、研修などに「マインドフルネス」を導入する企業が増えている。マインドフルネスとは座禅や瞑想(メディテーション)、独特の呼吸法などによって意識を「今ここ」に集中させることで、これによりストレス軽減やリフレッシュの効果が期待できる。 禅と関わりの深い茶道でも、マインドフルネスを実感できる。その1つが点前(てまえ)だ。点前とは客に茶を供するために亭主が行う