1991年5月23日、オープン当日の晴海客船ターミナル。建築家・竹山実氏のデザインで、建物の外側を覆う白いメッシュ状の鉄骨が特徴だった 今月20日、長年、東京港のシンボルとして親しまれてきた白い三角屋根の「晴海客船ターミナル」(東京都中央区)が閉館する。これまで国内外のクルーズ船を数多く受け入れてきたほか、海の向こうに都心のビル群が望めるデートスポットとしても親しまれてきた。ゆかりのある方々に話を聞いた。 【写真で振り返る晴海客船ターミナルの30年】 * * * 晴海客船ターミナルがオープンしたのは1991年。バブル経済が熱を帯びていた80年代、東京湾岸、いわゆる「ウォーターフロント」の開発が盛んに推し進められた。その目玉の一つが晴海ふ頭の再開発だった。 「晴海に国内外の豪華客船を受け入れるシンボリックな施設ができたことで、東京港が華やかになると思うと、とてもうれしかったですね」