AV機器市場は、テレビやカメラ、オーディオなどの主要製品でアナログからデジタルへの買い替えが進んでいる。需要が高まっている新興国を中心に市場が拡大する中、既に一定数の普及を見せている先進国では、メーカー間での価格競争が激化している。 国内市場では地上アナログ放送の終了に向け、ようやくデジタルテレビ普及のめどが立ちつつある。これまではアナログAV機器からのリプレースにより、市場は堅調に拡大してきたが、近年ではデジタル化による機能集約やデジタルコンバージェンス(融合)の進行が目立ち、製品ごとの明暗が分かれつつある。 国内デジタルAV機器市場の概況 2009年における国内のデジタルAV機器市場は、2011年7月に迫った地上デジタル放送完全移行に向け、デジタルテレビを中心に市場が拡大した。2010年もその傾向が続く見通しだが、リプレース需要の前倒しにより、2011年後半以降は落ち込みが予想されてい