1相の巻き線抵抗が同じであっても、結線法によって最大電流が異なる。高電圧用モーターではスター結線が利用でき、この方が損失は少ない。(作成:筆者) 駆動電圧が12Vや24Vといった低電圧用の永久磁石同期モーターでは、大電流を流せるように、デルタ結線が使われることが多い。例えばローターが停止しているとき、巻き線抵抗が1Ω、電源電圧が12Vの場合、スター結線ではU-V間の抵抗は2Ωとなり、電流は6Aとなる。一方、デルタ結線では、U-V間の巻き線1本の抵抗は1Ωなので12A、U-W-V間の2個の巻き線の直列接続抵抗は2Ωなので6A、合計18Aを流すことができる。モーターの発生トルクは電流に比例するため、(定格以内で)できるだけ大きな電流を流したい場合はデルタ結線が有利である。 一方、高電圧用の永久磁石同期モーターでは、スター結線が使われる。スター結線のメリットは効率にある。デルタ結線とスター結線の