いま中国では恐竜の化石の発見が相次いでいる。発見された恐竜の種類は世界一。しかし、その裏には盗掘や密売といったダーティーな問題も抱えている。いったい中国で何が起こっているのか。 ここではノンフィクションライターの安田峰俊氏が執筆、古生物学者の田中康平氏が監修を行った『恐竜大陸 中国』(角川新書)の一部を抜粋。盗掘ビジネスの実情について紹介する。(全2回の2回目/前編を読む) ◆◆◆ 化石盗掘の暗い影と中国恐竜研究の混乱【ラプトレックス】 中国の恐竜について、「陰の話題」の最たるものが盗掘問題である。 そもそも、現代の中国恐竜の代表選手であるシノサウロプテリクス(編集部注:初めて羽毛跡を残した状態で発見された羽毛恐竜)からして、農閑期に盗掘を生業としていたとみられる人物が発見したものだ。また、彼が化石を複数の博物館に持ち込んでいた事実からもわかるように、中国では一昔前まで、博物館や研究者の側
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