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ブックマーク / klov.hateblo.jp (23)

  • ラピュタ、もとい軍艦島に行ってきた。 - 絶倫ファクトリー

    GW中、今話題の軍艦島に行ってきた。もともといく予定を立てていたところ、上陸の前々日に世界遺産登録の勧告が出た。 軍艦島の凄さとは何か。一言でまとめてしまえば、陳腐だが「圧倒的なラピュタ感」だ。単なるアパートや炭鉱跡地の廃墟は他にもある。違うのは、 島まるごと廃墟というスケールの大きさ 縦横無尽にコンクリートの塊が敷き詰められた密度の高さ そしてそれがわずか40年前まで日で最も近代的な場所だったという事実 技術を先鋭化させ土から離れた結果、人が生きられなくなったラピュタそのものだ。 人のスケールを超えた空間 軍艦島は、当時の最先端技術で採炭を始めてから80年で最盛期を迎えた。そこから閉山して今の廃墟と化すまで半分の40年。これは長いのか短いのか。僕らがピラミッドを見るとき、これが何千年も前にあったのか、そして何千年も残っていたのか、という「長さ」に着目する。けれど軍艦島に対しては、むしろ

    ラピュタ、もとい軍艦島に行ってきた。 - 絶倫ファクトリー
  • 「エリジウム」を観てきた - 絶倫ファクトリー

    エリジウムを見てきた。第9地区ほどディストピアの描写が面白いわけでもなく、とはいえユートピアの描写もあまり多くなく、世界観の面白さでは第9地区に劣る。第9地区と違ってディストピアとユートピア両方存在するのだが、別に尺はあまり変わってないので、当然密度は下がる。そもそも第9地区が「エイリアンが襲来した上に思ってたよりクズでスラム街に居着きやがった」という設定だけですでに大勝利なので、あまり比較しないほうがいいのかもしれない。 とはいえおっと思う部分もあった。エリジウムは地球から離れた宇宙ステーションなのだが、円の内側半分をくり貫いて居住スペースにしていたのは良いアイデアだった(ちなみにエリジウムのデザインはエイリアン2やブレードランナーを担当したシド・ミード。1975年にNASAに依頼されて描いたリング状のスペースコロニー図によく似ているらしい)。あとアーマダイン社CEOの社用シャトル(地球

    「エリジウム」を観てきた - 絶倫ファクトリー
    sakstyle
    sakstyle 2013/09/23
    klovのブログ記事久しぶりかも。/エリジウムの感想、今のところ見てきた人の感想は、ガジェットがよい作品という感じかも。さていつ見に行くか
  • エル・グレコの絵がめっちゃマジック・ザ・ギャザリングのイラストっぽい。 - 絶倫ファクトリー

    爆弾低気圧に紛れて4時くらいに行けば空いてるだろうという魂胆で、会期末最後の土曜日、エル・グレコ展に行ってきた。 構図が凄い、時間的な動きを感じるなど、素晴らしい点はいくつもある。しかし一番印象に残ったのは、エル・グレコが<見えないもの>を<見えないもの>として絵画に落とし込んでいる点だ。キリストや使徒がまとう<holy>な感じを、そのままオーラのように人物の周りに描いている。 エル・グレコの絵、特にヴェネチアでの修行を終えたトレド時代は、筆致が荒い一方で陰影がはっきりしており、デフォルメがされている。昔スペインで実物を見た時、妙に漫画っぽいなと思った記憶がある。卑近な例で言えば、超サイヤ人の「気」やハンターの「念」がそのまま西洋絵画の中に現れた感じだ。 加えて、エル・グレコの絵は動きがある。それは時間的な動きだ。「受胎告知」はモチーフとしても彼の作品としても有名なものだが、彼はこのモチー

    エル・グレコの絵がめっちゃマジック・ザ・ギャザリングのイラストっぽい。 - 絶倫ファクトリー
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    sakstyle 2013/04/14
  • 「団地団V 〜だんちのよあけ」感想 - 絶倫ファクトリー

    「団地団 〜ベランダから見渡す映画論〜」の出版記念トークイベント「団地団V 〜だんちのよあけ」に行ってきた。『ぼくらのよあけ』作者の今井哲也氏を迎えて、3時間以上に渡って団地への愛にあふれるトークが繰り広げられた。 団地団 ?ベランダから見渡す映画論? 作者: 大山顕,佐藤大,速水健朗出版社/メーカー: キネマ旬報社発売日: 2012/01/19メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 40回この商品を含むブログ (8件) を見る ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC) 作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/06/23メディア: コミック購入: 26人 クリック: 352回この商品を含むブログ (61件) を見る ぼくらのよあけ(2) (アフタヌーンKC) 作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/22メディア: コミ

    「団地団V 〜だんちのよあけ」感想 - 絶倫ファクトリー
    sakstyle
    sakstyle 2012/01/28
    あーそういえば結局まだ阿佐ヶ谷住宅行ってないんだよなー
  • 「メタボリズムの未来都市展」と文学フリマ『筑波批評 2011年秋号』 - 絶倫ファクトリー

    森美術館で開かれている「メタボリズムの未来都市展」に行ってきた。 1960年代の日に、未来の都市像を夢見て新しい思想を生み出した建築家たちがいました。丹下健三に強い影響を受けた、黒川紀章、菊竹清訓、槇文彦といった建築家たちを中心に展開されたその建築運動の名称は「メタボリズム」。生物学用語で「新陳代謝」を意味します。それは、環境にすばやく適応する生き物のように次々と姿を変えながら増殖していく建築や都市のイメージでした。東京湾を横断して伸びていく海上都市、高く延びるビル群を車が走る空中回廊でつないだ都市など、その発想の壮大さには驚かされます。 メタボリズムが提唱されたのは、戦争で荒廃した日が復興し高度経済成長期へと移行した時代です。そこには理想の都市を通じて、よりよいコミュニティをつくろうという思いもありました。この展覧会は世界で初めて、メタボリズムを総括する展覧会になります。日が大きな

    「メタボリズムの未来都市展」と文学フリマ『筑波批評 2011年秋号』 - 絶倫ファクトリー
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    sakstyle 2011/10/30
    「数日前に発表された最終回を読んで二重の意味で涙しました。団地はこれに懲りずに今後も追いかけていくつもりです。是非。」#筑波批評 #bunfree
  • 今井哲也『ぼくらのよあけ』と阿佐ヶ谷住宅 - 絶倫ファクトリー

    ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC) 作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/06/23メディア: コミック購入: 26人 クリック: 352回この商品を含むブログ (61件) を見る Amazonより。 西暦2038年、夏。人類が地球から宇宙を見上げている、それぐらいの未来。団地に住んでいる小学4年生の沢渡ゆうまは、間もなく地球に大接近するという“SH・・アールヴィル彗星”に夢中になっていた。そんな中、ゆうまは謎にみちたモノと出会う。どうやら地球のモノではない──しかも例の彗星とも何か関係があるっぽい! これって何!? 『ハックス!』の今井哲也が描く宇宙スケールの最新作!! 人類が地球から宇宙を見上げている、それぐらいの未来。宇宙大好き小学生、沢渡ゆうまは、謎にみちたモノと出会う。人工知能を搭載した家庭用オートボット・ナナコの体を乗っ取るように出現したそいつは

    今井哲也『ぼくらのよあけ』と阿佐ヶ谷住宅 - 絶倫ファクトリー
  • 『思想地図β vol.1』と第11回文学フリマ コンビニ論を書きました。 - 絶倫ファクトリー

    いまさらですが『思想地図β vol.1』の感想 「晩年のウォルト・ディズニー(一九〇一―一九六六)は死の間際に至るまで、熱心にショッピングモールの視察旅行に出かけていたという」 この速水健朗「なぜショッピングモールなのか?」(『思想地図β vol.1』)の出だしは、ここ数年のあいだに読んだ文章の中でも一番の名文だと思う。ディズニーと消費社会論は切っても切り離せない。そしてショッピングモールもまた、消費社会と都市の繋がりを語る上で外せない。その2つが、ウォルト・ディズニーまさにその人を通じて繋がっている。その事実をさらっと出だしに持ってくるあたり、さすが。 『思想地図β vol.1』は、この衝撃の一文で始まる「ショッピング」特集が圧倒的に面白かった。都市計画とショッピングモールの繋がりを、歴史を通じて解き明かしていく様は、物を読んで興奮するということを久々に思い出させてくれた。普段このブログ

    『思想地図β vol.1』と第11回文学フリマ コンビニ論を書きました。 - 絶倫ファクトリー
    sakstyle
    sakstyle 2011/06/02
    @klovの『筑波批評2011春』コンビニ論は、『思想地図vol.1』速水論文へのオマージュであり、また従前のコンビニの語られ方(流通革命や労働問題など)へのカウンターである、と。
  • 戻らない日常のために、出来ること - 絶倫ファクトリー

    3.11震災以降、「日常」という言葉をよく目にする。震災によってそれは送り過ごすものから取り戻すべき対象に変わった。時に「有事」という言葉が添えられ、あたかも戦争下に置かれているかのような比喩も目にする。 さすがに戦争の例えは行きすぎている。第一、倒すべき敵が存在しない。確かに一部の買い占め部隊の方々は見えない敵と戦っている風ではあるが、一過性の穏やかなパニックにすぎない。 けれどこうした状況下で、僕らは確かにさまざまな「やるべきこと」に囲まれている。節電、自粛、それらの揺り戻しとしての消費活性化、被災者への寄付、そして祈り。「まずは自分たちのできることから何かやろう」。こうした言葉は、様々なメディアを介して耳目に触れる。 一方、マクロのレベルでも事態は少しずつ変わり始めている。モノの値段が一部は上がり、一部は下がっている。それまで特に大きく変わる理由のなかったものも、数字が動いている。ま

    戻らない日常のために、出来ること - 絶倫ファクトリー
    sakstyle
    sakstyle 2011/03/22
    何故パト2はったしw/動こうとしなかった均衡が動いてる、といいう感じは確かにあるなあ
  • 『思想地図 vol.2』レビュー - 絶倫ファクトリー

    思想地図〈vol.2〉特集・ジェネレーション (NHKブックス別巻) 作者: 東浩紀,北田暁大出版社/メーカー: 日放送出版協会発売日: 2008/12メディア: 単行購入: 37人 クリック: 362回この商品を含むブログ (105件) を見る 遅まきながら、あけましておめでとうございます。年もよろしくお願いします。 そして遅まきながら、『思想地図』第二号。どの論考も面白かったのだが、全部レビューする気力がないので、5ばかしピックアップして紹介させていただく。 書は「特集:ジェネレーション」となっているが、実質「ジェネレーション」パートと「インフラ」パートに分かれている。これを編者の二人になぞらえて北田パート・東パートと名づけてもいいのだが、若干互いのセレクションが入り混じっている感じもあるので、適切ではない。 「世代間対立という罠 上野千鶴子インタビュー」 『SIGHT』誌上

    『思想地図 vol.2』レビュー - 絶倫ファクトリー
  • CAMP:TALK:1203 「アートと公共性」  あるいはChim↑Pomについて- No Hedge!

    を聞きに行ってきた。「アートと公共性」というタイトルだったのだが、僕はアート方面はからきしなので、「公共性」の方にアクセントを置いたつもりで話を聞いてきました。 ……というのも半分当、半分冗談で、この場にいた大半の人がそうであったように、例の「ピカッ」事件の当事者である「Chim↑Pom」のリーダーが卯城氏が来るということで、半分は野次馬根性でした。 あと以下の文章で僕が使う「アート」というのは、このトークイベントのコンテクストからするとおそらく(言ってる人がおそらくというのも変だが、知識がないので)現代アートのことを指しているのだと思ってください。 純朴な「対話」への意志 http://ca-mp.blogspot.com/2008/11/talk-1203.html 共同体と“開かれた”アート 〜アートと公共性の関係〜 第一夜:アートは、何とどうやって関わっていくのか <ゲスト>

    CAMP:TALK:1203 「アートと公共性」  あるいはChim↑Pomについて- No Hedge!
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    sakstyle 2008/12/04
  • スペイン旅行記/動画もあるよ!/Cap-tourism/フォルマルな歴史性 - 絶倫ファクトリー

    15日〜22日と8日間、スペイン旅行に行ってきました。 父親のツアー旅行にくっついて行っただけなので、いわゆる「tourism」、観光旅行であり、バッグ一つでひたすら動く「旅」ではないです。 写真と動画 まず写真。 その1 その2 その3 その4 その5 実質観光は5日間。撮った写真を各日程ごとにPicasaのアルバムにまとめました。写真ごとのキャプションなどは追々付けていきます。お時間あるときにでも。 あと、20日はメルセ祭というバルセロナのお祭りの始まりの日だったそうで、道を歩いていたら前方がなにやら燃えていました。お祭りの初日は「火のお祭り」だそうで、袈裟を被った子供たちが、半径1mくらいに火花の散る棒を持って歩いていました。日だと結構考えられない光景。 妹がたまたまその動画をいいポジションで撮っていたので、youtubeに上げました。 Cap-tourismとしての観光旅行 さて

    スペイン旅行記/動画もあるよ!/Cap-tourism/フォルマルな歴史性 - 絶倫ファクトリー
  • 「フォト・リテラシー 報道写真と読む倫理」 - 絶倫ファクトリー

    フォト・リテラシー―報道写真と読む倫理 (中公新書) 作者: 今橋映子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2008/05メディア: 新書購入: 6人 クリック: 84回この商品を含むブログ (48件) を見る 1952年、後に写真史上にその名を残す写真集、『決定的瞬間』が出版される。フランス人写真家カルティエ・ブレッソンの手によるこの写真集は、しかし原語のフランス語から外国語に翻訳される際、名前を書き換えられていた。英語名は「The Disicive Moment」。日語名「決定的瞬間」もこの和訳からとられた。所謂重訳である。だがフランス語の名前は「Image a la sauvette」、著者の訳によれば「かすみ取られたイマージュ」であった。 誰が何故このような書き換えを行ったのか。何が「かすみ取られた」のか。この写真集の持つ真の意味はなんなのか。ここから数々の名写真に秘められた

    「フォト・リテラシー 報道写真と読む倫理」 - 絶倫ファクトリー
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    sakstyle 2008/06/26
    、「アート/ジャーナリズム/コマーシャリズムの境界」を曖昧にしていく写真。編集の際の恣意性(ブレッソンらは加工を拒んで写真の価値を守ろうとする!)、写真の表象不可能性
  • 公共圏か動物か―思想地図における白田―東の議論を巡って - 絶倫ファクトリー

    思想地図〈vol.1〉特集・日 (NHKブックス別巻) 作者: 東浩紀,北田暁大出版社/メーカー: 日放送出版協会発売日: 2008/04メディア: 単行購入: 27人 クリック: 1,022回この商品を含むブログ (163件) を見る 思想地図を読み進めている。東浩紀、北田暁大、萱野稔人の鼎談と白田秀彰による論文を読んだのだが、白田と、彼に執筆を依頼した東との間で見識の一致している面もあり、また一見逆に思われる点もあったりしたので非常に面白かった。 簡単に彼らの議論をまとめると、私的領域という歯車と公的領域という歯車があったとき、それらを回すには間に何かのギアがあった方がいいと言うのが白田で、ギアを噛ませず二つがバラバラに、暴走しない程度にうまいこと回り続けるシステムをつくろうよ、というのが東である。以下、両者のそうした違いについて細かく見ていく。 両者の共通点と相違点―断念された

    公共圏か動物か―思想地図における白田―東の議論を巡って - 絶倫ファクトリー
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    sakstyle 2008/05/07
    私的と公的を繋ぐ、国家以外の何らかのギアが必要だとする白田vs私的と公的を分離したまま生きていくことを志向する東
  • メタユートピア/ゾーニング/テクノロジー - 絶倫ファクトリー

    以下現在書いている原稿用のメモ。 メタユートピアとゾーニング メタユートピアという言葉がある。ロバート・ノージックによる論が有名であるが、リベラルな社会においては多様な価値が混在しており、人々は同じ価値を認め合うものどうしが自発的な共同体を作り、すみわけを行う。そしてそのことを認める包括的な社会の存在をメタユートピアと呼ぶ。 メタユートピアは、その表象に目を配ればゾーニングと大差なくなる。ゾーニングもまた、社会設計として同じ価値を共有するもの同士の結合とそうでないものの分離を容認する。 「公共性」論 作者: 稲葉振一郎出版社/メーカー: NTT出版発売日: 2008/03メディア: 単行購入: 8人 クリック: 172回この商品を含むブログ (66件) を見る このにおける稲葉のメタユートピア論によれば、両者における決定的な差は、管理人の有無と言えるかもしれない。ユートピアにはいざとな

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    sakstyle 2008/04/19
    脱社会的存在(宅間的な)に、メタユートピア的テクノロジーは対処可能か
  • 「ゆるふわ愛されポストモダン」 - 絶倫ファクトリー

    「現代思想的なポストモダニズムで、男を誘惑する10の方法を大特集」 1.授業の席で、構造主義に乗せた手をそのままゆっくりとリオタールの「ポストモダンの条件」のほうに持っていっちゃえ! 2.無知のヴェールを口にくわえてさりげなく頭から落としちゃえ!男の子が「原初状態!」って言ったら、強引に首元に思考実験しちゃおう!! 3.男の子と二人っきりになったら、「○○くんって権力を内面化してるよね」って言って視線をかぷっとべてしまおう。「パノプティコン!」っとなって、男の子は自然と規律訓練型権力な気分になっちゃう 4.男の子にフェミニズムの読ませすぎは注意!あそこが、ふにゃふにゃになってしまうから。程よい量だったら問題なし。むしろ、手の届かないような保守主義者から抱かれてしまうかも(笑) 5.彼氏が中々積極的になってくれない貴方は、動物化するポストモダンにチャレンジにしてみよう。部屋の中で二人っきり

    「ゆるふわ愛されポストモダン」 - 絶倫ファクトリー
  • 流動化に対するヨーロッパと日本の姿勢の違い―バウマンを参考に - 絶倫ファクトリー

    ジグムント・バウマン「リキッド・モダニティ」の読書日記として書こうとしたのだが、案外長くなってしまった。 リキッド・モダニティ―液状化する社会 作者: ジークムントバウマン,Zygmunt Bauman,森田典正出版社/メーカー: 大月書店発売日: 2001/06メディア: 単行購入: 5人 クリック: 68回この商品を含むブログ (39件) を見る まだ第二章まで(+第五章)しか読んでないことをあらかじめ断っておく。 解放と流動化 後期近代を分析したとしては、大変読みやすくかつ優れただと思う。 バウマン自身は、資主義の徹底が行われた後期近代をpost modernity とは呼ばず、liquid modernityと呼ぶ。それは前期近代と後期近代が決して断絶したものではなく、文字通りsolidで堅固であった近代が、流動化してliquidな社会になったと考えているからだ。 近代は、

    流動化に対するヨーロッパと日本の姿勢の違い―バウマンを参考に - 絶倫ファクトリー
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    sakstyle 2008/01/20
    問題は「私的空間の公的空間による侵略」(ハンナ・アーレントと類似)、近代批判=「アゴラの喪失」/(日本では)公共の言葉を操り大文字の政治を目指しても、いつしか仲間の言葉を使い小文字の政治へと移行
  • 「犯罪不安社会」―規範と環境について - 絶倫ファクトリー

    犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (光文社新書) 作者: 浜井浩一,芹沢一也出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/12/13メディア: 新書購入: 6人 クリック: 159回この商品を含むブログ (92件) を見る 規範と環境は対立するのか 前回のエントリでは、2ちゃんねるコミュニケーションを巡り、北田氏は「作法」に着目する分析を、荻上氏は「力学」に着目する分析方法を取っている、と対比した。そして「作法」は人間の意志に注目し、一方で「力学」は人間の行為に注目している。この意志/行為という対比は、フーコーとドゥルーズの名を出すまでも無く、規範/環境という対比に接続できる。社会において、規範は意志のレベルで動作し、環境は行為のレベルで動作する。「自殺はよくない」という「規範」は、「死にたい」という「意志」に働きかけることで、線路に飛び込み自殺する人間を減らす一方、酔っ払いや視覚障害者が

    「犯罪不安社会」―規範と環境について - 絶倫ファクトリー
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    sakstyle 2008/01/10
    「作法」は人間の意志に注目し、一方で「力学」は人間の行為に注目している。この意志/行為という対比は、フーコーとドゥルーズの名を出すまでも無く、規範/環境という対比に接続できる。
  • 「アキバから考える―ニッポンポップカルチャーの未来」を聞いてきた。 - 絶倫ファクトリー

    「デジタルアートフェスティバル2007」の一環で、富士ソフトプラザビルで上記タイトルの様な対談が行われた。 パネリストは、東浩紀(批評家)・井上伸一郎(角川書店取締役)・クワクボリョウタ(メディアアーティスト)・森川嘉一郎(建築学者)、司会に森山朋絵(東京都現代美術館学芸員)というなかなかすごい顔合わせ。 対談の内容自体は、12月27日 17:00からNHK-BS2で放映されるので、詳細はそこで確認してください。 個人的には単に東浩紀を見たかったという理由で行ったので、ここでは彼の話を軸に全体の流れを紹介していく。ちなみに一応各パネリストの発言を「」で括ってはあるものの、要旨なので正確な発言ではないのでご了承願いたい。 オタク文化の価値 まず一番最初に森川嘉一郎がすごい構想をぶち上げる。 「オタク文化は日文化なのに、それが海外経由でしか文化として価値を認められないのは残念なこと。日

    「アキバから考える―ニッポンポップカルチャーの未来」を聞いてきた。 - 絶倫ファクトリー
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    sakstyle 2007/12/10
    行けばよかった…行くつもりだったんだけど……/オタク文化アーカイブ構想、オタク言説を日本語圏外へ/アートはポップカルチャーを必要としてるかもしれないが、ポップカルチャーはそうでない/美術館の歴史性(?)
  • ウェブ本棚のまとめ - 絶倫ファクトリー

    僕は大学に入って一人暮らしをするようになってから、よくを買ったり借りるようになった。 そうして読んだを、ウェブ上に登録していつでもどこでも確認できるようするサービスがある。僕はそれを勝手に「ウェブ棚」と読んでいるのだが、そうしたサービスはいくつか存在し、僕は4種類ほど手をつけている。それをここでちょっとまとめてみようかと思う。 ブクログ - web棚サービス個人的評価 ★★★☆☆ ブクログ - web棚サービス どんなサービスか 僕が友人に教わって最初に使い始めた棚。読んだ、買ったを登録し、星1〜5の間で評価できる。カテゴリ分けもできるし、レビューも書くことが出来る。登録したをクリックすると、そのに対するみんなのレビューが見れるので、それを経由して自分と同じを持っている人を探すことも出来る。 特に良い点 ユニークなのはそうして登録したがきちんと「棚」に並べられて表

    ウェブ本棚のまとめ - 絶倫ファクトリー
  • 学問バトン - 絶倫ファクトリー

    なるものがid:sakstyle氏から回ってきました。すげー楽しそう。多分彼ほど濃いものは書けないだろうが、自己紹介がてら書いてみる。 ◆あなたの専門・専攻・得意教科は? 社会学専攻。現在は都市社会学のゼミに在籍。 ただし興味・関心領域と言われれば、哲学、メディア、ウェブ、言語学セキュリティ問題なんかも挙げられる。 つまりつまみいが多い、ということ。 ◆あなたは、どのようなテーマに関心がありますか? つまるところ、「自由」とは何ぞや? 人が行動を選択するとき、その人は完全に自由ではなく、必ず何かしらの規範の影響を受けているはず。 何が自由で何が自由でないのか。 特に今はハードウェアから自由をコントロールすることに対する興味が強い、かも。 ◆あなたは、なぜその専門・分野を選んだのですか? 僕自身が「先読み」が好きだった。自分で勝手に物事の予測をつけて、当たると勝手にひそかに喜ぶ。 だけど

    学問バトン - 絶倫ファクトリー
    sakstyle
    sakstyle 2007/07/27
    ハードウェアから自由をコントロールすること/社会学を使うことで未来が分かる、かもという期待/萱野稔人の「カネと暴力の系譜学」では、規律訓練型権力とはまた違ったフーコーの読み方