あえて「実感のない理念」と呼ばれるものを振りかざしてみる。 意識されない差別性 1つの仮想的なストーリー。 自閉症などの社会性の障害がある人が、実親の死後、頼る相手も有効な支援もなく、生活を持ち崩してホームレスになり、病気になって担ぎ込まれる。治療を行って退院しても、そこに有効な支援があるわけでもないから、当然同じことを繰り返して何度でも病気になって担ぎこまれることになる。担ぎ込まれる病院の医師が、このホームレスの診療を行う。過酷な労働条件におかれている研修医が、その無駄さ加減に慨嘆したくなるのも分からないではない。しかし、次のように述べることは何を意味するのか。 なんだか、悲しくなってしまった。 私が一生懸命払っている税金は、彼のような人の医療費に消えていくのかもと考えた。 彼は、日陰の人生を歩んできたかわいそうな人と言えなくもないけれど、でもね、 一生懸命働いている自分が出している税金