2000年7月25日号 ベトナム戦争、ユーゴへの空爆―マヤカシのない評価下すとき 今年2000年はベトナム戦争がアメリカ合州国の敗北に終わって25年の年であるとともに、昨年、コソボにおける民族紛争、「民族浄化」阻止の名の下にユーゴスラビアに対する「NATO」(北大西洋条約機構)軍の「空爆」が行われて1年になる年だ。ベトナム戦争はもちろん、「空爆」に対してもまちがいのない、マヤカシのない評価を下すべきときにきている。 私は今、「戦争に正義はあるか」を主題にしたテレビ番組制作にかかわっている(放映は8月14日、NHK衛星)。そのために、最近、アメリカ合州国を2度、ドイツを1度訪れて、二つの戦争について、いろんな人の意見をきいた。ベトナム戦争についてはアメリカ人、「空爆」についてはアメリカ人、ドイツ人双方だが、ことにドイツ人。 ベトナム戦争については、すでにもう明確にアメリカ人の意見は定まってき