今日はちょっと古い資料を。 宇佐美寛(うさみ・ひろし)1987「「道徳」授業の不道徳性」『現代教育科学』No.307 宇佐美氏は、道徳教育を専門にしている人のようです。 この論文は、「きつねとぶどう」という小学2年生用道徳の資料を紹介して、この道徳用資料の不道徳性について指摘しています。 おもしろい論文です。 まず、「きつねとぶどう」という道徳資料のあらすじ。 おかあさんぎつねと、子ぎつねが巣穴のなかでくらしています。 ある日子ぎつねが「おなかが すいた」とないて、おかあさんぎつねが、やまを3つこえて、「ぶどうの 村」にいって、ぶどうをひとふさ「いただき」ます。(ようするに、ぬすみ) ぶどうをもって帰り、あともうすこしで子ぎつねのところに、おかあさんぎつねがたどりつこうとしたとき、わんわんと、犬のなきごえがします。りょうしが、近くにきています。 おかあさんぎつねが、 「コーン、あぶない、早