天下り論議がまたしても噴出している。何度も出てくるのは何度やっても成果がないからで、何度やっても成果がないのは何を決めても同時に抜け穴が用意されるからで、何を決めても同時に抜け穴が用意されるのは本気でやってないから、というあたりまではもはや公然の「秘密」ですらない常識。 もちろんそのまた裏には、「天下りのしくみは必要だから」というそれなりの「本音」があるわけだ。確かにそれもわからなくもない。人には職業選択の自由があるし、せっかく蓄積したノウハウを生かさねばもったいない、というのも道理。問題はそれを天下りでやろうとするといろいろな弊害がついて回ること。難しいよねぇ、となる。 しかしちょっと待て。私たちは1つ忘れていることがあるように思う。ちょっとした、しかしとても大きなことを。 もったいつけるほどたいしたことではない。ただ、公務員の人事慣行の中で1つ、民間とは大きくちがっている点がある。この