「飯泉嘉門知事(56)と“太いパイプ”があるんじゃないの?」--徳島県民の間では以前から、そんな不穏なうわさがささやかれていたという。 所得隠しの疑いで東京国税局に告発された音楽プロダクション「アンサンブル・セシリア」(東京都渋谷区)の川岸美奈子代表(57)の話。川岸代表は2016年7月期までの3年間、徳島県と県文化振興財団が運営する「とくしま国民文化祭記念管弦楽団」(通称とくしま記念オーケストラ)などにプロの演奏者を派遣して得た計約1億3000万円の所得を隠し、法人税約3000万円を脱税したとされる。 その川岸代表と徳島県の関係は10年ほど前までさかのぼるという。時系列順に見ていこう。 東大法学部卒、旧自治省出身の飯泉知事は03年に初当選し、現在4期目だ。 「川岸代表と県の関係がはっきりしているのは、07年に徳島で開かれた『国民文化祭』からです。その際に協力してもらった東京交響楽団とのつ