1979年に米国スリーマイル島2号機で事故が起きた。電力会社は、事故の後に格納容器に溜まった希ガスのクリプトン放出を予定した。地元の新聞は、電力会社が環境への安全性を説明している後ろで、上空から落ちてくるスーパーマンを描いた漫画を掲載した。スーパーマンは、クリプトン星から地球に来て正義のために活躍する米国市民のヒーローだが、クリプトン星人には鉱物のクリプトナイトが弱点だった。これは架空の世界の話だが、希ガスと架空の鉱石クリプトナイトの名前が似ているので、市民には少なからぬ不安を与えた。 スーパーマンの話と対比し、処理水の海洋放出を考えて見る。数年前のいわきで開催された廃炉・汚染水対策福島評議会で地元の方と話すと、国とのトリチウム放出基準の議論が6万ベクレル/リットルから一向に進まないと聞いた。そこで、福島の海で安心して海水浴を楽しんでもらうためには、WHOの「飲料水の基準」である1万ベクレ
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