保護を求めて英国に正規の手続きを経ず入国した移民をアフリカのルワンダへ強制的に移送するための法案が英議会で可決された。 有無を言わせず他国に追いやる強硬策を近く始める。 国連難民高等弁務官事務所は、難民の保護を義務付けた難民条約に違反し、責任を転嫁するものだ―と批判している。条約に加盟する英国は、撤回すべきだ。 英仏海峡をボートで渡る中東やアジアなどからの移民が急増し、2022年に当時のジョンソン政権が打ち出した。密航を思いとどまらせる狙いの対策だ。 移民を亡命希望者として受け入れてもらう協定をルワンダと結んだ。亡命申請が認められれば定住することになる。 ルワンダには経済支援で巨費を投じる。その引き換えに移民への対応を丸投げした形だ。 非人道的だとの声が上がり、欧州人権裁判所は移送計画を差し止めた。迫害を恐れて離れた母国に送還される危険があるとして、英最高裁も違法と判断した。 スナク現政権
![〈社説〉英国の移民移送 非人道的な責任転嫁だ|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b268e935576432179b7fab58f168468ebec3c12a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.shinmai.co.jp%2Fweb-image%2F20240503%2FCNTS2024050300122_M.jpg)