75歳以上の1人当たり医療費が市区町村で最大2.6倍の格差があることが日本経済新聞社の全国調査で分かった。同じ県の市区町村でも2倍を超える格差があるケースもあった。1人当たり医療費が全国平均を大きく上回っていても、死亡率が高い市区町村がある。逆に医療費が少なくても死亡率が低い市区町村もある。「なぜ格差が生じているのか」。医療費が年々増加する中、調査を通じて、対策どころか原因の分析さえできていない
消費税率を10%に上げる際に予定していた社会保障の充実策のうち、来年度中に実施する項目が決まった。厚生労働省は17日、自治体が運営する国民健康保険(国保)への財政支援を今年度より800億円増やす方針を決定。当初予定の1100億円増から減らす。充実策では無年金対策も実現するが、低年金者向けの給付金などは先送りする。 厚労省が17日に開いた全国知事会などとの会合で、国保の財政支援の増額幅を減らし、総額1400億円とする方針を説明した。2018年度に国保の運営が市町村から都道府県へ移るのに伴い、保険料収入が不足する市町村への交付などに使う基金として積み立てるもの。減額分は18年度以降に手当てする考えだ。 無年金対策は先の臨時国会で受給資格を短縮する関連法が成立。保育所の運営費助成などの子育て支援策も含め、17年度予算で予定していた低所得者対策の一部を今年度に前倒しして浮いた予算(1100億円)な
都道府県が提供する医療の体制について、厚生労働省の検討会は、病院のベッド数を減らしつつ、患者の自宅で療養やみとりを行う在宅医療を中心とした医療体制に切り替えていくよう求める意見をまとめました。 7日は、再来年の4月にスタートする新たな医療計画について厚生労働省の検討会で取りまとめの議論が行われ、超高齢社会の中で、病院のベッド数は需要を見極めながら、毎年減らしつつ、在宅医療を中心とした医療体制に切り替えていくよう求めることが確認されました。 また、脳卒中と心筋梗塞は合わせて日本人の死因の4分の1を占め、治療が遅れると再発や後遺症のリスクが高まることから、救急搬送のネットワークづくりなど医療の充実を図るべきだとしています。 さらに、周産期医療についても、お産のリスクが高い妊婦に適切な治療が提供できるよう、地域に高度な医療を提供できる医療機関を整備するべきだとしています。 厚生労働省は、今回の意
エマニュエル・トッド氏「日本政府は何もやっていない」と フランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏が毎日新聞のインタビューに応じた。トッド氏は、日本の社会保障制度について、「家族に要求することが多すぎる」と指摘。それが低い出生率につながっているとの見方を示した上で、「日本が直面している最大の課題は人口減少。このままでは30~40年後に突然、災いが訪れる」と警告する。 トッド氏は1951年生まれ。人口統計や家族の類型化による国際政治の動向の分析が専門で、70年代には旧ソ連の崩壊、最近は英国の欧州連合(EU)脱退や米大統領選でのトランプ氏勝利を予見して注目されている。インタビューは11月下旬にパリ市内で行った。
全国の市区町村のうち、四月に施行された障害者差別解消法が求めた障害者の相談窓口を設置した自治体は、三割に満たないことが明らかになった。法施行後も差別的な対応が問題になっている中で、多くの障害者にとって相談できる窓口がない状況が続いている。 窓口の名称は「障害者差別解消支援地域協議会」。障害者団体、家族会、医師、学識経験者らで構成し、自治体が事務を担う。設置は義務ではないが、障害者の相談に応じるほか、法律の啓発を進める。 法律を所管する内閣府が施行半年後の十月一日現在でまとめた結果、全国千七百四十一市区町村のうち、協議会を設置したのは五百七だった。来年四月までの新たな設置予定も調べたところ、二百十五にとどまった。施行一年を迎えた段階でも、四割までしか設置が進まないことになる。 障害者が不利益を受ける問題は法施行後も続き、五月に筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の男性が国会に参考人として招かれな
大阪・西成「あいりん地区」。ピカピカの超高層ビル「あべのハルカス」の足元、縦横1キロメートルの狭い三角地帯に、日雇い労働者、ホームレス、生活保護受給者、そして地元住民と2万人が密集する。これまで勃発した暴動の数24回。3人に1人が生活保護を受け、結核罹患(りかん)率は全国平均の28倍という世界最貧国並みの高さ。少子高齢化、貧困、治安、衛生、差別など社会問題が凝縮し衰退が進む地域の、まさに近未来像を一変させるべく、橋下徹前大阪市長が「西成特区構想」の大号令を発した。その陣頭指揮を託されたのが、学習院大学経済学部教授の鈴木亘氏だ。『経済学者 日本の最貧困地域に挑む』にはその奮闘が記されている。 衰退しきったどん底のスラムから ──2012年に着任されたときはどんな状況でしたか。 どん底でしたね。ホームレスがあふれ、不法投棄ゴミが散乱し、昼から酒飲んで立ち小便してる。町全体が臭気のドームでした。
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