私は心臓外科を専門にして、若いころは勤務医として厳しい労働環境の中にいました。手術をした患者さんの状態が悪くなると、何日も徹夜で大学病院に待機することもありました。 しかし、この環境ではいつまでも持たないと思い、教授に相談して「24時間3交代制」のシフトをつくったことがあります。これは24時間勤務をして、48時間オフにするというものです。このようなことから基本的に私は、勤務医の労働環境の改善には前向きであるということは分かっていただきたいです。 私の「医師が労働者と言われると違和感」という発言がインターネットなどで取り上げられていますが、真意が伝わっていないと思っています。人の命を助けるために医療を続けてきた者として、医療は労働なのかと言われれば、「一般の労働とは違う」というのが素直な気持ちです。 また、医師の労働のあり方は、地域医療体制と医師の健康維持の視点が重要であり、何時間の勤務が適
災害や事故の現場で消防隊員や団員が受ける精神的なショック「惨事ストレス」を軽減するため、総務省消防庁が2003年に専門家の派遣制度を始めて以降、ケアの受診者は17年4月1日時点で延べ2776人に上ったことが15日、分かった。消防庁は積極的な利用を呼び掛けており、態勢を充実させていく方針だ。惨事ストレスは、多数の死傷者が出た現場や同僚の殉職に直面したショックで不眠や無気力、うつといった症状が出る
チャットを業務の効率化に生かすポイントが、定型化した自動処理をチャット画面から起動するボットの活用だ。先進事例を紹介する。 東京都と大阪府で訪問介護サービスなどを提供するグッドライフケアホールディングス(東京・中央)は、サービスを利用する介護者の情報をクラウド型の顧客管理システム「Salesforce」で管理している。チャットサービスはChatWorkを採用している。 管理している情報は年齢や住所などの個人情報や契約するサービス内容にとどまらない。介護職員が訪問したときに気が付いた重要な近況も専用の欄を設けて登録し、きめ細かい介護サービスに生かしている。「体調に異変がある。来訪前の午前中に、食事を嘔吐した様子もあった」「自宅の廊下で転倒した。けがをしている」──。Salesforceには被介護者のこうした容体変化が登録されていく。 同社は職員が駐在する支店が2都府で10近くある。近況は支店
医療的ケアが必要な子供や重度の障害児が日中を過ごす施設で、母親を雇用する取り組みが広がってきている。保育園など子供を長時間預けられる場所は少なく、仕事を辞めて孤独な子育てをしている母親も多い。職場を提供し、精神的、経済的に支える狙いだ。子供のそばで働ける安心感もあり、仕事との両立支援策として期待が高い。 ◆外の世界に再び 千葉県松戸市で医療的ケアが必要な子供を預かる「サボテンKIDS」。運営会社のアースは昨年10月から、母親の採用を始めた。パートの看護師、雅代さん(44)=仮名=は難病の長男(5)を預け、働いている。 長男はヌーナン症候群という難病で、1日に何度もたんの吸引が必要だ。出産までは助産師として働いていたが、子供を預ける先がなく、仕事の継続を断念。家族はいるが、これまでほとんど1人で介護や食事の介助をしてきた。「子供と家族だけの生活が、外の世界に触れられるように変わってうれしい」
自家用車でイムス板橋リハビリテーション病院を訪れた渡辺清美さん(右)と作業療法士の京友里恵さん=同院で、斎藤義彦撮影 <くらしナビ ライフスタイル> 脳卒中などのリハビリを終えた人の運転再開は地方で深刻だが、公共交通機関の充実した都市部でも職業ドライバーには重大な問題だ。都会では運転再開支援に取り組む病院、教習所は人口に比べて少なく、問題になっている。 食品配送会社で軽トラックを運転する埼玉県戸田市の渡辺清美さん(66)は昨年4月、激しい頭痛に襲われた。救急車で運ばれた東京都板橋区の病院で、くも膜下出血と診断され手術。幸いまひは残らなかった。2カ月間、リハビリに取り組み「ぜひ仕事に復帰したい」と運転再開への支援を依頼した。退院して黙って運転することもできたが「病気になったことを隠して事故を起こせば会社や家族にも迷惑がかかる」と検査を経てお墨付きをもらうことを願った。 この記事は有料記事です
地域で働く医師を育成する大学医学部の「地域枠」を昨春卒業した1060人のうち、3%強に当たる35人が地域医療から離れていたことが文部科学省の初調査でわかった。 「地方では専門性を高められない」「都市圏で暮らしたい」などが理由。地方の医師不足が深刻になる中、全国の71大学が地域枠を導入しており、厚生労働省の検討会が改善に向けた議論を進めている。 地域枠は、卒業後の一定期間、大学の地元などで医療に従事することを条件に一般枠とは別に募集、選抜するのが一般的。「一定期間の地元勤務」などを条件に奨学金を返済免除とするケースも多い。一般枠で入学後、同様の奨学金を出す自治体もあり、文科省はこれらを含めて「地域枠」と総称している。今回の調査で判明した離脱者35人のうち30人は条件付き奨学金を受け取り、卒業時に返済するなどしていた。
上司による退職勧奨などで精神障害を発症し、休職したが、休業補償金が支給されなかったとして、愛知県内の女性が労働基準監督署の不支給処分の取り消しを求めた裁判の控訴審判決が16日、名古屋高裁であった。藤山雅行裁判長は、請求を棄却した一審・名古屋地裁判決とあわせて、不支給処分を取り消した。 判決によると、女性は同県武豊町の病院で臨床検査技師として勤務。2010年ごろに上司から「ほかの病院を探したら」と退職を勧められるなどして精神障害を発症。休職を経て、12年に退職した。休業補償金を求めた女性に対し、半田労基署は「業務上の疾病とは認められない」として不支給処分としていた。 高裁は、休職前に女性が上司から怒鳴られ、病院側から一方的に約3時間、退職を迫られた点を挙げ、「心理的負担は精神障害を発症させる程度に過重だった」と指摘。発症と業務の因果関係を認めた。 半田労基署は判決を受けて「関係機関とも協議し
「人目につかない路上、もしくはドヤに長期間滞在している人たちです。もっとも西成には1泊500円からドヤがありますから。カネを少し貯めて1ヵ月程度、ドヤに宿泊して、そのまま亡くなるという話はよく耳にするところです」 カネがなく、人目につく路上生活のほうが、いざという時、毎日見回りを行っている支援NPOや行政、消防といったセーフティネットの網にかかりやすい。だが、なぜか亡くなる直前に路上生活から足を洗い、ドヤに住む人が少なくないのだという。 自らの死期を悟ってのことなのだろうか?それまで路上生活をしていた人が、無茶なスケジュールを組み、働き、収入を貯めるようになると、「ちょっとアイツ、大丈夫か?」(地元ホームレス・60代)と、日雇い労働者やホームレスたちの間で話題になるという。 前出・医療関係者が続けて語る。 「死ぬときくらい、畳の上で死にたい……本能的にそうさせる何かがあるのかもしれませんね
介護保険が適用されるサービスと保険外サービスを組み合わせる「混合介護」の推進を目指している東京都と豊島区が、利用者宅を訪問する介護職員の「指名料」の導入を検討していることが分かった。利用者は1時間当たり500円程度を追加負担する代わりに、看護師やあん摩マッサージ指圧師などの資格を持つ職員を指名し、施術や専門的な助言を受けられる仕組み。職員の賃金向上につなげ、不足している介護人材確保も目指す。【林田七恵】 現行制度では、保険内と保険外のサービスを同時に提供できないが、都などは地域を限定して規制を緩和する「国家戦略特区」の枠組みを利用し、2018年度をめどに混合介護のモデル事業を始めることを目指している。介護職員不足に対応するため、これまでは認められていない指名料の導入を10日の国との協議で提案する。
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