【読売新聞】 100匹超のカメムシがウジャウジャ…。日本からの輸出品に潜り込んだカメムシたちの「密航」が南半球の国を驚かせた。外来生物の侵入ばかりが伝えられるが、日本から海外に渡った迷惑な生き物も多い。海外で猛威を振るう日本の生き物
情報通信の世界では、あらゆるモノをインターネットにつなげようという「IoT」の技術が、製品開発や産業応用の中心となりつつある。そのIoT分野で6割以上の市場占有率を誇るのが、日本で生まれたコンピューター用基本ソフトウェア(OS=オペレーティングシステム)「トロン」だ。このトロンが、米国電気電子学会の標準規格として認定される手続きが進んでいる。順調に進めば、国産のOSが、「世界標準」になる。 IoT時代がやってきた IoTという言葉を最近よく目にしたり、聞いたりするという人は多いだろう。インターネット・オブ・シングスの略で、「モノのインターネット」と訳されることが多い。生活空間のあらゆるモノ、あらゆる場所に小さなコンピューターやセンサーを組み込み、ネットワークにつないで便利な情報化社会を目指そうという技術である。ひと昔前まで「ユビキタス・コンピューティング(ユビキタスはラテン語であまねく存在
江戸情緒を愛し、反時代的な生き方を貫いた作家、永井荷風の晩年の創作ノート2冊が見つかった。 短編「吾妻(あづま)橋」や戯曲「渡鳥(わたりどり)いつかへる」をはじめ、1950~59年に発表した小説・戯曲13作や随筆などが下書きされている。膨大な推敲(すいこう)の跡のほか、題名や構成を大きく変えた作品もみられ、孤高の文学者の創作過程を伝える貴重な資料だ。 川島幸希(こうき)・秀明大学長が昨春、東京都内の古書店で購入し、詳細が確認された。大学ノートで2冊あり、約140ページと約60ページに鉛筆書きされている。 1冊目のノートの冒頭には、1950年発表の戯曲「渡鳥いつかへる」のもとになる下書きが、「二人艶歌師(えんかし)」の題名で小説形式で記されていた。
若者の東京への一極集中を是正するため、文部科学省は12日、東京23区にある私立大学の定員抑制を2018年度から実施する方針を固めた。 近く、大学設置に関する告示を改正し、23区内での定員増は認めないことを明記する。既に23区で施設の整備を進めている場合などに限り、例外として定員増を認めるが、大学側の反発が予想される。 同省関係者によると、告示に23区内での定員増を認めないことを明記する。この結果、23区内での定員増の申請はできないことになる。既に大学が機関決定し、土地の購入など一定の準備を進めている場合は例外的に定員増を認める。 同じ学部でも、学年別にキャンパスが23区内外に分かれるケースもあるが、個別に検討するとみられる。23区内で新学部を設置したい大学には、既存の学部の定員をその分、減らすことが求められる見込みだ。
燃費不正の再発防止について、追加の指示書類を受け取る三菱自動車の益子修会長兼社長(右)(15日、東京都千代田区の国土交通省で) 三菱自動車が燃費データの不正発覚後、社内で行った燃費の再測定について、担当者が不正を認識しながら測定を続けていたことが15日、国土交通省の立ち入り検査の結果報告でわかった。 不正は対象の9車種のうち8車種に及び、国交省は「常軌を逸する事態」として厳しく指弾した。三菱自の企業体質が改めて問われている。 三菱自は今年4月に軽4車種の燃費不正が発覚後、販売中だった別の9車種について社内で燃費値の再測定を実施した。しかし、結果が国が測定した燃費値とかけ離れていたため、今月2日、国交省が三菱自本社などに立ち入り検査をしていた。 国交省の検査結果によると、三菱自は不正発覚後、国の審査機関から燃費測定に必要なデータの測定法について改めて説明を受けていた。しかし、現場担当者は国の
ネズミが数を「3」程度まで正確に認識し、特定の物を選択して数える「数え分け」もできることを初めて証明したと、金沢大人間社会研究域の谷内通教授(学習心理学)の研究チームが発表した。 研究成果は米国の学術雑誌で公表された。 実験は、ドアのついた10個のブースを用意し、6個のブースを選んで前に物を置き、そのうち左から3番目に入った時だけエサを食べられるようにした。その結果、7匹のうち5匹は、500~1200回の練習でほぼ正確にエサにたどり着けるようになった。 ドアの前に置く物を急に別の物に変えたり、物を置くブースを4か所や5か所に変えたりしても、ネズミは多くのケースで「物が置かれたブースのうち左から3番目」に入った。エサを複数のブースに入れてもやはり3番目を選んだことから、においや位置に反応しているわけではなく、数を認識していることが分かった。 さらに、6か所のうち1か所だけ別の物を置く方法で実
慢性的渋滞に悩まされていた東京都町田市鶴間の国道16号上に、2・1キロにわたる「保土ヶ谷バイパス町田立体」が完成し、24日から供用が開始された。 地元住民も避けて通る渋滞の“名所”の汚名返上が期待される。 16号の同区間には、東名高速道路横浜・町田インターチェンジとの合流部と、国道246号が交差する「東名入口交差点」が約500メートル離れた形で存在し、流入、流出の車が渋滞の大きな原因となっていた。 完成した町田立体は、横浜方面から延びてきた保土ヶ谷バイパスを、高架道路の形で町田側に延ばした。国道16号の上を走り、インターとの合流部(建設中)は設けられるが、東名入口交差点などをやりすごすことで、町田市内の地域交通と横浜―八王子間の遠距離交通を分離した。 587億円の事業費を投じ、13年かけて建設された4車線の高架バイパスは、最高で地上17メートルを走る。東名入口交差点をまたぐ246号の「鶴間
首都圏では、このプレートが陸のプレートの下に南から北へと沈み込み、さらにその下には太平洋プレートが東から西へと沈み込む。複雑に入り組んだ地下構造で、ひずみがたまりやすく、「地震の巣」となっている。 このため、政府はプレートの境目や内部でマグニチュード(M)7級の「首都直下地震」が起きることを想定している。今回の地震はM5・2だが、気象庁の長谷川洋平・地震津波監視課長は、記者会見で「想定されている首都直下と、同様の場所で発生した。様々なタイプの地震が起こりやすい地域であることを認識してほしい」と話した。 東京大学地震研究所の古村孝志教授は「首都直下地震に比べ、今回の地震のエネルギーは1000分の1程度に過ぎない。引き続き警戒が必要だ」と話している。
最後の最後まで使いきってほしい――。 大阪にあるプラスチック小型鉛筆削り器の専門メーカーが来年1月、短くなった鉛筆を捨てることなく、別の鉛筆と継ぎ足して使える「つなぐ鉛筆削り器」の発売を予定している。同23日からパリで開かれる国際見本市に出品し、「日本人の『もったいない』の精神を伝えたい」と意気込む。 1933年創業の「中島重久堂(なかじまじゅうきゅうどう)」(大阪府松原市、従業員14人)。年間約600万個の小型鉛筆削り器を製造し、国内シェア(占有率)は約8割に上る。 新商品は円筒形(直径4・5センチ、高さ7センチ)で、削り穴の一つは短くなった鉛筆の後ろ側に穴を開ける。もう一つは別の鉛筆の先を凸状に削る。この2本を差し込んで接着剤で補強すれば1本の鉛筆として使え、継ぎ目も問題なく削れる。 もともとは、北陸地方の発明家の男性が約5年前、「短くなった鉛筆を捨てるのはもったいない」と、この仕組み
往年のテレビ、ラジオ番組の脚本や台本が国立国会図書館に寄贈され、17日から東京・永田町の東京本館で公開が始まった。 映像が残されていないテレビ番組が多い中、脚本や台本は番組の内容だけでなく、制作過程や当時の文化を知る貴重な資料。公開は研究目的に限られるが、専門家だけでなく、学生や一般の人も利用できる。 寄贈したのは、日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム。 1953年に本放送が始まったテレビの草創期は、生放送が大半だった。録画番組が増えても、ビデオテープが高価なため使い回しをしていたことなどから、特に80年以前の番組は残る映像が少ない。番組内容を知る手がかりは、ドラマなら脚本、バラエティーや歌番組などは台本となるが、どちらも体系的には保存されていなかった。 このままでは資料が散逸してしまうと危機感を持った日本放送作家協会は、2005年に日本脚本アーカイブズ準備室を設置し、脚本、台本の収集を
大量の点検漏れが見つかった日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(福井県)で、多数の機構職員が「もんじゅのプロジェクトを進めていく自信がない」と考えていることがわかった。 機構が全職員(約3700人)を対象にした意識調査の結果を明らかにした。機構の山野智寛理事は「もんじゅは(多くの職員にとって)人ごとで、もんじゅを支えようという意識が低い」と話している。 調査は1月末から2月初めにかけて、機構の組織改革に向けた職員の意識を調べる目的で行われた。「安全を最優先にしているか」「部署間の連携はとれているか」など27項目について聞いた。回答の内容によって、最も肯定的な「2点」から、最も否定的な「マイナス2点」までの範囲で数値化した。約7割(約2700人)から回答があった。 このうち、「もんじゅに配属されたらプロジェクトを進める自信があるか」という項目で、もんじゅで働く職員約300人を除く約24
伊東マンショとみられる肖像画(個人蔵、画像はトリブルツィオ財団提供)。裏面に「D. Mansio Nipote del Re di Figenga Amb(ascitor)e del Re Fra(nces)co Bvgnocingva a sva San(tit)a」と記される ※かっこ内は当時の省略表記を補った文字 伊トリブルツィオ財団の文書保存・管理担当職員、パオラ・ディリコさん(41)が調査し、18日発行される同財団の学術誌に論文を発表する。1585年、ベネチア訪問時の姿を、当時の大画家ティントレットの息子であるドメニコ・ティントレット(1560~1635年)が描いたと位置づけている。 この油彩画は縦54センチ、横43センチ。伊北部在住の個人の所蔵といい、そのコレクションの整理に携わったディリコさんが2009年に確認。スペイン風の衣装を着た東洋風の青年が描かれ、裏側に「Mansio
大部の学術書だが、丁寧に読めばよくわかり、誰にとっても大切なことが書いてある。 いろいろな時期に書かれた論文を集成し、1冊にしているが、通読しなければ、本書の面目は伝わらないだろう。 大桑氏は、歴史学でも文学研究でもない「民衆思想史」の重さについて、長年思索を深めてきた。氏の言う「民衆」は、むろん「知識人」に対置されるものだが、「庶民」「大衆」といったものとは同じ意味を持っていない。「民衆」は、各自の「心」のうちに、万象にいきわたる命の「根源性」を抱いていて、その「心」をもって平穏な日常を生き通してきた。氏は、このような「根源性」を「仏」と呼び、それを信じて生きた民衆の理想や肯定への意志を、「煩悩即菩提(ぼだい)」という日本近世の仏教思想から引き出してくるのである。 日本の近世は、このような「民衆思想」が、ついにその自律性を内側から獲得し、最も豊富な文章表現を生み出した時代だった。本書は、
鳥栖市教委が2015年度から、市内の小中学校全12校で九州では初となる新教科「日本語」の導入準備を進めている。市教委は「言語能力を高め、国際社会で活躍できる人材を育てる」と導入効果に期待する。一方、新たな負担が増える教諭たちには不安が広がる。(大島朋幸) 「日本語」の教科導入は、東京都世田谷区が全国で初めて文部科学省の教育課程特例校制度を活用し、言語を通じて子どもの思考力や表現力を育てようと、07年度からスタート。現在、区内の全小中学校93校で週に1回、年間35時間の授業を行っている。 区教委は、独自に教科書も作成。小学1年生の授業では、俳句や和歌、漢詩、論語の音読・暗唱を行う。区教委教育指導課は「子どもが古文や漢文への関心を持つようになった。節分などの古来からの年中行事についてもしっかり学べる機会ができた」と手応えを感じている。09年度からは新潟県新発田市も導入している。 鳥栖市では、0
甲賀流忍術の継承者で、「最後の忍者」と呼ばれる三重大学特任教授・川上仁一さん(64)が5日、同大の学生約200人に就任以来初めて講義を行った。 川上さんは2011年に特任教授となり、人文学部の山田雄司教授らと協力して忍術書を分析したり、忍者に関する市民講座の講師を務めたりしてきた。 講義は、10月に始まった山田教授の授業「忍者・忍術学」(全15回)の一コマで行われた。 川上さんは「忍術修行の経験談」と題し、6歳頃に先代宗家と出会い、18歳で宗家を引き継ぎ、会社員をしながら約30年間修行を続けたことなどを説明。先代から、音を立てない歩き方や排せつを我慢する訓練を受け、薬草を使った薬の調合などを学んだことを紹介した。 川上さんは、忍術を「自衛のための総合的な生存技術」と定義し、「現代にも活用できる忍術をまとめ、耐え忍ぶ精神を持つ忍者を、日本文化の一つとして国内外にアピールしていきたい」と語った
都市再生機構(UR)が東京都町田市の町田山崎団地で続けていたヤギ4頭を使った実証実験が29日、終わる。 2か月間で5000平方メートルの雑草をほぼ食べ尽くし、住民の心を和ませる「予想外の効果」(UR)も生んだ。「もっといて、さびしい」と記された住民の貼り紙も現れた。任務を終えてレンタル業者の元に戻るヤギとの「お別れ会」が、同日午前11時から現地で開かれる。 オス1頭、メス3頭のヤギは、9月24日から団地内の谷間に放し飼いにされ、日中、ススキやヨシ、セイタカアワダチソウなどを食べ歩いた。夜になると自分でテント小屋に入り込み、台風の時もここで雨風をしのいでいた。 当初は、ふんの臭いなどを心配する声もあったが、ヤギは次第に住民の心に溶け込んでいった。居住区とは柵で仕切られたが、谷を見下ろす団地内の「三の橋」では、のんびり暮らすヤギを眺める住民が日に日に増え、幼稚園児たちも草を食べさせるなどした。
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