《思い出す本・忘れない本、ジャパネットたかた前社長・高田明さん》 「風姿花伝」を知ったのは2年ほど前。話し方を特訓中の社員が、世阿弥のことをテレビで見て「社長が言っていることに似ている」って教えてくれたんです。 それで世阿弥を研究したこの本を読んでみたら、確かに似ているな、と。「風姿花伝」は後世のために書いた秘伝の書。僕も退任を宣言した後で、「残したい」という思いに、感じるものがありました。能と通販では次元が違うかもしれないけど、人の心をどうつかむか、考え方は基本的に一緒です。僕はカメラ屋から始めて、現場に立ち、何千回と収録を繰り返す中で、毎日反省しながら、商品の魅力を伝えるためには一体何を磨けばいいのかを、ただただ考えてきたんです。 そうしたら、世阿弥の考えに自然と似ていた。僕がやってきたのは、世阿弥のいう「序破急」や「一調二機三声」だと気がつきました。序破急とは、どう話を展開するかとい
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