多くの人がイメージする、パリの美しさと華やかさがスクリーンを通して伝わってくる。凱旋門、エッフェル塔、オペラ座など、今も観光客を惹きつける名所や歴史ある建物の前を、アニメーションで描かれた登場人物たちが散歩する。音楽は本物のオペラ歌手による歌声や当時パリで生きていた作曲家が彩る。映画「ディリリとパリの時間旅行」は目と耳で楽しめる。 映画の舞台は19世紀末から20世紀初めのパリで、この時期に活躍した芸術家、科学者などが100人以上登場する。ルノアール、モネ、パスツール等、誰もが知っている偉人ばかりだ。 男性支配団が少女を誘拐 主人公はニューカレドニアからパリにやってきたディリリという女の子で、友達オレルと一緒にパリを散歩する。 物語が進むにつれて、美しい街の地下で活動する人々の醜い願望が現れてくる。男性支配団を名乗るグループが街から次々に少女を誘拐しているのである。ディリリとオレルは様々な人