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リチャード・ドーキンス 神は妄想であるの検索結果1 - 14 件 / 14件

  • 人はなぜ宗教を信じるように進化したのか|河田 雅圭

    本稿は、人が超自然的存在を信じたり、宗教を信仰したりするようになぜ進化したのかを、認知心理学、脳神経科学、遺伝学、進化学などの研究成果をレビューして、独自に考察したものです。 なぜこんなにも多くの人が宗教や超自然的存在を信じているのだろうか 正月、近所の神社に行くと、厄年を迎える人の生まれた年が大きく看板に書かれている。私は、宗教や神の存在は全く信じていないが、看板に書かれた年が自分の生年と一致していると、何の根拠もなく今年は病気に気をつけようとか、お守りぐらい買っておこうか、などと一瞬考えてしまう。これは、人を宗教にひきつける、人間の心理をついた「うまいやり方」である。将来への得体の知れない不安に対して、超自然的なものに頼ろうとする人間のもつ心理的特徴が宗教心を創り出しているのだろうと漠然と考えることができる。 現在、全世界の80%以上の人が宗教あるいは霊的な存在を信じているという(1)

      人はなぜ宗教を信じるように進化したのか|河田 雅圭
    • 「利己的遺伝子」のスター科学者、ドーキンスが到達した「日本人みたいな宗教観」(学術文庫&選書メチエ編集部)

      「利己的遺伝子」のスター科学者、ドーキンスが到達した「日本人みたいな宗教観」 原理主義化する「新無神論」 聖書の記述をそのまま信じ、学校教育から進化論を排除しようとする創造論者と、科学で理論武装し、神の存在を否定する無神論者。両者の長い戦いは、21世紀になって新たな局面を迎えている。「四騎士(フォーホースメン)」と呼ばれる無神論者たちの登場で戦線が拡大し、聖女マザー・テレサやキング牧師、さらにその支持者までが、厳しい批判にさらされている。批判の矛先は創造論者やカルトだけではなく、「穏健な信仰者」にも向けられているのだ。 宗教を滅ぼす「4人の騎士」 無神論者にとって、創造論者との戦いは手間のかかる消耗戦だ。話は通じないし、いくら倒してもゾンビのように現れる。このキリがない波状攻撃を止めるには、発生源を断つしかない。キリスト教が消滅すれば、創造論者もいなくなる――。 こう考えた無神論者たちがい

        「利己的遺伝子」のスター科学者、ドーキンスが到達した「日本人みたいな宗教観」(学術文庫&選書メチエ編集部)
      • Guardianが選ぶ21世紀最高の本トップ100(の邦訳リスト) - YAMDAS現更新履歴

        Guardian が21世紀最高の本100冊を選んでいるので、その邦訳リストを作ってみた。やはり小説が多いのだが、評論やノンフィクションも入っている。 リストを見ての感想は、Guardian は確か映画についても同じ企画をやってたと思うが、それと同様に「21世紀」というくくりなのに2000年発表の作品がいくつも入っていて、正直「バカ?」と思うが、まぁ、もちろん分かってやってるんでしょうけど。 あと翻訳者が原作者と同じ文字サイズでクレジットされているのが目を引いた。欧米って翻訳者にはあまりスポットが当たらないという話を以前聞いたものだが、そのあたりの意識にも変化があるのだろうか。翻訳者がクレジットされるということは、もともと英語で書かれていない作品もそれなりに入っているということだが、先にちょっとバラしてしまうと、日本国籍の作家の本は一冊も入っていません。 それでは以下、トップ100リストを

          Guardianが選ぶ21世紀最高の本トップ100(の邦訳リスト) - YAMDAS現更新履歴
        • ドーキンスによる無神論者のためのビギナーズ・ガイド──『さらば、神よ──科学こそが道を作る』 - 基本読書

          さらば、神よ 科学こそが道を作る 作者:リチャード ドーキンス発売日: 2020/07/16メディア: Kindle版この『さらば、神よ』はリチャード・ドーキンスによる無神論者になるためのビギナーズガイドである。原題は「Outgrowing God A Beginner's Guide」で「outgrowing」は成長する、卒業する程度の意味を持っているので、ニュアンス的には神からの卒業、といった感じか。尾崎豊か。ドーキンスはもともと『神は妄想である』の中でかなり攻撃的に宗教や神概念を攻撃していた、筋金入りの無神論者だ。 『神は妄想である』を読んだときは「言いたいこたわかるけどそんなに攻撃的に言ったって聞き入れられないでしょ」と思っていた。だが、本書はさすがにかなりの年月も経って、ドーキンスもそんな姿勢じゃ伝わらないと反省したのか、「あのね、聖書とかに書いてあること、よく読めばわかると思う

            ドーキンスによる無神論者のためのビギナーズ・ガイド──『さらば、神よ──科学こそが道を作る』 - 基本読書
          • 書評 「宗教の起源」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

            宗教の起源 作者:ロビン・ダンバー,小田哲白揚社Amazon 本書はダンバー数で有名な進化心理学者ロビン・ダンバーが宗教を語る一冊.これまでに宗教を進化的に説明するものとしては,(宗教が信者に誤信念を抱かせ,儀式等にコストをかけさせることから個体にとって適応度を下げるものであることを前提にして)進化的に形成された適応的な認知傾向による副産物だとするもの(アトラン,ボイヤーなど),原始宗教は副産物であり,さらに組織化された宗教にはミーム複合体の側面もあるとするもの(デネット,ドーキンスなど),文化進化として説明するもの(ライトなど),マルチレベル淘汰をもちだして集団や社会にとって適応的であると説明するもの(DSウィルソンなど)などがあった.本書では,前提を見直して宗教は個体にとって適応的だったのではないかという観点から説明を試みるものになる.そしてその説明はこれまでのダンバーの研究領域である

              書評 「宗教の起源」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
            • ピーター・ターチン「ビッグ・ゴッドからビッグ・ブラザーへ:アラ・ノレンザヤン著『ビッグ・ゴッド:変容する宗教と協力・対立の心理学』を読む」(2015年)

              From Big Gods to the Big Brother September 04, 2015 by Peter Truchin 最近、アラ・ノレンザヤンの『ビッグ・ゴッド:変容する宗教と協力・対立の心理学』を読み終えた。本書は重要な本であり、非常に楽しい読み物だ。しかし、この本は少なくとも2つのグループから心底嫌われるだろう。新無神論者と進化心理学者である。 〔訳注:「新無神論」とは、サム・ハリス、リチャード・ドーキンス『神は妄想である』、ダニエル・デネット『解明される宗教 進化論的アプローチ』、クリストファー・ ヒッチンスらの知見を元に2000年代半ばから英米で広まった新しい無神論思想。ネオ・ダーウィニズム的な科学による宗教の解明と、宗教の非合理性への批判を特徴としている。〕 『ターク・イ・ブスタン遺跡のアルダシール2世の戴冠式の高レリーフ』フィリップ・シャヴァン撮影:出典元

                ピーター・ターチン「ビッグ・ゴッドからビッグ・ブラザーへ:アラ・ノレンザヤン著『ビッグ・ゴッド:変容する宗教と協力・対立の心理学』を読む」(2015年)
              • 宗教とは「妄想」なのか?

                作家のロバート・パーシグは「1人の人間が妄想に苦しむ時、それは狂気と呼ばれるが、多くの人が妄想に苦しむ時、それは宗教と呼ばれる」と説き、進化生物学者のリチャード・ドーキンス氏も、自著「神は妄想である」の中で、これを強く支持しています。このように、しばしば境目が曖昧だとされる宗教と妄想をどのように定義づければいいのかについて、科学系ニュースサイト・Live Scienceが論じています。 Is belief in God a delusion? | Live Science https://www.livescience.com/is-belief-in-god-a-delusion.html アメリカで新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中、オハイオ州の教会では「1カ所に集まらないように」との警告を無視して集会が強行されました。CNNの取材を受けたある女性信者は、インタビューに対し「私は

                  宗教とは「妄想」なのか?
                • 【無料】なぜ、ただのアニメやゲームが人を救うのか、宗教的に説明するよ。(完全版)【長文】 - Something Orange

                  それは、どこかで「聖なるもの」と繋がっているのか? それともまったく無関係な「俗なる文化」に過ぎないのか? 考えてみよう。 序文 序章 第一章「オタク・スピリチュアリティとは何か?」 ①「オタク文化と宗教のアフィニティ」 ②「アイロニカルに没入する」 ③「オタク・スピリチュアリティ」 ④「ありとあらゆる善きものの象徴にして集合」 ⑤「世界の秘密と始原の暗号」 ⑥「推しを通して聖なるものを垣間見る」 第二章「非合理性の誘惑」 ①「スピリチュアル文化の歴史と現状」 ②「オタク文化のなかのスピリチュアルな表象」 ③「人はなぜ非合理的なものを求めるのか」 ④「人類は宗教を離脱するのか」 ⑤「この世に不思議は残されているのか」 ⑥「聖なるもののデカダンス」 第三章「異教を信じる人々」 ①「世界境界とオタクの絶対倫理」 ②「復活を遂げるペイガニズム」 ③「くらやみから飛び出た魔女たち」 ④「妖精郷グラ

                    【無料】なぜ、ただのアニメやゲームが人を救うのか、宗教的に説明するよ。(完全版)【長文】 - Something Orange
                  • R・ドーキンス「さらば神よ」他1冊 反進化論を問いただす信念と勇気 朝日新聞書評から|好書好日

                    さらば、神よ 科学こそが道を作る 著者:リチャード・ドーキンス 出版社:早川書房 ジャンル:自然科学・科学史 さらば神よ 科学こそが道を作る [著]リチャード・ドーキンス/ダーウィン『種の起源』を漫画で読む [文]チャールズ・ダーウィン、[編・文]マイケル・ケラー、[絵]ニコル・レージャー・フラー リチャード・ドーキンスは『利己的な遺伝子』『神は妄想である』などの世界的ベストセラーで知られる進化生物学者だ。特に、自然界は人智を超えた「何者か」によって創造されたとするインテリジェント・デザイン説を痛切に批判し続けている。本書は、高校生から大学生程度の若者を念頭に、時にユーモアを交えながら、宗教の非科学性を一刀両断にする。 第1部「さらば、神よ」では、聖書にちりばめられた非論理性記述に厳しくツッコムことで、それらを無批判に受け入れる危険性を指摘する。聖書を原理主義的に信じる人がほとんどいない日

                      R・ドーキンス「さらば神よ」他1冊 反進化論を問いただす信念と勇気 朝日新聞書評から|好書好日
                    • ニーチェとルサンチマン~道徳の正体~ - ベネディクト地球歴史館

                      ■ニーチェかサルトルか 昭和51年、日本の高度経済成長のまっただ中、こんなTVCMが流行した・・・「ソ、ソ、ソクラテスかプラトンか~、ニ、ニ、ニーチェかサルトルか~、みーんな悩んで大きくなった~」作家の野坂昭如が歌ったウィスキーのCMである。哲学者をまとめてコケにしたようなバチ当たりなCMだが、悪意は感じられない。彼の不思議なキャラのおかげだろう。野坂昭如は、言動はハチャメチャだが、どこか憎めない。何をしても許されそうな・・・ そういえば、大島渚監督の結婚30周年パーティで、主役をグーで殴って大騒動になった。犯行映像も残っており、証拠は万全なのだが、訴えられたという話は聞かない。とはいえ、彼のすべてが不真面目というわけではない。直木賞を受賞した「火垂るの墓」は何度もみても泣ける(ただしアニメ版)。 ところで・・・冒頭のCMは、哲学者の有名どころはソクラテス、プラトン、ニーチェ、サルトルと言

                      • 神はいない。 リチャード・ドーキンス 著 垂水 雄二  翻訳 「神は妄想である―宗教との決別」 感想 - 特撮は大人の嗜みです。

                        こんにちは! 今回はリチャード・ドーキンス 著 垂水 雄二  翻訳 「神は妄想である―宗教との決別」の感想です。 神は妄想である―宗教との決別 作者: リチャード・ドーキンス,垂水雄二 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2007/05/25 メディア: 単行本 購入: 14人 クリック: 257回 この商品を含むブログ (185件) を見る 人はなぜ神という、ありそうもないものを信じるのか? なぜ宗教だけが特別扱いをされるのか? 「私は無神論者である」と公言することがはばかられる、たとえば現在のアメリカ社会のあり方は、おかしくはないのか……『利己的な遺伝子』の著者で、科学啓蒙にも精力的に携わっているドーキンスはかねてから宗教への違和感を公言していたが、本書ではついにまる1冊を費やしてこのテーマに取り組んだ。 彼は科学者の立場からあくまで論理的に考察を重ねながら、神を信仰することについ

                          神はいない。 リチャード・ドーキンス 著 垂水 雄二  翻訳 「神は妄想である―宗教との決別」 感想 - 特撮は大人の嗜みです。
                        • リチャード・ドーキンスとピーター・シンガーの対談 - The Real Argument Blog

                          2008年に放送され、British Broadcasting AwardsでBest Documentary Seriesに選ばれた、動物学者リチャード・ドーキンス出演の英国のドキュメンタリーシリーズ『The Genius of Charles Darwin』よりピーター・シンガーとの対談 二人は対談でダーウィニズムが我々の倫理観に与えた影響を探る。肉食の問題だけでなく、中絶、カニバリズム、動物実験、チンパンジーとヒトのハイブリッドの作成、宗教など、様々な問題を取り上げている。 ―――――――――――― リチャード・ドーキンス:英国の進化生物学、動物行動学者、ポピュラーサイエンスライター。世界で最も有名な一般向けの科学解説者の一人であるが、その活動の一環として、宗教を始めとした、超自然的な信仰に対する批判も積極的に行っており、欧米を中心とする世俗主義ムーブメントを牽引する代表的人物となっ

                            リチャード・ドーキンスとピーター・シンガーの対談 - The Real Argument Blog
                          • 世界の「見方」を更新する抜群の手腕――リチャード・ドーキンス『神のいない世界の歩き方』解説:佐倉統(東京大学大学院情報学環教授)|Hayakawa Books & Magazines(β)

                            世界の「見方」を更新する抜群の手腕――リチャード・ドーキンス『神のいない世界の歩き方』解説:佐倉統(東京大学大学院情報学環教授) 人類はどうやって誕生したのか? 星々はどうして夜空を巡るのか? 古くは神や天使が司っていたこれらの「未知」を解き明かしたのは、思い込みでは満足しない、先人たちの澄み切った科学的思考にほかならない。その本質のなんたるかを、既存の宗教や迷信をつぶさにひもときながら、現代最高のサイエンス作家と評されるリチャード・ドーキンスがわかりやすく明解に語る新刊『神のいない世界の歩き方』(大田直子訳、早川書房)が本日発売! 本記事では、東京大学大学院情報学環教授の佐倉統氏による本書解説文を特別公開します。 『神のいない世界の歩き方』早川書房解説 世界の見方 佐倉 統(東京大学大学院情報学環教授) この世界をどう見るか。その見方を提供してくれるのが科学だ。正確に言えば見方のための材

                              世界の「見方」を更新する抜群の手腕――リチャード・ドーキンス『神のいない世界の歩き方』解説:佐倉統(東京大学大学院情報学環教授)|Hayakawa Books & Magazines(β)
                            • 「利己的遺伝子」のスター科学者、ドーキンスが到達した「日本人みたいな宗教観」(学術文庫&選書メチエ編集部)

                              「利己的遺伝子」のスター科学者、ドーキンスが到達した「日本人みたいな宗教観」 原理主義化する「新無神論」 ジャーナリストであるヒッチンズは、イギリスのテレビ番組『ヘルズ・エンジェル(地獄の天使)』に脚本兼MCとして登場し、大々的にマザー・テレサ批判を展開した。 テレサの信仰が貧困を引き寄せた ヒッチンズによれば、マザー・テレサを一躍メディアスターにしたのが、ドキュメンタリー映画『神に捧げる美しきもの』(1969年)である。この映画は、コルカタを実際以上に貧しい地獄のように描き、それと対照させてスラム街を歩くマザー・テレサを尊く演出した。 テレサが設立した施設「死を待つ人の家」はホスピスとしてはあまりに粗末で、医療知識のない修道女やボランティアが患者を看ており、薬の投与も十分ではなく、これでは治る人も治らない。世界中から寄せられた莫大な献金は、有効に使えばインド全土に病院を建てられたはずだが

                                「利己的遺伝子」のスター科学者、ドーキンスが到達した「日本人みたいな宗教観」(学術文庫&選書メチエ編集部)
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