経営についての議論を見聞きすると、「選択と集中」という言葉がよく登場します。とても響きのいい言葉です。「選択と集中」と言えば、なんとなく効果的な施策が実行できているかのような錯覚に陥ります。 ところで、企業にとって「選択と集中」の本当の意味はなんでしょうか。今回は、その実態に迫ってみたいと思います。 経営における「選択と集中」は、「自ら選択した領域に自社の経営資源を集中投入すれば、高い成果が得られる」ということを意味します。 冒頭の画像の左側のチャートは、その経営法則の図解です。自社にとって「とても重要」な顧客を選択し、彼らのニーズに合致する自社の商品・サービスに注力すれば、結果的に高い収益が生み出されるということです。 以下のように言い換えることもできます。注力する自社の商品・サービスを決め、その商品・サービスを欲する「とても重要」な顧客を選び、その領域に経営資源を集中する。これも、同じ
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