戦前から戦後に岐阜県庁として使われた県岐阜総合庁舎(岐阜市司町)が今月で閉鎖され、一部が解体されるのを前に、日本建築学会のメンバーが「岐阜のシンボルに」と、残る建物の保存に向けた調査を続けている。 移転に伴う引っ越し作業も進み、16、17日には解体前の今の建物として最後となる一般公開も行われる。 関東大震災後に建てられた庁舎は、耐震性と耐火性を重視。1958年の増築前は中央と両脇が突き出した「山」の形をしており、造形美と実用性を兼ね備えた構造になっている。正面玄関ホールや階段には大理石が使われ、2億5000万年前の巨大な二枚貝「シカマイア」などの化石も見ることができる。正面玄関には、国内の初期のステンドグラス作家の一人・木内真太郎が北アルプスを描いて製作したステンドグラスが残されている。 しかし、庁舎全体の老朽化に伴って耐震性が十分でなくなっていることから、県は、正面玄関ホールや階段、知事