Appleは、電子書籍制作ソフト「iBooks Author」の利用許諾契約を改訂、ibooks形式以外であれば自由に配布・販売できるようになった。 米Appleは2月3日(現地時間)、Mac OS Xユーザー向けに無料で公開している電子書籍制作ソフト「iBooks Author」の利用許諾契約(EULA)を改訂、同ソフトで制作した独自のフォーマット(.ibooks)の電子書籍の販売・配布に関する部分を改めた。 iBooks Authorで作成したものはiBooks形式のほか、PDF、テキストファイルで出力できる。問題となっていたのは、作成したコンテンツを有料で販売しようとする場合にAppleのiBookstore以外の選択肢がなかった点。 今回の改訂では、iBooks形式の有料コンテンツは基本的にiBookstoreのみでしか販売できないが、それ以外の形式であれば有料・無料を問わず自由に
= ReVIEWタグ編集支援 秀丸マクロ集 Copyright 2008 Kenshi Muto <kmuto@debian.org> Windowsの代表的なエディタのひとつである「秀丸」用のReVIEWタグ編集支援モードを作りました。 == [ショートカット操作] 本マクロをインストールすることで、.re拡張子のファイルを開いたときに、次のようなキー操作でReVIEWタグを挿入できます。 Ctrl+e f k キーワード(@<kw>)を挿入する(キーワードは、ボールドにするとともに索引としても使われる)。範囲選択しているときにはそれを囲む Ctrl+e f b ボールド(@<b>)を挿入する。範囲選択しているときにはそれを囲む Ctrl+e f i イタリック(@<i>)を挿入する。範囲選択しているときにはそれを囲む Ctrl+e f t 等幅(@<tt>)を挿入する。範囲選択している
「ちきりんの“社会派”で行こう!」とは? はてなダイアリーの片隅でさまざまな話題をちょっと違った視点から扱う匿名ブロガー“ちきりん”さん。政治や経済から、社会、芸能まで鋭い分析眼で読み解く“ちきりんワールド”をご堪能ください。 ※本記事は、「Chikirinの日記」において、2008年8月10日に掲載されたエントリーを再構成したコラムです。 ちきりんは「古き良き時代の日本企業」で働いた後、極端にアグレッシブな人事制度を持つ米国系の投資銀行でも働いたことがあります。 転職前には「そのうち日本企業も年功序列や終身雇用を維持できなくなる。だったら早めに欧米的な組織環境に慣れておいた方がいいよね」と思っていました。 しかし、実際に外資系企業で働いてみて分かったのは、「こんなに高いプレッシャーの下で楽しく働けるのは、ごく一部の人たちだけだ。大半の人はこんなところでは力が発揮できないだろうな……」とい
日本は世界に知られるゲーム大国でもあり、「スーパーマリオ」「ドラゴンクエスト」「どうぶつの森」などなど、これまで数々の世界的ゲームを生み出してきています。そんなゲームを生み出す「ゲームデザイナー」。必然的に人気の職業でもあります。 ゲームデザイナーは「ゲームプランナー」とも呼ばれ、ゲームの基本設計(=開発)をする仕事です。広範囲の開発技術や知識を要するだけでなく、ゲームの流行にも敏感でなければいけません。ゲーム設計は高度な技術を要しますが、一つの大きな世界観を生み出し世界に発信できる可能性がある面などは、やりがいのある仕事といえるでしょう。 キャラデザインは別の職業 ちなみに、ゲームデザイナーはゲームの登場人物のキャラクターデザインをする仕事のように勘違いされることもありますが、それは勘違い。キャラクターデザインをするのは、グラフィックデザイナー(CGデザイナー)の仕事となります。 ゲーム
去年から始めた「電子書籍デザイン講座」でEPUBの電子書籍とInDesignのADPSを教えています。 これまでEPUB作成には「Sigil」を使っていたんですが、「CODA」の評判が良いのでApp Storeでポチりました。 「Sigil」はEPUB専用のオーサリングソフトなので圧縮されたEPUBファイルの状態でも直に編集することができるのがメリットです。 「CODA」の場合はEPUBファイルを解凍した後に編集するのと、編集した後にEPUBファイルに圧縮し直す手間が増えます。 しかし、その手間を考えてもCODAはインターフェイスが素晴らしい。 <エディタ画面> <プレビュー画面> <CSS画面> <ターミナル画面> EPUBでターミナル使ったりはしませんし、CODAの機能の半分も使わないとは思いますけど、やっぱりインターフェイスは大事ですね。使ってて気持ちいいです。
1月11日以来随時ブログで紹介してきましたUTR#50関係の話を「縦組みにおける英数字正立論」として整理しました。 「縦組みにおける英数字正立論1~18」としてストーリー化しましたが、これをCAS-UBでPDFとEPUBにしたバージョンもあります。 こちらからダウンロードしていただくことができます。 http://www.cas-ub.com/project/verticalwriting.epub http://www.cas-ub.com/project/verticalwriting.pdf 「英数字正立論」を思いついたのはUTR#50(ドラフト)を読んで「これではだめだ。」と感じたからなのです。では、なぜ、そう感じたかと言いますとCAS-UBを開発する過程で、全角文字と半角文字を使い分けて縦組みのときの正立・横倒しを区別するという現状のやり方にいろいろと壁を感じていて解決策を模索し
1.Unicodeで縦組みの文字の向きの標準を決める新しい仕様案 UTR#50 (http://unicode.org/reports/tr50/) 2.パブリックコメント:http://unicode.org/forum/viewforum.php?f=35 3.日本語での議論は「EPUB仕様についての情報・意見交換」でもhttp://groups.google.com/group/epub-spec-discussions 4.Twitter ハッシュタグは #UTR50 5.参考ブログ記事 5-1 CSSの縦組みとUnicodeの縦組みの文字の向き(UTR#50)の話題(CSS組版ブログ)http://blog.antenna.co.jp/CSSPage/2012/02/cssunicodeutr50.html 6.「PDFインフラストラクチャ解説」http://www.cas-ub
英数字正立論はまだラフなアイデアのレベルです。これを精緻なものにするには検討すべきことがあります。 さしあたっては次のような批判が考えられます。 プレーン・テキストへの適用 【批判】プレーン・テキストのレベルではマークアップが使えない。すべて正立してしまうと困ることがあるだろう。 【対応】全角文字を使うというのは、XHTMLでは文字単位のマークアップにほぼ同じです。全角文字を廃止してしまうと、プレーン・テキストの段階では横倒しする文字と正立する文字を区別する方法がなくなり、結果として英語の文章などを横倒しさせることもできなくなります。従って、プレーン・テキストの中で横倒ししたい範囲を示したいときは、Unicodeに制御用コードを導入するなどの方式をとること必要があるでしょう。これと類似の方法はラテン文字とアラビア文字が混在したときの方向を制御するために、Unicodeでは古くから採用されて
HTMLとCSS3による縦組み 前章のプレーン・テキストをXHTMLにすればCSS3 Writing Modesを使って縦組み表示することができます。CSS3 Writing Modesには、文字の方向を決めるtext-orientationというプロパティがあります。 現在のWorking Draftではtext-orientationの仕様は次の通りです。 text-orientationのデフォルトは、‘upright-right’なので、text-orientationになにもしない指定ときは‘upright-right’である。 ‘upright-right’:縦組みのとき、横組み専用のsriptの文字は横倒しになる。すなわち、標準の方向から時計回りに90度回転する。縦組みの記法がある文字は固有の方向となる。 ‘upright’:縦組みでは、横組み専用のsriptの文字は直立で可
Webのページや電子メールなどで横組みの文字を比較しますと、Webページでは文字に大きさやフォントの種類などの様々な指定がなされています。一方、これに対して電子メールを読むときは飾りのない文字を読んでいます。この飾りのない文字をプレーン・テキストと言います。 プレーン・テキスト そこで、「日本語のプレーン・テキストを縦組みするとき、その中のアルファベットや数字をどう表示すべきか。」を考えて見ます。まず、横組みでは、日本語の中にアルファベットやアラビア数字があったときは、次のように表示します。 図:横組み中の英数字 現状の英数字の縦組み このテキストをそのまま縦組みにすると、UTR#50の草案ではラテンアルファベットや英数字は横倒しにすることになりますので、次の(A)のようになります。これではまずいので正立させたい文字を全角文字に直します(ここでは話を簡単にするために縦中横は使わない前提です
CSS3のエディターズ・ドラフト CSS3 Writing Modesの新しいEditor’s Draftでは、UTR#50を利用して縦組みのときの文字の挙動を指定しようとしているようです。 CSS Writing Modes Module Level 3 Editor’s Draft 5 January 2012([[http://dev.w3.org/csswg/css3-writing-modes/#vertical-typesetting-details]]) 次は、http://dev.w3.org/csswg/css3-writing-modes/#vertical-typesetting-detailsの抄訳です((この文章はエディターズ・ドラフトというものであって、CSS3の正式なワーキング・ドラフトではありませんので注意してください。))。これを読むとCSS3の新しい草稿
UTR#50の仕様についてはForumなどでいろいろ議論がされていますが、UTR#50が提案されたことで、いままで混乱していた全角英数と半角英数の使いわけを解消するチャンスが来ているのも確かです。 エディタの意識 UTR#50のエディターはEric Muller氏(Adobeの人)ですが、UnicodeのForumでこんなことを言っています。 「DTP/Web users have taken advantage of the existence of the fullwidth characters, in the following way: they use the ASCII code points when they want a cl-27/sideways in vertical treatment, and they use the fullwidth code point
UTR#50は、草稿なので今後さらに変わる可能性がありますが、それを前提にした上で原案を検討します。 狙い この文書は、特に、「日本語組版処理の要件」(JLREQ)を参照して、二つのこと、つまり日本語の(1)文字と文字の間の空き量をどう変えるべきか、(2)縦組みのときの字の方向と字形をどうすべきかを決めようとしています。 [疑問点 日本語組版における文字間の空きの調整の問題は縦組みだけではなく、横組みにも適用されるものなので、なぜ縦組みの文脈で提示しているのか理解できません。また、文字の方向性と空きを単一の文書で論議するのは少し無理があるように感じます。しかし、そのことはここでは問いません。とりあえず、本論では(2)だけ取り上げることにします。 ] 適用範囲 この仕様はプレーン・テキストにも適用可能としています。従って、この仕様は日本語の縦組みを特別なマークアップなしで表示するときの文字の
CSS3のWriting Modesで縦組みを指定できるようになって、EPUB3がそれを採用してEPUBで縦組み指定ができるようになった、というのは昨年(2010年~2011年)の話です。 CSS Writing Modes Module Level 3(最新版はhttp://www.w3.org/TR/css3-writing-modes/ --W3C Working Draft 1 September 2011) これによってWebやEPUBでも縦組みを指定できることになったと思われたのです。ところが、CSS3のWriting Modesのみでは文字単位で正立させるか横倒しにするか規定されていないため挙動が不統一になってしまいます。 そこで、これを統一化しようということで、Unicodeで文字のコードポイント毎に方向の特性を定義するTR#50という仕様が提案されました。 Unicode
しかし、英数字の方向の使い分けを全角文字正立、半角文字横倒しという方法に頼るのは問題が多くあり、中には解決が困難な問題もあります。 第一に、著者が原稿を書くときに横組みにするか縦組みにするかを予め決めなければなりません。そして縦組みでは、文字を入力するときに文字を立てるか、寝かすかを意識して原稿を用意しなければなりません。ところが、原稿を書くツールの多くは横組みが基本になっています。例えば、横組みのテキストエディタでは、縦組みを意識して文字が立つか寝るかを想像しながら文字を入力・編集することになります。出版社の編集部ではおそらくそのようなガイドを作っているはずです。 第二に、電子書籍で読者が縦組みにするか横組みにするかを決定できるとすると、著者や編集者の意図とは異なる組方向で表示される可能性があります。 第三に、昔のような固定幅のフォントだけの時代であれば、全角文字と半角文字を見た目で容易
現在、Microsoft WordやInDesignをはじめとして日本語組版を行なう製品の多くは、全角文字と半角文字を別の文字として扱い、縦組みでは全角文字を正立させ、半角文字を横倒しするという方法を採用しているようです。 アンテナハウスのXML組版ソフトの最新版である「Antenna House Formatter V6.0」も例外ではありません。このため縦組みでは半角英数字を横倒し、全角英数字は正立となります。 日本語の著者や編集者は、こういったツールを前提に仕事をすることになります。従って、著者または編集者は、縦組みの書籍の原稿を整理する段階で、正立させる文字は全角文字、横倒しする文字は半角文字で用意することになります。 ただし、こういったことを知らないIT専門家も多いようです。あるセミナーで著者が「AH Formatterでは縦組みで正立させたい英数字は全角文字で入力する必要があり
日本の国内規格 日本の国内文字コードには、古くからJIS X0201(1バイト)とJIS X0208(2バイト)があります。英数字はJIS X0201とJIS X0208の両方の文字集合に収容されています。 JIS X0201とJIS X0208を一つにしたのがシフトJISです。シフトJISでは英数字は重複してしまいます。その時代には1バイトは半角文字、2バイトは全角文字と呼ばれていました。 1980年代から2000年頃まではシフトJISが主流でした。ただし、シフトJISを採用していないワープロ専用機も多く使われていました。 Unicode 1980年代の終わり頃にはUnicodeが開発されました。現在は多くのアプリケーションがUnicodeを用いており、文字コードの主流はUnicodeになっていると見られます。 Unicodeは各国の国内コードとの互換性を保つことを優先課題のひとつとして
日本語の縦組みの中で英数字がどのように表記されるかの実態についてはさらに詳しい調査が必要です。しかし、とりあえず簡単に整理しますと次のようになります。 ラテンアルファベット 縦組みの書籍や新聞・一般向け雑誌では外国の地名や人名等を原文のままアルファベット表記する例は比較的少なく、カタカナで表します。ラテンアルファベットを使うのはAさんやA型のように1文字の記号として使うか、頭文字を連ねるケースが多く、文字の方向は正立が多いと言えます。 但し、英文をそのまま引用する場合、あるいは、著書を紹介するときの著者名、原著名などで英語をそのまま縦組みの行中に含める場合は、文字列単位で右に90度回転して行に収めます。新聞表記の例では、計測単位などに小文字を使いかつ桁数が多い(3文字以上)は横倒しが見られます。 アラビア数字 縦組の書籍では、アラビア数字は次のようなところに出てきます。 目次のページ番号
縦組みのパソコン雑誌における英数字の使われ方を調べてみます。調査対象としたのは、日経BP社発行の「日経PC21」2012年3月号です。この雑誌は、ビジネスマンがパソコンを使うためのハウツー情報誌ですので技術とビジネスの接点に位置しています。ハウツーの図版が多いのが特徴です。図版の部分にキャプションと説明文が多くありますが横組みと縦組みが混在しているのも誌面の特徴です。 雑誌の誌面 肝心の英数字の使い方ですが、サンプルとして誌面の一部を紹介します。 図:日経PC21の誌面の一部 (「日経PC21」2012年3月号、66頁の一部) 図を見ると一目瞭然ですが、ラテンアルファベットは正立、アラビア数字も正立が基本です。もう少し詳しく見るために、先頭(9頁)から33頁までの記事の中の縦組みになっている部分の方向を確認してみます。 ラテンアルファベット ラテンアルファベットは103箇所でてきますが、そ
編集者や記者のためのガイドブックとして、「記者ハンドブック 第12版」(共同通信社編著、2011年10月11日、ISBN978-4-7641-0619-2)を調べてみます。 まず、この本の構成ですが、全体740頁のうち、先頭から630頁までが縦組みで、資料編110頁が横組みです。外国の地名・人名の表記、新聞略語集などが資料編に収容されています。縦組みで表記しにくいラテンアルファベットの英語表記は横組み頁を設けているのです。 ラテンアルファベット 正立(2-a.) WHEN、WHERE、WHO、WHAT、WHY、HOW、5W1H、もうひとつのW、WORTH (10頁)、A欄、A+B、など(110頁)、GK、MFなど(125頁)、ウイリアム・J・クリントン(126頁)、AからBまで(127頁)、SLのかま(202頁)、CD(236頁、256頁)、DVD(256頁、276頁)、B5版(383頁)
日本の代表的な小説の中で英数字がどのように使われているかを調べてみます。 「昭和史発掘」 「昭和史発掘9」(松本清張、文春文庫、2005年11月10日新装版第一刷)では、外国人名、国名・地名、外国語由来の単語はカタカナで表しています。そして、本文の中のアルファベットは「A行動記」「B仙台発見遺書」(順序記号)(P.231)「Y判士」(p.294)のように1文字の記号として使っているだけです。もちろん正立で使っています。 横倒しのアルファベットは本文には登場しません。 年号、日にち、年齢、人数などの数字はすべて漢数字で表記しています。縦組み中のアラビア数字は次の使われ方だけです(この他に、ページ番号、奥付けにもアラビア数字が使われていますが、これらは横組みなので除外します。以下同様に横組み部分は除外。)。 表紙の「9」という巻数 節番号(1,2,・・・) 箇条書きの項目番号(p.63) 目次
ところが、縦組みするときにラテンアルファベットやアラビア数字(以下、総称して「英数字」といいます)を正立させるか横倒しさせるかを決めるのは厄介です。 ラテンアルファベット 日本語の中には、ラテンアルファベットを使うことができます。例えば、A氏、NHK、ISOといった文字列の中のアルファベットは記号であり、縦組みでは一字一字正立させなければなりません。しかし、同じラテンアルファベットでも縦組みする日本語の文章の中に”International Standard Organization”というような文字列があるとき、これを一文字づつ正立して縦に並べますと大変読みにくいものとなります。従って、縦組みの中では文字列全体を右に90度回転して行に収めます(「日本語組版処理の要件」2.3.2 縦組と横組の主な相違点のb-1-ii)。これは1文字毎にみますと右に90度回転、つまり横倒ししているように見え
印刷や制作に携わっている人にとっては横組みと縦組みでは扱いを変更しなければならない文字があることは常識に近いと思います。しかし、これから著者自身が電子書籍を制作することになると、著者にもこういう知識が必要となります。 横組み縦組みで共通の文字 日本語の表記に使う文字の中で漢字やひらがな(の多く)は、通常、正方形の枠の中にデザインされており、横組みか縦組みかを意識することなく使うことができます。 縦組みと横組みで方向・形を変える文字 次にあげる文字は、横組みから縦組みに変更するとき、回転させたり、文字の形を変える必要があります。 括弧類は横組みでは正立していますが縦組みでは横になります。この場合は、時計回りに90度回転することになります。 句読点の場合は、ひとつの文字を囲む矩形の中で、横組みでは左下におきますが、縦組みでは右上におきます。この位置関係の変更は回転では実現できませんので、文字の
日本語の書籍の組版には横組みと縦組みの二つの方式があります。技術書・専門書は横組みが多いのに対し文芸書をはじめとする一般書や経済書は縦組みという使い分けがなされていますが、現在は横組みか縦組みかは著者や編集者などが出版する立場から決めています。書籍は刷り上った頁が読者の目に触れることになりますし、読者が組方向を変更することは想定していません。 ところが、EPUB形式の電子書籍では、コンテンツはWebと同じXHTMLの形式であり、そのレイアウトはCSS(Cascading Stylesheet)で指定します。コンテンツを組版して表示するのは読者の手元にあるEPUBリーダです。EPUB3ではCSS3のWriting Modesという仕様を利用してコンテンツに縦組みを指定することができます。しかし、EPUB3リーダには縦組みのできないものもあります。つまり、コンテンツが縦組みで読まれるか横組みで
ジャーナリスト西谷文和が代表をつとめるNGOイラクの子どもを救う会の情報と 現地の最新レポートをお届けします。 写真は、チャライカンバーレ避難民キャンプ前で、薪にする木材を運ぶ子ども。 2月3日、カブールは朝から大雪。通訳のサバウーンと9時半にホテルで待ち合わせしていたが、彼は自宅の雪おろしをした後、交通渋滞に巻き込まれたため、約1時間の遅刻。 午前10時半の時点で気温は氷点下5度、車で町へ出るが、人通りはまばら。のろのろ運転で渋滞する市内を抜けて、チャライカンバーレ避難民キャンプへ。 キャンプは雪で覆われていた。子どもが雪の中で遊んでいるが、見るからに寒そう。素足にサンダル、ぺらぺらの生地一枚の民族衣装に、どこかのNGOが緊急援助した子供用防寒具を着ている。かじかんだ指で、雪を食べている。お腹がすいているのだ。 私が、子どもを撮影していると、たちまち群衆が取り囲む。「息子に着せる服がない
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