【2012年7月2日 NASA】 NASAの探査機「カッシーニ」の観測から、土星の衛星タイタンの内部に液体の水の層があるらしいことがわかった。土星の重力によるタイタンの収縮・膨張から判明したものだ。 タイタンの内部構造。1:有機物豊富な大気と地表、2:外部氷層、3:広域的な内部海、4:高圧氷層、5:含水ケイ酸塩の核。クリックで拡大(提供:A.Tavani) 土星に近づいたときの衛星タイタンは、球形ではなく、土星方向に少し伸びたラグビーボールのような形になる。その後、公転軌道上を半周して土星から遠くなったときのタイタンは、より球形に近づく。タイタンの公転周期はたった16日なので、「固体潮汐」と呼ばれるこのような変化が8日間で起こる。 ちなみに地球の場合、月と太陽による重力が海水面を引き上げていて、外洋では最高60cmも引き上げられる。また同様に、地殻にも約50cmの固体潮汐が起こっている。